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【縄文土偶探訪記 Revival season Vol.11】浅間縄文ミュージアム 企画展『縄文人間』(長野県)

探訪博物館: 浅間縄文ミュージアム 企画展『縄文人間』(http://w2.avis.ne.jp/~jomon/
探訪日: 2019年7月2日
探訪目的: 企画展パンフレットに掲載されていた土偶さん達

浅間縄文ミュージアムを訪れるのは今回で3回目。既に、【縄文土偶探訪記】では配信済み(https://triglav-research.com/?page_id=17745)なので、本来であれば、わざわざ探訪記として情報発信するような先ではない。だが、6月30日に草津・軽井沢巡回の旅の途中で立ち寄った「丸子郷土博物館」で入手した開催中の企画展『縄文人間』のインパクトはあまりにも強烈であった。この企画展を【縄文土偶探訪記】で紹介する価値は十分にあると判断。

開催期間は9月1日までだが、おそらく、それまでに再び浅間方面を訪れることはないだろうと予想し、7月2日の八ヶ岳オフィスの帰路の途中で立ち寄ることにしたのだ(丸子郷土博物館同様、ほとんど回り道することはなかった)。ミュージアムの駐車場に着いたのは、開館時間とほぼ同時の9時30分。

もう3回目の訪問なので、社主さまとエントランス右手奥にあるミュージアムショップ内の受付に直行。企画展料金を含む1名500円を支払い、土偶さんの絵葉書等、企画展関連の資料を受け取り、まずは受付向かって右手奥の常設展示スペースに向かった。ミュージアムは、縄文土器のコレクションを中心に常設展示もとても充実している。土偶さんの展示は数点で、既に【縄文土偶探訪記】で紹介済みなので、今回は省略。7~8分、常設展示スペースを見学した後、今回のお目当てである企画展示室(受付左手奥)に向かった。

企画展「縄文人間」展示スペースの入り口。常設展示室とはミュージアムショップを間に挟んで明確に区分されていた。

そこは「土偶さんパラダイス」。社主さまは、土偶さん探訪は趣味ではないが、プライベートな旅行の際など、私と一緒にそれなりの数の土偶さんとご対面している。そんな彼女が、思わず「ここは、これまで見た事の無い面白い土偶ばかりだわ…」と呟く程であった。

パンフレットの表面に写真が掲載されている「帽子を被った(ような)土偶さん(弘前大学蔵)」や裏面の「しゃがむ土偶さん(弘前大学蔵)」、そして八ヶ岳界隈では珍しい「遮光器土偶さん(小諸市教育委員会蔵)」等々のレア物土偶さん達がズラッと展示されている光景は、私から見ても、正に壮観。

企画展「縄文人間」のパンフレット表面を飾るまるで「帽子を被ったような土偶さん(弘前大学蔵)」である。私は今回が初めてのご対面であった。
企画展「縄文人間」のパンフレット裏面に掲載されている「しゃがむ土偶さん(弘前大学蔵)」。ご対面は初めてではないが、【縄文土偶探訪記】で紹介するのはこれが最初である。

文章で表現するよりも、ここから先は、写真を並べた方が説得力があるだろう。ちなみに「写真撮影可」である事は、入館時に学芸員さん(館長さんかな?)の方から説明いただいた。ここも、気持ちのよい(度量の広い)博物館だ!

小諸市出土の遮光器土偶さんの頭部。実物である。浅間縄文ミュージアム2回目の探訪の際にご対面済み。全身を復元した物が下の写真。
こちらがパンフレットの裏側で紹介されていた「遮光器土偶さん」の全身像。上の写真のお顔の実物をベースに全身を復元した物。体はしゃこちゃんを模倣したのだろう…
こちらは「仮面土偶さん」。東御市(長野県)の指定文化財である。
こちらの筒型土偶さんも実物で東御市の指定文化財である。神奈川で、よく似た土偶さんに対面したことがある。
どちらも平出遺跡(長野県)出土の土偶さんのお顔で【縄文土偶探訪記】で紹介済みだったと思う。左の土偶さんのペーパーウェイトを八ヶ岳オフィスで使っている。
黥面土偶さんのお顔。東御市教育委員会蔵。黥面とは入れ墨をした顔のことだ。

それにしても、博物館によって、どうしてこうも土偶さんや縄文土器等に対する写真撮影のスタンスが異なるのだろうか? 本当に不思議に思う。

国内で最大級の土偶さんの頭部。神奈川県公田ジョウロ遺跡出土。この頭部はレプリカであった。

絵画や彫刻のように作者が特定できるものと異なり、何千年も土の中で眠っていた土偶さん達は、私は「日本人が共有する大切な宝物」であると考えている。フラッシュ撮影を禁止するのは理解できるにしても、通常の写真撮影やHPでの紹介を禁止する博物館は、その根拠がよくわからない。HP等で紹介されて来館者が増え、結果として、博物館に勤務する人達の仕事が増えるのが面倒なのだろうか?

土(製)仮面が2つ。左が松本市波田出土のレプリカ。右がしゃこちゃんの故郷である「亀ヶ岡遺跡」出土の実物。

私のように、全国各地の考古博物館を探訪し、土偶さんの魅力を(それなりに)真面目にHP読者に伝えようとしている立場からすると、堂々と「土偶さん写真撮影禁止」とする博物館は「我が国が誇るべき縄文文化の魅力を伝えようとする動きに対する抵抗勢力」である。なんて事を考えながら、30分程、浅間縄文ミュージアムを堪能した。

こんな具合に土偶さんのパーツも展示されていた。

最後にミュージアムショップでお買い物。今回は、写真集「土の中からでてきたよ(平凡社:税別1,600円)を購入。土偶さん達をしっかりと守っていてくれる博物館でお買い物をするのも「土偶さんを愛でる者」の嗜みである。

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【縄文土偶探訪記 Revival season Vol.10】上田市立丸子郷土博物館(長野県)

探訪博物館: 上田市立丸子郷土博物館(https://museum.umic.jp/maruko/index.html
探訪日: 2019年6月30日

探訪目的: 博物館の出土品アーカイブに紹介されていた土偶型容器

6月30日~7月2日は、社主さまとの2泊3日の草津・軽井沢ショート・トリップ。八ヶ岳オフィスから草津までは寄り道しなければ車で2時間半強なので、旅行なんて大袈裟なモノではなく「毎年恒例の巡回」と言った方が妥当かもしれない。今回は往路は茅野から上田方面へ回り草津で1泊、2日目は軽井沢方面に移動してそのまま軽井沢で泊まり、3日目は佐久・清里経由の復路という計画を立てた。

土偶さん探訪はまったく予定していなかったのだが、往路で白樺湖を過ぎた辺りで、上田に前回訪問時は休館日で「未探訪」となっていた博物館があったのをふと思い出した。名前は「上田市立丸子郷土博物館」。D4のナビに登録してあったで、目的地に設定すると、今回の予定往路ルートをほんの少しだけ回り道する場所だった。この日は日曜日で休館日ではないことを確認し、急遽、探訪を決定。

郷土博物館の駐車場に着いたのは午前10時40分頃だったかな?(何故か、Googleマップのタイムラインに記録が残っていない)。前回訪れた時は休館日であったが、一応、博物館の敷地内は散策済み。博物館の建物は決して大きくはないが、瀟洒でちょっと教会のような雰囲気を漂わせている。

上田市立丸子郷土資料館の外観。建物は小さいが瀟洒で教会のような雰囲気が漂っていた。

受付で入館料1人100円(社主さまもご同行)を支払って探訪開始。お目当ての考古関係の展示室は1F「第1展示室」である事を確認し、受付正面の部屋に直行。事前に予想はしていたが、それ以上にこぢんまりとした展示スペースである。博物館のアーカイブで紹介されていた淵の上遺跡出土の土偶さん型容器はすぐに見つかったが、残念ながらどれもレプリカ。探訪後に博物館のアーカイブを改めて確認したら、ちゃんと「複製品」と表記されていたので、私の事前リサーチ不足だった。

アーカイブで紹介されていた土偶さん型容器は、残念ながらレプリカだった。

「まずいぞ、レプリカだけだったらお蔵入りか?」と落胆しつつ、展示ルームのを見渡すと、土偶さん達の欠片を発見。幸い実物のようなので、これで【縄文土偶探訪記】の要件を満たすことが出来た。

レプリカだけの展示かと落胆しかけたが、幸い、深町遺跡出土の土偶さん達の欠片が展示してあった(実物)。これで【縄文土偶探訪記】の要件は満たした!

5分も要さずに第1展示室の見学は終了。折角なので2階第2展示室の製紙業関連の展示物も見学。こちらも所要時間は5分弱。2階から1階に下りる際に、土偶さん型容器の大きなレリーフを発見し、写真撮影。

1階と2階の間の壁に飾られた土偶さん型容器のレリーフ。かなり存在感を誇示していた。

見学時間10分弱で探訪を終えようとしたところ、受付脇に他の考古系博物館の縄文関連の催し物のパンフレットが置かれていることに気が付いた。その中でも特に目を引いたのが「企画展縄文人間」である。こんな企画展があるの知らなかったぞ!

浅間縄文ミュージアム企画展「縄文人間」のパンフレット。私は誰だかわからない… 妙に心惹かれるパンフレットだ。

場所は「浅間縄文ミュージアム」、開催期間は4月27日~9月1日。浅間縄文ミュージアムは、7月2日(火曜日)の復路の途中にあり、休館日は月曜日なので、探訪可能である。「超ラッキー」と思わず呟いてしまった。

【縄文土偶探訪記】の楽しみのひとつは、こんな「偶然の繋がり」のようなものを体験できる事にもある。

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【縄文土偶探訪記 Revival season Vol.7】梅之木遺跡(山梨県)《おすすめスポット》

探訪博物館: 梅之木遺跡(https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/docs/1556.html#13062690444
探訪日: 2019年5月10日
探訪目的: 名も無き土偶さんと美しき山々の光景

今回の投稿は、【縄文土偶探訪記 Revival season】であると同時に、久々の【八ヶ岳縄文道】関連でもある。既に、八ヶ岳界隈で縄文関連の考古博物館(そして土偶さん)と遺跡については、すべて探訪を終えたものと信じ切っていた私が、偶然、新たな、そして本当に素晴らしいロケーションにある縄文遺跡を訪れる事になったのだ。その遺跡の名前は「梅之木遺跡」、所在地は、山梨県北杜市明野である。

梅之木遺跡の存在を初めて知ったのは、5月10日の午前9時前。この日、八ヶ岳オフィスから新百合ヶ丘の自宅に帰る予定であった私は、途中、甲府市内に立ち寄る所用が出来たため、甲府までの帰路は中央道を通らずに、一般道で新緑を楽しもうと考えた。どういうルートをD4でドライブしようかとWeb検索したところ、偶然、「縄文時代中期の集落跡『梅之木遺跡』オープン!」という文字が目に飛び込んできた。

そんな名前の遺跡は、これまで見た事も聞いた事もなかった。すぐに記事をクリックすると、所在地は、北杜市明野町、2018年4月27日オープンとある。公式HPらしき物は見当たらなかったが、周囲の景観は素晴らしく、敷地内のガイダンス館に縄文式土器等、出土物が展示されている等々の情報を記したブログ記事を数本発見。さらにGoogleマップで、梅之木遺跡が、社主さまと訪れた事のある「ハイジの村」に近い事を知った。方向的には甲府に向かう途中にあり、申し分の無い「寄り道」スポットである。

そんなわけで、この日の午前中、急遽、「梅之木遺跡」を探訪する事になった。八ヶ岳オフィスを発ったのは午前9時半。途中コンビニに立ち寄った後、新緑の美しい山道を走行。迷う事無く遺跡に到着したのは10時20分過ぎだった。駐車スペースにD4を置いて周囲を見渡す。南アルプスと八ヶ岳の眺望が兎に角素晴らしい。「神々のおわします地」と言うよりも「神々の愛でる地」といった表現が相応しい場所である。

駐車場から見た遺跡広場と南アルプスの山々。

駐車場内に置かれた案内プレートを読んでいると、縄文人の衣装(らしき物)を身に纏った男性が近付いてきた。第一印象は「ちょっと怪しい」。男性は「よろしければ、梅之木遺跡について解説しましょうか?」と語りかけてきたので、すぐに敷地内にある「ガイダンス館」の職員さんである事に気が付いた。

駐車場に置いてある「梅之木遺跡」の解説プレート。これを読んでいたら、縄文人さんが話しかけてきた。最初は、ちょっと怪しい人かなと思った。

次の甲府での予定もあるため、私が「説明にはどの位、時間はかかりますか?」と尋ねると、この方(以下、縄文人さんと呼ぶ)から「時間は自由にどうとでも調整できます。」との言葉が返ってきた。これは私が講演でよく使うフレーズである。とてもナイスな答えだったので、「それでは10分コースでお願いします。」と伝えた。縄文人さんの話は、駐車場から遺跡広場を見おろしながら、遺跡周辺の環境紹介やこの遺跡の特徴である土で屋根を覆った竪穴住居の解説に及んだ。

梅之木遺跡の復元竪穴住居の特色は住居内部の生活空間を掘り起こした際の土で屋根を覆っている事にある。復元住居の中は予想していたよりもかなり広い。
遺跡広場の中央付近に再現された竪穴住居の内部。天井はオープン(開け閉めできるかは質問し忘れた)になっており自然採光方式となっていた。

その後はガイダンス館に移動して、出土物の解説が続いた。ガイダンス館はこぢんまりとした1室で1つの壁面が出土物の展示スペース。他の壁面には解説パネルが並ぶシンプルな造りである。土偶さんはいらっしゃらないのか?とすぐに展示物をチェックしたら、お顔はないが胴体を発見。他にも2点、土偶さんのパーツらしき物もあった。これで【縄文土偶探訪記】としての要件は成立したのである\(^o^)/

ガイダンス館の外観。その左手には縄文人さんの常駐する「竪穴式住居づくり事務所」なるテントがある。1日のほとんどをこのテントで過ごすそうだ。
ガイダンス館の展示室はこぢんまり&サッパリとした造りであった。博物館と称するためには、ちょっと展示物が少ないのだろう。
土偶さんの展示物はこれだけ。でも、実物との事なので、これで【縄文土偶探訪記】の要件は無事に満たした。
ガイダンス館の展示室には、梅之木遺跡が日本遺産に認定された「星降る中部高地の縄文世界」に含まれる遺跡である事を示す認定証が飾られていた。

その後、この梅之木遺跡の最大の魅力は、周辺の景観の素晴らしさと管理人である「縄文人さん」にある事に気が付いた。景観については、掲載した写真をご覧いただきたい。開放感と周囲の山々の美しさは抜群で、この地に集落を構えた「本物の」縄文人のセンスの良さに感動する。

遺跡広場から眺める八ヶ岳の景色。西岳や権現岳を背にした標高1,300mの地にある我がオフィスはどのあたりだろうか?
遺跡広場中央からガイダンス館方向を見上げた景色。中央に見える山々は曲岳や黒富士だろうか? 山にはまったく詳しくないので間違っていたらゴメンナサイ。

「管理人」の方の縄文人さんの解説の内容は、実験考古学的と言うべきであろう。竪穴住居を実際に作った時の話やランプ型の土器を模して、植物性と動物性の油のどちらを縄文人が使っていたか試してみたという話など、兎に角、面白い。私が大嫌いなデスクワークだけで組み立てた解説とは迫力(リアル感)がまったく違うのだ。

これが縄文人さんがランプ型土器を模したレプリカ。実際に様々な油を注いで実験したそうだ。

あまりにも楽しい時間だったので、結局45分も滞在して「縄文人さん」と、プライベートを含めてあれやこれや話をしてしまった。次のスケジュールの関係で事前に予定していた見学時間は20分だったので、時間に几帳面、かつ、人見知りの私には、異例中の異例とも言える長居である。

見学の最後に、復元竪穴住居の側で私の名字を伝えた後に「縄文人さん」の名前を尋ねた。すると「縄文の名前はアガヤと言います。縄文名なので字はありません。」というこれまたお洒落な言葉が返ってきた。

「竪穴式住居づくり事務所」の脇に立つ縄文人さんの後ろ姿。縄文人ネームは「アガヤ」さんとの事。私に聞き間違いがなければだが…

「アガヤさん、次回は家内を伴って必ず近い内に、また来ますね!」と言って、私は駐車場へと向かった。D4のドアを開けた時に、もう一度、竪穴住居の方を眺めたら、アガヤさんが大きく手を振っていた。私も思わず手を振った。こんな子供のような仕草をしたのは何年ぶりだろうか? こうして、私はとても清々しい気持ちで梅の木遺跡を後にしたのである。

【縄文土偶探訪記】読者の皆さん、梅之木遺跡を是非、訪れてみて下さい!そう、天気の良い日にお弁当でも持って…  遺跡広場の中央で寝転んで、青い空や周辺の山々を眺めたら、きっと大都会の人混みの中であくせく働くのが阿呆らしくなってきますよ!!

おっと、大切な事を書き忘れた。遺跡やガイダンス館の見学、縄文人さんの楽しい解説すべて込みで、入館料・見学料は無料でした!

 

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【縄文土偶探訪記-外伝】を再開するぞ!

7月3日から東京国立博物館で開催されていた特別展「縄文–1万年の美の鼓動」は本日が最終日。8月30日には入場者が30万人を突破したと、Webニュースで報じられていた。この30万人という数字がどの程度の人気なのかピンとこなかったので、過去の展覧会等の入場者ランキングを検索してみた。

すぐに2017年度の展覧会入場者数トップ30がヒット(http://www.art-annual.jp/news-exhibition/news/70388/)。最終日まで残すところ3日間で30万人突破したのだから、最終的には32万人位までは届いたんじゃないだろうか。だとしたら、2017年度ランキングに当て嵌めると15位前後かな? 会期が2ヵ月と短い事を考慮すると、かなりの人気であったのは間違いない。

私が「かっくうちゃん」に偶然出会って、土偶さんに嵌まってしまったのは2013年11月であった。当時は世の中、「土偶を全国見て回ってる… はあ、何それ?」みたいなリアクションの輩ばかりだった。土偶さんと埴輪の混同なんて当たり前。だが、今回の特別展のおかげで、少なくとも30万人程度が「土偶さんの素晴らしさ」を体感した事になる。あとは、土偶さんや縄文ブームが一過性ではなく、息の長いものとなる事を願うばかりだ。

そう言えば、この2週間程で、今回の土偶さんブームの「裾野の広さ」を実感する事があった。以前、『八ヶ岳稿房』で書いたが、私は日帰り出張用の鞄(RIMOWAアタッシュケース、TUMIのブリーフケース、PORTERのヘルメットバッグ)に「縄文のビーナス」さまのキーホルダーをお守りとして付けている。国宝土偶さんのガチャガチャを自分で加工したものだ(https://triglav-research.com/?p=21597)。

ただ立っているだけで「人嫌い感」や「妙な威圧感」を発する特異な体質である私は(要は、嫌な感じの奴)、見知らぬ人に声を掛けられる事はまったくない。道を尋ねられた事もないし、ビラやティッシュ配り、街頭募金の人達も、何故か私にはほとんど寄ってこない。そんな私が今年の4月に、新横浜駅で見知らぬ女性からビーナスさまのキーホルダーの事を尋ねられるという「希有な体験」をしたのである。

その後は、また誰にも話しかけられる事のない「静かな日常」に戻った。ところがである。8月第4週の北関東出張の新幹線帰路、第5週の近畿出張の往路で続けて「縄文のビーナス」さまのキーホルダーを切っ掛けに、見ず知らずの人に話しかけられたのだ。

新幹線では、隣の席に座った登山帰りらしき中年男性が、鞄に付けたビーナスさまのキーホルダーに気が付いて「縄文のビーナスですね。先日、上野の国立博物館で実物を見て来ました…」なんて感じで語りかけてきた。

近畿出張の時は、新横浜駅で買い物した際に、若い女性の店員さんが、やはりキーホルダーに気が付いて「あっ、ビーナスちゃんですね。かわいいな…」と来た。改めて「縄文のビーナス」さまの知名度とパワーの凄さを実感した次第である。だが、不思議と声を掛けられたのは、すべてPORTERのヘルメットバッグを持っていた時だ。なにかビーナスさまと「相性」のようなものがあるのだろうか?

縄文のビーナスさまのキーホルダーは、日帰り出張用の3つの鞄に付けているのだが、何故か声を掛けられたのは、いつもPORTERのヘルメットバッグの時だ。
キーホルダーのベースとなった国宝土偶さん達のガチャガチャ。形状、大きさ共に縄文のビーナスさまが最高である!

加えて、この2週間ほどで、『八ヶ岳稿房』の【求む!土偶さん情報https://triglav-research.com/?page_id=19199)】経由で3件(3名の方から)の土偶さん情報が寄せられたのである。昨年9月に【縄文土偶探訪記】を一区切りつけて終了してからは情報提供は皆無だったので、これにも正直驚いた。

こちらは「陶器製」の超小型レプリカ。最初の頃は大型レプリカばかり買っていたのだが、途中から「小型の愛らしさ」を評価するようになった。

ここまで「土偶さん(或いは縄文)ブーム」の大きなうねりを感じてしまうと、私自身も再び「まだ見ぬ土偶さん」を求めてアクティブに動きたくなってきた。そんなわけで、約1年間の活動休止期間を経て、【縄文土偶探訪記-外伝】を本格的にスタートする事に決めた。

最近の一番のお気に入りは「南部鉄偶」さん達だ。特に写真右側の「人を食ったような」態度の遮光器土偶は見ていて飽きない。

「外伝」については ①ノンビリと気楽に回る(分刻みのスケジュールなど組まない) ②失敗談もしっかりと綴る ③可能であれば学芸員さん等の説明をしっかりと聞く という3点にこだわろうと考えている。

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特別展「縄文-1万年の美の鼓動」は大盛況だった

夏休みと仕事、合わせて8日間の八ヶ岳滞在を終えて川崎自宅に戻ったのは先週土曜日(18日)の午後8時過ぎだった。今週の月曜日から来週水曜日までは、地方講演を中心に仕事がギッシリだ。東京での仕事と北関東、甲信越、東海、近畿への出張が交互に続くので、かなりのハードスケジュールとなる。10日間程は八ヶ岳への思いを断って、仕事に専念する事に決めた。

だが、何とか隙間時間を活用して訪問したい(せねばならない)場所が2カ所あった。そのひとつが、92日が最終日となる上野東京国立博物館(トーハク)で開催中の特別展「縄文-1万年の美の鼓動(http://jomon-kodo.jp/)」である。

縄文の美特別展については、Webの書き込み等から、人気が高く、かなり混雑している様子が伝わってきた。混雑する週末を避けて、何とか平日探訪できないかとスケジューラーと睨めっこした結果、唯一、対応可能であったのが昨日の午前中だった。

午後は、面談と講演が1件ずつあったので、午前1115分をエンドと決めて、社主さまと2人でトーハク探訪を決行。トーハク正門着は午前10時ちょっと前。チケット販売所の行列を尻目に、前売り券購入済みの私達は、スッとエントランスを通過。特別展の開催場所である「平成館」に向かった。

特別展は「館内写真撮影全面禁止」である旨を事前確認済み。残念ながらお洒落な写真は皆無。正門エントランス前の案内板に並ぶ国宝土偶さん達を仕方なくパチリ。[/captio
スーツにネクタイ姿の私には、兎に角、暑かった。そして平日の午前中であるにもかかわらず、予想以上に人が多い。それもほとんどの人(8割以上だったと思う)が「本館」ではなく「平成館」を目指して歩いていた。この人達、皆、特別展が目当てなのだろうか? 

嫌な予感は的中。平成館のエントランス前には、私が忌み嫌う「行列」が出来ており「入館まで10分待ち」の表示板がこの炎天下。博物館の外で並んで待てというのか? あまりにも過酷な要請にもじっと耐えるしかなかった。

ほとんどの人が特別展開催中の「平成館」に向かって歩いて行く。そして、平成館のエントランス前には、私の大嫌いな行列ができていた。

漸く、平成館の中に入ってからは、その入場者数の多さ(人混み)に圧倒された。私の事前予想の34倍の混み具合だ。縄文ブームはここまで大きなうねりになっていたのかと衝撃を受けた。混雑があまりに凄いので、順路に沿って見学していたら時間切れになると判断。社主さまも私同様「土偶さん」達とのご対面がメインの目的なので、国宝土偶さん5体と国宝土器1点が展示されている「第二展示室」に直行した。

特別展については「館内写真撮影は一切不可」なので、土偶さん鑑賞に集中しようと考えていたのだが、あまりにも人が多過ぎた。私の場合は、国宝土偶さん、国指定重文土偶さんを中心に、展示されている土偶さん(展示総数は55体前後だったと思う)のほとんどは探訪済みだったので、これまで対面が叶わなかった土偶さん(67体かな?)以外は、鑑賞よりも、見学客の顔ぶれや土偶さんを見た際の感想(つぶやき)、表情などを観察して楽しむ事にした。

見学客層は、私のようなスーツ姿のビジネスマンが稀であった事を除けば、老若男女、実に幅広かった。小学生の夏休みの自由研究対策と思われる親子連れもかなりいた。そして、土偶さん(特に国宝土偶さん達)に魅入られたかのような表情の人達が目立った。ああっ、この人達は何らかの「土偶さんパワー」を感じ取ったに違いない! こうして「土偶さんファン」は増えていくのである。

社主さまも私の影響で、おそらく半数位の土偶さんと対面済みだったと思われるが、国宝土偶では「縄文の女神」さまと「合掌(祈りの)土偶」さまとは初対面。意外だったのは、社主さまが「縄文の女神」さまの造形の美しさを称えていた事だ。あの八頭身(私はかつて「米倉涼子土偶さん」と呼んでいた)の美しいスタイルは、女性の観客を(羨望の対象として)魅了していたように思える。その後、社主さまは、念願の「しゃこちゃん」とのご対面が実現し。大喜びだった。

国宝土偶さんは、第二展示室のエントランス側から見ると、前列右手に「縄文の女神」さま、左手に「かっくうちゃん」2列目中央に「合掌土偶」さんが並んでいた。そして最後列右手奥に「縄文のビーナス」さま、左手奥に「仮面の女神」さまという「粋な配置」だった。尖石縄文考古館が誇る「二大国宝土偶」さんが鎮座し、その周辺を沢山の見学客が取り囲んで熱心に見入っている光景を眺めていたら、まるで自分の事のように嬉しく、そして、ちょっと誇らしかった。

1時間5分程、土偶さん中心に特別展を堪能した後、2Fの特別開設されたミュージアムショップに向かった。レジ前はこれまた凄い行列。様々な土偶さんグッズをゆっくりと眺める時間もスペースも無さそうだったので、特別展の鑑賞券と同時購入した限定販売の土偶さんスペシャルグッズ(土偶ペンライト土偶パペットタオル)のみを受け取る。これらグッズ、正直、私がどう使ったらよいのか思い付かないのだが、「限定販売」という言葉に反応して、思わず買ってしまったのだ

土偶さんのペンライトとパペットタオル。私が何に使ったらよいのだろうか…

残り時間がわずかになったので、最後に「常設展示コーナー」に土偶さんがいらっしゃるかを確認に向かう。普段は、しゃこちゃんやハート顔土偶さんといった「有名土偶さん」が並ぶスペースに「お留守番部隊」となった土偶さん達がヒッソリと佇んでいた。「お留守番ご苦労さま」と心の中で感謝して、写真撮影可である土偶さん達をパチリ。裏方の土偶さん達にもしっかりとご挨拶するのが「真の土偶さんファン」なのである。

常設展示コーナーでお留守番部隊の土偶さん達。ご苦労様です…

講演を終えて川崎自宅に帰り着いたのは午後8時前だった。講演もとても楽しくて、本当に「素敵な1日」だった。

だが、今日は朝から東京での予定がギッシリ。何なんだこの異常な暑さは…  昨日の「幸福感」はまるで「地獄のような暑さ(行った事はないけれど)」の下、氷のように溶けていった。

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Lifehackネタ人気化の謎と土偶さんグッズ小ネタ

先月の12日に「にほんブログ村」を卒業してからは、当『八ヶ岳稿房』の閲覧情報等を詳しくチェックする事は殆どなかった。折からの「縄文ブーム」でWeb全体のビュー数はむしろ増加傾向にあり、【縄文土偶探訪記】関連記事のビュー数が軒並み上位に並ぶという「異変」を認識していた程度である。

だが、今日の夕方、ちょっと空き時間が出来たので、記事別アクセス数を久し振りに確認したら「新たな異変」に驚愕した。なんと、Lifehackネタ、それもデジタルガジェット系のビュー数が一気に増えていたのである。Webリニューアル後の初日となった今年1月1日からの記事別ビュー数の累計だと、第2位が【八ヶ岳ライフ】、第3位が【縄文土偶探訪記】のCategoryページである。これは、ごく当たり前なのだが、いつの間にかダントツの1位は「SONY ズルトラの引退式(https://triglav-research.com/?p=21563)」第4位と5位は「wena wrist pro ネタ(https://triglav-research.com/?p=20057https://triglav-research.com/?p=20119)」となっているではないか。

結局、トップ10の内の5本は数少ない「Lifehackネタ」系の記事が占めていた。こんな異変がいつから始まったのはよくわからないが、おそらく、ここ2~3週間の事だと思う。デジガジェネタなんて、土偶さん以上に「スーパーマニアック」な内容なんで、所詮は『八ヶ岳稿房』における「日陰のコンテンツ」だと考えていた。正直、不思議(無気味)である。

Deepな世界を語ったら、私的には、いくらでもネタを持っている領域なので、もうちょっと「あっちの世界」にシフトしようかな… イケナイ、イケナイ。『八ヶ岳稿房』は将来の「地方創生事業」のためのものだった。八ヶ岳ライフを中心とした健全なコンテンツがその主力なのである!
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さて、口直しに、健全でほんわか系の「土偶さん小ネタ」書こうかな。

注文していた東京国立博物館(トーハク)の「特別展 縄文 図録(https://triglav-research.com/?p=23890)」が夏休み中に八ヶ岳オフィスに届いた。箱に入ったまま未開封だったので、今日の夕方「開封の儀」を行った。中身を取り出してビックリ(今日は驚く事が多い日だ…)。パンフレットのようなものを予想していたのだが、なんと300ページ強の立派な写真集ではないか。

トーハク特別展「縄文―1万年の美の鼓動」図録(右)と「新版 縄文美術館」(左)は、縄文関連写真集の「最強ペア」だ!

早速、何ページか目を通してみた。解説の文章も適度に専門的で、素晴らしく充実した内容だ。この「図録」の前に購入した「新版 縄文美術館(約250ページ)」と組み合わせれば、最新情報も反映した「最強の縄文写真集ペア」の誕生である。こんなに喜ばしい事はない! だが、トーハク探訪の際に持ち歩くには、ちょっと大き過ぎるかな?

写真集2冊を合わせると約550ページ。解説文がしっかりとしているので読み応えがある。土偶さんの所蔵先等に係る情報もしっかりと記載されているので、未探訪の土偶さんを探し出して、【縄文土偶探訪記】を再開しようかな…

図録の箱の中には、送料無料とするために一緒に注文した「土偶さん達のレプリカ」も入っていた。実際にはレプリカと言うよりも、南部鉄製(南部鉄偶)で薬罐や鍋に入れて「鉄分補給」する用途の土偶さん達なのだが、私にはそんな恐れ多い事は出来ない。早速、2段ある「縄文関連書籍」の上の段に並べてみた。「うふっ。これは宝物だな。」と大満足。

送料を無料とするために「図録」と一緒に土偶さん達のレプリカ(南部鉄偶)も購入した。どれもドッシリとした重みがあり、ややデフォルメされたお姿が愛らしい。こりゃ「宝物」だぞ!

ん?? 2段目の縄文コーナーの本の上に何か置いてあるぞ。手に取ってみたら、長野のアンテナショップで買った土偶さん4体入りのクッキー「ビーナちゃんと仲間達」だった(https://triglav-research.com/?p=23435)。賞味期限を確認したら「8月末」。食すか否か…

迷う事、約3秒。南部鉄偶さん達を薬罐に入れないのだから、こちらは味わおう。富士見高原ブレンドを淹れて、土偶さん達のクッキーを食した。「どんぐり粉入り」の効果なのかもしれないが、香ばしくて上品な甘さが口中に広がった。うまっ!

8月末が賞味期限なので、長野のアンテナショップで買ったクッキー「ビーナちゃんと仲間達」を食す事とした。予想していた以上に美味。

こんな感じに、土偶さん関連グッズは私に様々な喜びを与えてくれるのだ。

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井戸尻でお留守番かな? ① — 羽根飾りがとってもお似合いの『蛇を戴く神子』さま

上野の東京国立博物館(トーハク)で開催中の特別展「縄文~1万年の美の鼓動」は9月2日までの開催である。尖石が誇る国宝土偶さん2体がジョインする7月31日以降に、なるべく早く社主さまと訪れようと計画していたのだが、今週は東京での仕事が続いた上に台風の襲来もあり、タイミングを逸してしまった。来週は八ヶ岳オフィスで夏休みを過ごす計画なので、残念ながらトーハク行きはまだ先になりそうだ。

今回の特別展の人気はかなりのようで、気掛かりは「関連グッズ」の売り切れである。「土偶ペンライト」と「土偶パペットタオル」は前売り券とセットで購入予約済みなので問題ないが、私が最も欲しい「特別展 縄文 図録」は、取扱のある「朝日新聞SHOP」のWebでは、一時期「品切れ」表示となっていた程だ。トーハク探訪の当日に「欠品」なんて事になったら、土偶さん鑑賞の楽しみが半減してしまうので、結局、朝日新聞SHOPで事前注文した。

売り切れが心配な「縄文~1万円の美の鼓動」の図録。トーハク探訪日はこの図録を片手に、しっかりと土偶さんや縄文土器を鑑賞しようと考えている。

この図録の収録番号と会場内での作品番号、及び、トーハクWeb上の作品リストNo.がすべて同じ(統一されている)との事なので、改めて今回の特別展に集まる土偶さんや縄文土器等の顔ぶれを再確認。と、ここで意外な事に気が付いた。当然ながら出品されるものと信じ切っていた「井戸尻考古館」の看板土偶さん2体のお名前がリストに無いのだ。

井戸尻からは国指定重要文化財である「深鉢型土器」他計3点の縄文土器の出品があるのみ。「全207点の内、井戸尻からたったの3点か? そりゃ、ないだろう。しかも重文指定組の土偶さん達は、富士見でお留守番なのか??」 今回の特別展では、国宝と国指定重要文化財の土偶さんが勢揃いするものと勝手に思い込んでいた私は、正直、落胆した。

まあでも仕方ない。せめて『八ヶ岳稿房』で、井戸尻の看板土偶のお嬢さん達を紹介しよう。まずは「蛇を戴く神子」さまである。こちらの土偶さんは、八ヶ岳オフィスの所在地である長野県諏訪郡富士見町の「藤内遺跡(縄文中期)」の出土であり、土器や石器等、他の出土品と合わせて199点が2002年に国の重要文化財に指定された。

「蛇を戴く神子」さまの正面写真。穏やかで厳かな良いお顔立ちである。吊り目美人系さんとは、ちょっと雰囲気が異なる。
「蛇を戴く神子」さまの頭部を撮影した写真。蛇が頭部に巻いてある(纏わり付いているかな?)のが最大の特色だ。穏やかなお顔立ちと「蛇」のアンバランス感が私を魅了する。また、後頭部やや右寄りに穴が開いている。

この神子様、頭に蛇を巻いていらっしゃる。ギリシャ神話に登場する「メドゥーサ」に相通ずるところもあるのだが、こちらの土偶さんお顔は、まるで悟りを開いたかのような穏やかで厳かな雰囲気が漂う。このお顔立ちと「蛇(不死と再生の象徴)」のアンバランスさが私を魅了する。

「蛇を戴く神子」さま左横からの写真。頭部の蛇の様子がよりはっきりと見て取れる。蛇の鎌首らしきものもあり、私には蛇が生きているように見える。鎌首らしき物の上に穴が1つ開いている。
「蛇を戴く神子」さまの右側からの写真。こちら側には、蛇の鎌首らしきものはない。耳の辺りを上下に貫く穴が見える。

井戸尻考古館のこの土偶さんの展示方法もお洒落である。時々、羽根飾りを纏って展示されている事もあり「粋だなぁ~」と感心する。お顔の造形をよくよく眺めると、羽根飾りであったかどうかは別として、この土偶さんは何らかの「アクセサリー」を頭部に纏っていたのではないかと思えてくる。きっと、この土偶さんも大切に崇められていたに違いない。

「蛇を戴く神子」さまの全体像。上の3枚の写真で確認できた「頭部3カ所の穴」を見ると、あの穴に何かをさし込んだのだろうと容易に想像がつく。
羽根飾りを纏った「蛇を戴く神子」さま。粋な展示スタイルで惚れ惚れする。羽であったかどうかは別にして、神子さまが頭部にアクセサリーを纏った「お洒落な土偶さん」であったのは間違いないと思う。

井戸尻考古館は、我が八ヶ岳オフィスからは車で10分程の場所にあり、通勤途中にある「釈迦堂遺跡博物館」、オフィスからは車で15分程の「尖石縄文考古館」等と並んで、「ホームグラウンド的考古館」である。
来週の八ヶ岳オフィス滞在時には、ふらっと立ち寄って看板土偶のお嬢さん達に「お留守番、ご苦労様」と声を掛けようかな…

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新顔の土偶さんに出会える喜び — 秦野市 菩提横手遺跡出土の中空土偶さん

1万年以上も続いた「縄文時代」からの使者とも言える土偶さんは、当然ながら、まだ「未発掘」「未発見」の物が数多くあるに違いない。また、発掘・発見されたものの個人や組織が所蔵(秘蔵)しているため。陽の目を見ないままの土偶さんもいらっしゃる事だろう。かく言う私も、オフィスの基礎工事で地面を掘り起こした際に、土の中から土偶さんが現れたらどうしようとドキドキしたものだ(残念ながら、土偶さんは現れなかった…)。

講演活動や旅行の隙間時間活用だったとは言え、私は全国各地の考古博物館を探訪し、国宝や国指定重要文化財指定を受けている有名土偶さんのほとんどにはご対面済みである(https://triglav-research.com/?page_id=20285)。お目にかかれていないのは、個人所蔵等、公開されていない土偶さんなので仕方ない。

当『八ヶ岳稿房』には、わざわざ求む!土偶さん情報】https://triglav-research.com/?page_id=19199)という専用コーナーを設けて、私がまだ知らない土偶さんの情報提供を求めている。コーナーを作ってからの2ヵ月程は、よくメールを頂戴した。だが、その中には、既に訪問(対面)済みの土偶さんが少なからず含まれていた。

よくよく考えれば当たり前の事である。【縄文土偶探訪記】全84本をすべて読み込み、私がご対面済みの土偶さんを除外した上で、未対面の「お宝土偶さん」を紹介してくれる物好きな読者さんなんて簡単にいるはずがない。頂戴したメールの中には「よくぞこれだけ全国を訪問しましたね。メジャーな土偶はほとんど見学済みと思います。」なんてコメントもあった。実際、私もそう思う。

これからの人生、あと何回位、土偶さんとの対面の感動を味わえるのだろうか? 昨晩は、そんな事を考えながら眠りについた。

今日は朝から仕事のためにD4で移動。午後、訪問先からの帰路、ふと思い出した。「そうだ、重要文化財級の土偶さんが秦野で発見されたんだった!」 情報をもたらしてくれたのは三男だった。彼は、土偶ファンでも何でもないが、私が「土偶道」に嵌まっている事は熟知している。

彼の勤務先に近い神奈川県の秦野市で「6月の終わり頃に、すごい土偶が発見されたらしい。」と伝えてくれたのは、7月の第1週半ば頃だったように思う。「ありがとう。すぐに調べてみるよ、展示されるようなら秦野にも行くから。」と伝えて、そのままになっていた。調査を生業とする人間にあるまじき失態である。

夕方、オフィスに戻って、すぐに検索を掛けた。試しに「土偶 秦野」でググってみると、関連情報がズラズラッと並んで表示された。「こんなに大ニュースだったんだ…」 土偶さんファンとしても致命的な失態である。

かながわ考古学財団が、土偶さんの出土を発表したのは6月29日であったが、発見されたのは今年の5月。出土したのは、秦野市「菩提横手遺跡」で、縄文時代後期(3,500年程前)の土偶さんとの事だ。

掲載されていた写真を見ると、これまでご対面した事のない「レア物」のお姿である。そして、「かっくうちゃん」と同じく「中空土偶」である事が判明。

Web上には、菩提横手遺跡出土の中空土偶さんの写真が沢山掲載されていた。土偶さんファンとしては、自身の調査不足を大いに反省するしかない…

さたに、ショックが続いた。検索結果の最上位に示された記事を最後まで読むと「横浜市歴史博物館で7月3~8日、秦野市桜土手古墳展示館で10月23日~11月4日、それぞれ土偶を公開する」と記されていたのだ。

かながわ考古学財団が、この中空土偶さんの事を発表した際のニュースリリースの一部。

しまった(>_<) 7月の公開はとっくに終わっているし、10月下旬までは、この土偶さんに会えないんだ。三男が情報を伝えてくれた時に、すぐに動いていればご対面が出来たかもしれないじゃないか…後悔先に立たずである。

と、ここでちょっと心に引っ掛かるものがあり、かながわ考古学財団のWebを念のために開いてみた。ん?? 何か今日付(8月3日)でニュースリリースが出ているぞ。何だろう? えっ!【2018年8/11~8/26日実施 縄文時代 大形の中空土偶 秦野市立桜土手古墳展示館で展示http://www.kaf.or.jp/2018/08/03/sakuradote/だって。本当に驚きである!

このリリースを見つけた瞬間、今日の午後D4を運転中に、三男の言葉が急に頭に浮かんだ理由がわかったような気がした。土偶さんからのメッセージに間違いないぞ!

土偶さんは、夢に何回か現れたように、私に語りかけてくる。そもそも「かっくうちゃん」との函館での出会いは、まったくの偶然だった。オフィスを構えた場所が、尖石縄文考古館と井戸尻考古館という「八ヶ岳縄文ワールド」のシンボル的存在の2つの考古資料館のほぼ中間地点にあるというのも出来過ぎである。最近は、私が「土偶道」に嵌まったのは「必然」であったと考えるようになっていた。

いずれにせよ、秦野の中空土偶さんには、8月の展示期間中にお目にかかってご挨拶せねばならない! さあ、スケジュールを調整しよう。

 

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特別な中でも格別な存在 — 国宝土偶のパイオニア『縄文のビーナス』さま

NHK Eテレが一昨日(7月29日)に放送した『日曜美術館「縄文“美”の発見」』が、あまりにも素晴らしい内容だったので、本放送視聴後、川崎自宅デスクトップPCの録画をもう2回も見直してしまった。どこに感動したかというと、『縄文のビーナス』さまの1995年国宝認定に至る関係者の努力、苦労、そして喜びまでをしっかりと伝えてくれた点である。

ビーナスさまの構造を知るために諏訪中央病院で行ったX線やCT撮影、1,000ページ超の棚畑遺跡調査報告書作成、そして、美術的価値を海外からの評価を高める事で国内で再認識させた戦略などが紹介された。土偶さんファンである私は、そんなストーリーの概略は勿論、知っていた。だが、発掘や国宝申請に関連した「当事者」が登場し、当時の思い出や苦労を語ったのが感涙ものだった。

八ヶ岳「吊り目美人」系土偶さんの「頂点」に君臨する美しいお顔。八ヶ岳周辺では、このお顔にそっくりの土偶(の欠片)が多数出土しているが、オリジナルは縄文のビーナスさまに違いないと私は信じている。

当事者とは、ビーナスさまの発掘に立ち会った守矢昌文先生(現尖石縄文考古館館長)、ビーナスさまの生誕地「棚畑遺跡」の発掘責任者であった鵜飼幸雄先生国宝土偶「縄文ビーナス」の誕生―棚畑遺跡 (シリーズ「遺跡を学ぶ」著者)、そして、国宝選定担当の元文化庁職員 土肥孝先生(私が会員となっている国際縄文学協会の理事さん)の3名である。おそらくは、縄文のビーナスさまを語る上で「最強・最高のトリオ」であろう。このお顔ぶれで番組制作できるなんて、さすがNHK Eテレである!

たおやかで神々しいお姿を見ると、思わず合掌したくなる。仮面の女神さまのミステリアスな雰囲気とは対照的であり、「豊穣であった頃」の八ヶ岳のシンボル的存在に思える。

さらに、ゲストは建築家 藤森照信先生であった。藤森先生は、『八ヶ岳稿房』コンテンツのひとつである「樹の家への途(弊社ツリーハウス建築への道)」において紹介した『空飛ぶ泥舟』『高過庵』https://triglav-research.com/?p=18772)、茶室『徹』https://triglav-research.com/?p=20692)の設計者(作者)なのだ!

そんなわけで、番組の途中からは「土偶さんとツリーハウス」が頭の中をクルクル回っているかのような錯覚を覚えた。最近は、珈琲道、温泉道楽にドローン熱等々、さらに色々な事に手を伸ばしつつある自身をちょっと反省(決して止めはしないけれど…)。

「八ヶ岳縄文道」についてはこれからも着実な歩みを続けようと思うし、「夢のツリーハウス」の建設も必ず実現するぞと心に誓った。この番組は、私の人生の節目に度々登場する「サインポスト(道標)」のひとつだったのだろう。

そんな事を考えていた時に、ふと気が付いた。「八ヶ岳縄文道」で「縄文のビーナス」さまをまだ紹介していなかったような…  確認してみたら「ちゅうた君」「仮面の女神さま」「ウーラちゃん」「あきちゃん」「ラヴィさん」、そして「姥ヶ沢のビーナスさん」の6体までで中断となっていた。ああ、やっぱり…

脇からのお姿の美しさは、同じく国宝土偶である「縄文の女神」さまが有名であるが、「縄文のビーナス」さまのふくよかで安定感のあるお姿も負けてはいない。

そんなわけで、急遽、「縄文のビーナス」さまを紹介する事に決めた。「仮面の女神」さま以上に有名な「国宝土偶」さまなので、細かい解説は一切不要と思う。ちなみに、今回のトーハク特別展の展示作品リストには、以下の記載がある。

No. 指定 作品名称 作者等 員数 時代・世紀 所蔵 展示期間
80 国宝 土偶 縄文のビーナス 長野県茅野市 棚畑遺跡 1個 縄文時代(中期)・前3000~前2000年 長野・茅野市)茅野市尖石縄文考古館保管) 7/31~
光沢を帯びた後ろ姿の洗練された造形美。溜め息が出る程に美しい…
先に掲載した写真と比較すると、頭部の紋様が左右対称ではない事に気が付くだろう。縄文のビーナスさまは、とってもお洒落な女神さまなのだ!

「縄文のビーナス」さまが、縄文土偶として初めて「国宝認定」の壁を突破してくれたので、その後4体の「国宝土偶」さん達が誕生したのであるから、正に「パイオニア」である。

私が数ある土偶さんの中で1番大好きなのは「仮面の女神」さまである。「縄文のビーナス」さまは、順位付けするのが憚られる程に「神々しい」。私にとっては「特別な存在である土偶さんの中でも格別な位置付け」にあるのだ。

この何とも言えない「たおやかなお姿」を縄文人達は長きに亘って崇め、そして慈しんできたに違いない!

縄文のビーナスさまの「国宝指定書」。ビーナスさまが平成7年(1995年)に国保認定を受けた事によって、縄文土偶さん達の学術的価値と美術的価値が公に認められたと言い得るのだ!
棚畑遺跡発掘責任者であった鵜飼先生の著書『国宝土偶「縄文ビーナス」の誕生―棚畑遺跡』。この本も新泉社 シリーズ「遺跡を学ぶ」の第71巻だ。私は、4~5回は読み返したかな…

 

 

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土偶さん(縄文)ブームが凄い事になってきた — 私の縄文関連お奨め本

八ヶ岳を離れて今日で9日目。『八ヶ岳稿房』のメインコンテンツである「八ヶ岳ネタ」は、この間、まったく書いていない。にほんブログ村も卒業して2週間以上が経過しているので、ビュー(アクセス)数は激減しているかなと思ったのだが、予想に反してまったく減っていなかった。いやむしろ、週間単位で見ると先週は2割弱増えていた。一体何が起こっているんだ??

記事別カウント数の上位を確認して、理由はすぐに判明。【縄文土偶探訪記】関連がトップ20にズラッと並んでいるのだ。「土偶さん(縄文)ブーム、一気に次のステージに移行したな」と確信した瞬間だった。理由におおよその見当は付く。上野の東京国立博物館(トーハク)で7月3日から開催中の特別展「縄文―1万年の美の鼓動http://jomon-kodo.jp/の影響に違いない。

国宝土偶さん5体に加え、新潟県十日町市笹山遺跡出土の国宝「火焰型土器」も出展され、「縄文の美」の頂点が一堂に会するのだ。私は、勿論、「土偶さんペンライト」「土偶さんパペットタオル」付きの特別鑑賞券(数量限定)を社主さま分と2枚購入済みである。でも、まだトーハクを訪れていない。多忙という事もあるが、尖石縄文考古館が誇る2大国宝土偶「縄文のビーナス」さまと「仮面の女神」さまの展示が7月31日からである事を事前にリサーチ済みだからだ。

5月26日のトーハクでの「縄文にハマる人々」試写会(https://triglav-research.com/?p=22188)の際に、事前リサーチを怠って、しゃこちゃんが「お休み中」である事を知らずに参加。社主さまからの信用を失墜してしまった。同じ失敗を繰り返す人間は無能である。そうならないために、今回は「目玉展示物」の出展期間をしっかりと確認済み。やっぱり、どうせ鑑賞するなら「国宝土偶さん5体の本物勢揃い」でなくては意味が無い!

私が、縄文土偶さんの魅力とパワーにすっかり嵌まってしまったのは、2013年11月15日、弊社の役員慰安北海道旅行で、偶然、国宝土偶「かっくうちゃん」(たった一体)にご対面したのが切っ掛けだった。トーハクには、現時点でも「かっくうちゃん」「縄文の女神」「合掌(祈り)の土偶」に加え、重要文化財級の土偶さん達が大集合している。博物館を訪れた人達の多くが、何かしらの「土偶さんパワー」を感じ取ったに違いないと、私は推測している。

加えてTVでも、最近、良質な土偶さん特集がいくつかあった。7月16日のNHK BS「土偶ミステリー~日本最古のフィギュア その謎に迫る~」や今日の午後8時からのNHK Eテレ『日曜美術館「縄文“美”の発見」』なんて(放送が終わったばかりだが)、土偶ファンからすれば堪らない内容であった。今週の週刊文春の巻末では「今ドキ 土偶をつくる人たち」と題して写真4ページで「現代の土偶作家」4名とその作品を紹介。これも斬新でお洒落な特集である。

こうして、様々なイベントやTV番組、出版物等を通して「土偶さんファン」の裾野が拡大して行く事は、とっても嬉しい。だが、一方で、「土偶さんの愛らしさ(キュートさ)のみに惹かれた一過性のファン層も多いのかな?」という気がする。土偶さんに興味を持った方には、是非、「縄文文化」の素晴らしさについても知って欲しいというのが私の願いだ。

私は、かっくうちゃんに出会って以降、新泉社のシリーズ「遺跡を学ぶ」も含めれば、既に60冊以上の縄文関連の書籍や写真集を読破してきた。これらも「田舎暮らし推奨本」と同じく「玉石混淆」であり、私的に「本物(繰り返し読む価値がある)」と評価できる本はそう多くはない。そこで、『八ヶ岳稿房』を訪れてくれた土偶さんファンのために、私の「お奨め本」を紹介したいと思う。

まず、新泉社の「遺跡を学ぶ」シリーズは、ほとんどが合格点の「良書」揃いで自信を持って推奨できる。興味を持った土偶さんやその出土遺跡に関連したものを読むと、縄文時代に対する視野が一気に拡大すると思う。やはり専門の研究者が熱い思いとこだわりを持って執筆しているので内容の「濃さ」が違う。

新泉社シリーズ「遺跡を学ぶ」の内の1冊「仮面の女神さまの復元」をテーマにした第120巻。著者の守矢氏は尖石縄文考古館の館長さんである。「遺跡を学ぶ」シリーズを読み始めてから、やはり「遺跡(土偶)」関連本は、専門の研究者が書いたものを読むべきであるなと痛感した。記述内容の正確性や遺跡・土偶に対する思い、こだわりなど、お手軽な入門書とは迫力がまったく違う!

土偶さん本入門書で最高なのは、今年1月に再刊された江坂輝彌先生著「日本の土偶 (講談社学術文庫)」であり、この本はKindle版もある。Amazonの書評は今ひとつのようだが、これは掲載されている写真が白黒で土偶さんの魅力を伝えるには、ちょっと迫力不足であるためかなと思える。文章の内容は「妙な思い込み」のようなものがなく、客観的記述で読み応えがある。

江坂先生の「日本の土偶」も名著である。Amazonでの評価はあまり高くないが、私は「読みやすい本」と「良著」は別だと思う。土偶さんに興味を持った方は、是非、この本としっかりとした写真集をペアにして読み進めて欲しい。

ゆえに「日本の土偶」と「質の高い」土偶さん写真集を組み合わせて読めば「土偶ワールド」の全体像をしっかりとイメージする事が出来るだろう。写真集には2~3冊有力候補があるが、やっぱり一番のお奨めは土偶・コスモス(羽鳥書店)」だと思う。私は、川崎自宅用と八ヶ岳オフィス用に2冊購入して、縄文土偶探訪を続ける際に、何回も読み直して、付箋をぺたぺた貼って使い回した。八ヶ岳ライフにおける「風景を作る人柳生博(タツミムック)」的役割を果たしてくれた「導き本」である。

但し、この本は、MIHO MUSEUMの「土偶・コスモス展」公式カタログなので、掲載されている土偶さんにちょっと偏りがある。それを補完してくれたのが、「縄文美術館(平凡社)」であった。今日、この記事を書いている際に、7月3日に「新版 縄文美術館」が出版された事を知った。【縄文土偶探訪記】を終えて以降は、「遺跡を学ぶ」シリーズの新刊だけを気にしていた私の手落ちであった。勿論、Amazonですぐにポチッ。旧版は2013年3月の発行だったので、5年以上の時を経て、新版がどれだけ進化しているか楽しみである。

また、美術的な観点から一番好きな写真集は、縄文の夜神楽(エクセレントライフ株式会社)」である。これはモノクロームの写真集で、掲載されている土偶さんや土器の数は限定されているので、「知識を広める」という用途には向いていないが。有名土偶さんの「神秘性」が伝わってくると意味では、個人的にとっても好きだ!

土偶さん関連の写真集には良著が2~3冊ある。敢えて1冊選ぶとすれば、この「土偶・コスモス」であろう。アートという観点から土偶さんを見るには最高の本である。もう1冊推奨するとすれば「縄文美術館」かな? 「図鑑」的な本も色々な物が出ているが、私にはどれも物足りなかった。監修者や著者の「思い込み」のようなものが押し付けがましい本も少なからずあった。「土偶さん」が何であるかは謎のままで構わないし、見る人個人がイメージすればよいのだ。私は「想像を膨らませてくれる」ような本が好きだ。

今回のトーハク「特別展」が、我が国で1万年以上もの長きに亘って続いた「縄文文化」の素晴らしさを再評価するカタリストになって欲しいと心の底から願っている。そして、我が『八ヶ岳稿房』の【縄文土偶探訪記】がその一助となれば幸いである!

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『52体の祈りの道具』— とりあえずは「土偶さんレプリカ」に祈ろう!

今回の未曾有の豪雨災害に対して、一個人(人間)として、如何に対応・行動すべきなのか、思い悩んでいる。

弊社(私)は講演活動で全国各地の地域銀行を訪問する。今回、被害に遭われた地域は、今年に入ってからも何度も訪れている(広島は訪問から10日も経過していない…)。復興支援のためのお手伝いが出来るのは、もう少し状況が落ち着いてからであろう。現状、為す術のない自分が腹立たしい。そもそも、こんな時に『稿房通信』で何を書いたらよいのだろうか? 豪雨被害の甚大さが明らかになるに連れ、やり場のない苛立ちが募ってくる。

昨晩の報道番組で岡山 総社のアルミ溶鉱炉爆発シーンが映し出された際には、自分でも気が付かない内に、書斎のデスクトップPC脇に置いてある「縄文の女神」さまのレプリカに手を合わせていた。「もうこれ以上、被害が拡大しませんように…」という祈りであった。

縄文土偶が何のために用いられたかについては、様々な説があり、その答は出ていない。これまで、土偶さんの用途などにあまり興味はなかった(何であれ好きだった)のだが、昨晩、何となくわかったような気がした。やはり、大いなる自然の力に対する畏怖や、自然の脅威を鎮めるための願いが込められた「祈りの道具」であったのだろう。

そう閃いて、土偶のレプリカさん達に片っ端からお祈りしようと考えた。全国各地で買い集めた土偶さんレプリカは既に52体に達している。きっと、思いが届くはずだ!

だが、東京での仕事が続くので、今週は川崎自宅で過ごす事になる。残念ながら、土偶さんレプリカのほとんどは、八ヶ岳オフィスに置いてあるのだ。

そこで、過去に撮影した八ヶ岳オフィス内の土偶さんレプリカの写真(すべてではないが)を集めて掲載する事にした。既に、Web上にランダム表示されている「本物さん達」の写真と合わせれば「土偶さんパワー」が増幅されるに違いない!

とりあえずは、土偶さんレプリカ達に祈ろう。『西日本の雨が早くあがりますように。そして、被災地の皆さんをお守り下さい!』と…

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『銀座NAGANO』との遭遇 — 長野県のアンテナショップは色々な意味で凄い!

社主さまとの八ヶ岳での楽しい休暇期間は今週の月曜日まで。今週残りのWeek days は、前半が東京でのお仕事、後半は地方講演出張である。

「蒸し暑さ」のせいもあるのだろうが、東京滞在中に感じる「瘴気(都市としての悲鳴)」のようなものが、今年の4月以降、さらに酷くなってきているような気がする。そのため、「東京に出掛ける日数を極力少なくする」というのが、弊社(私)の最近の基本方針だ。

そして、出掛けた際には、可能な限り(効率的に)多くの案件をこなす事としている。講演やプレゼンの空き時間には「情報収集(人と会い、話し、聞く)」に徹底的に時間を割く。かなりタイトに予定を組むのだが、それでも時々、ポッカリと「隙間時間」が出来る。苦手な「魔都東京」が、私にささやかなプレゼントを贈ってくれるのは、そんな時(だけ)である。

昨日も、ちょっと遅めの会食を銀座で終えた後、次の予定まで20分程の空き時間ができた。ちょうど、愛用のMONTBLANC STARWALKERのインクが切れかかっていた。レフィルはファインライナー用なので普通の文具店では扱っていない。「伊東屋銀座店」まで400500mの場所だったので、徒歩で向かった。

途中、銀座すずらん通りを足早に歩いていたら、左手に「NAGANO」という文字が見えたような気がした。数歩歩いてから振り返ると銀座NAGANOとある。ん??何だ、このお店。NAGANOって、長野の事かな?興味を覚えて、滞在時間5分以内と決めて、店内に足を踏み入れた。1Fには、見慣れた商品や食材がズラッと並んでいた。そう「長野(県)のアンテナショップ」である。

銀座すすらん通りを急ぎ足で歩いていると「NAGANO」の文字が左手に見えたような気がした。振り返ってみると「銀座NAGANO」とある。この一等地に何なんだろう? このショップ…
1Fのショップ内。見慣れた商品や食材がズラッと並んでいる。誰が見ても「長野のアンテナショップ」とすぐに気が付くだろう。「牛乳パン」買いたかったな…

階段で2Fに上がるお客さんが何人もいたので、私も行ってみた。2Fはイベントスペースと観光案内コーナー。観光案内担当の方に「長野のアンテナショップって、以前は別の場所じゃありませんでしたか?いつから銀座に移ったんですか?」と質問。すると「2014年秋からここです。その前は、有楽町でした。」との答えが返ってきた。ここで漸く、かつては「交通会館」内にあった事を思い出した。

さらに「1F2Fだけですか?」と尋ねると、「4Fもそうです。移住や就職の相談コーナーがあります。」との事。後で調べたら「ビジネスマッチングや打ち合わせのほか、UIターン支援、移住・週末の信州暮らし、就職相談も、ワンストップサービスで対応」と記されていた。1F2Fのスタッフ数の多さに感心していたのだが、さらに4Fも有ることに驚いた。

2Fの観光案内コーナー。長野県各地の観光パンフレットがスラッと並んでいて「壮観」。それにしても1Fと2Fでスタッフさんかなりの数だな。4Fには「コワーキングスペース&移住交流・就職相談コーナー」まである。この1等地にこの施設。やっぱり「長野県は凄い」。

2Fの喫茶スペースで、ノンビリとしたかったのだが、既に3分以上経過。慌ただしく1Fに戻ると「牛乳パン」が並んでいた。買って帰りたいのだが、外はウンザリする程の暑さだし、午後の予定はこれからだ。断腸の思いでレジ前を立ち去ろうとしたら、とんでもない物が視界に入った。「どっ、土偶さん達のクッキーだ~こんなのこれまで見た事ないぞ~」

ショップを出ようとしたら、レジ前のコーナーに「土偶さん系スイーツの群れ」を発見。じっくりと選んでいる時間は無い。取り敢えず3袋を無造作に選んで購入。これも「地方創生」への小さな貢献である。

STARWALKERは、私が仕事をする際のお守りのひとつなので、インクが掠れるなんてダサい事は我慢ならない。レフィルの在庫は八ヶ岳オフィスにしかないので、やっぱり「伊東屋」に絶対に行く必要がある。でも、土偶さんのクッキーらしき物も捨てがたい。私が、選んだアクションは「とりあえず3つ程、買ってみよう」であった。

種類の違うパッケージを3つ無造作に握り締めレジへ。代金1,044円を支払って、急ぎ足で「伊東屋」へ向かった。何とも慌ただしいが、私の東京での行動は、いつもこんな感じである。

この日の予定をすべて終えた後、購入したクッキーを改めて並べてみた。土偶さん4体入りのクッキー「ビーナちゃんと仲間達」、小型の土偶さんや土器が8体(個)入った「中ッ原土ッ器ー」、そして「縄文のヴィーナス」との名が付された焼き菓子が、それぞれ1袋である。

ここで、私は自身の失敗に気が付いた。「縄文のビーナス」さまや「仮面の女神」さまのクッキーや焼き菓子なんて、恐れ多くて食べられないじゃないか!

クッキー系2袋は、土偶さん達がかなりリアル。恐れ多くて食べるのは無理だな。買っちゃいけない物に手を出してしまったと反省。

だが、もう一度、これらお菓子の形状を確認してみるとと、焼き菓子だけは「縄文のビーナス」さまに似ても似つかない。これって何を模したんだ?  「罪悪感」が湧きそうもないので、すぐに袋を開いてパクっ。甘味が強めで、予想以上に美味であった。

この焼き菓子「縄文のヴィーナス」って商品名だが、全然ビーナスさまには似てないぞ。躊躇無くパクっ。かなり甘味が強くて美味しいじゃないか。ビーナスさまに似ていなくて良かった。

しかしまあ、銀座で「八ヶ岳縄文土偶さん達のクッキー」に出会えるとは思わなかった。これも「魔都東京」のパワーではあるな

「銀座NAGANO」は、ロケーションの豪華さや機能・スタッフの充実、扱っている商品の魅力等々、色々な意味で凄い!さすが我が心酔する「長野県」のアンテナショップである。

次回は時間に余裕がある時に、じっくりと訪れる事にしよう!

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【縄文土偶探訪記】外伝 —「しゃこちゃん」不在! 代表取締役解任の危機

決算分析山籠もり作業「前半戦」を終えた後、先週は東京と地方出張で講演活動一色。

分析作業そのものは、まだ道半ばなのだが、講演とプレゼン件数を数えたら、先週だけで8件こなしていた。「講演で動きながら(語りながら)資料の完成度を高めて行く」というスタイルは、今に始まったわけではないが、今年はちょっと急ピッチ過ぎるかな?

一昨日(25日)は、朝5時半過ぎに川崎自宅を発って、新横浜から新幹線で移動。近畿地区で講演と会食(ランチ)、その後、中国地区に移動して講演と会食(ディナー)、そのまま1泊して、昨日(26日)の午前7時過ぎの新幹線で帰路へ。

とは言っても、帰るのは川崎自宅でも八ヶ岳オフィスでもない。昨日は午後2時から、上野の東京国立博物館(トーハク)大講堂で、ドキュメンタリー映画『縄文にハマる人々』特別上映会に社主さまと出席する予定があった。

そこで、あざみ野駅すぐ近くの駐車場に駐めてあったD4社内で、スーツから身軽な私服に着替えて、東急田園都市線から地下鉄銀座線へと乗り継いでトーハクへ向かった。上野駅着は12時10分過ぎ。

先に上野に来て、動物園でパンダ(シャンシャンやシンシンではなくリーリー)を見学していた社主さまと12時半前に合流。

社主さまは、私のように「土偶さん探訪」が趣味ではないが、国宝、或いは、国指定重文級の土偶さんには、やはり何か感じるものがあるらしい。まだご対面した事のない「しゃこちゃん」に会いたいとの事だったので、上映会にもお付き合い頂けたのである。

映画チケットの販売が1時、入場が1時半から、それぞれ開始だったので、広大な国立博物館の敷地内にある「ホテルオークラ ガーデンテラス」で急いでランチを済ませた。

大嫌いな行列に並んでチケットを購入した後、大講堂へ。約400ある座席がほぼ「満席」の状態。やはり「縄文ブーム」が確実に大きなうねりになりつつある事を実感した。

映画「縄文にハマる人々」のチケット。「ハマる」は「嵌まる」の意味だと思うが、私的定義では、「怪しく嵌まった」感じの人は少なかった。岡山の「猪風来」さんはイイ感じだな!

午後2時から始まった映画の上映時間は103分。「ハマる(嵌まる?)人々」という映画の題名から、大好きなTV番組「マツコの知らない世界」のような「怪しいおこだわり人」が沢山登場してくる事を期待していたのだが、私好みの変な(妙な)人は2~3名だったかな… 思ったより文化的な香りのするドキュメンタリー映画であった。

映画の最後に、ロケや取材で訪れた全国各地の縄文遺跡や考古学博物館が延々と紹介されるのだが、私が訪れた事のない先はほとんど無かった(青森の六ヶ所村 郷土館と福井の若狭三方縄文博物館位かな)。

そういった意味では、私も十分に「縄文に嵌まった人」である事が確認できた。しかしながら、「縄文」には興味の無い社主さまには、やや退屈であったようだ。

映画終了後には、ご機嫌を直して貰うために、私が率先して「平成館」の土偶さん展示コーナーにご案内。だが、勝手知ったる「しゃこちゃん」の展示コーナーへ向かうと、何故か「しゃこちゃん」がいない。

今回展示されていた中では、この「みみずく土偶さん」が最大の収穫かな? 茨城県利根町立木塚出土。縄文後期の土偶さんだ。

正確には、しゃこちゃんを筆頭とする国指定重要文化財級の有名土偶さん達が1体も展示されていないのだ! 社主さまのお顔には「話が違うじゃないの。どういう事よ!」という不信感と不満が現れ始めていた。

こちらも初対面の土偶さんだが、しゃこちゃん不在のショックで、出土先等の記録を忘れてしまった。こんなの初めての失態だ。他にも初対面の土偶さんが何体もあったのだが、ほとんどが「撮影禁止」だった。いくら何でも酷いよな…トーハク。

慌てて総合案内に行って、しゃこちゃん他、有名土偶さん達の所在を問うと「7月から開催する縄文特別展(http://jomon-kodo.jp/)の準備の関係で現在、展示を中止しています。」という無慈悲な答えが返ってきた。

落ち込んでいる私を不憫に思ったのか、案内係の方が特別展のパンフレットを1部手渡してくれた。「展示していないなら、HP上で大きく告知するのが筋だろうが!」と怒鳴りたくなるのをグッと堪えた。

『縄文 1万年前の美の鼓動』特別展のパンフレット表紙。前売り券をすぐに予約購入したのは言うまでもない。

パンフレットを開くと、国宝土偶さん5体と国宝火焔土器1点がズラッと並んだ豪華な写真が見開きで掲載されていた。中央右側に「縄文のビーナスさま」、左側に「仮面の女神さま」という「尖石国宝土偶ツートップ」が並んでいるのは、まるで我が事のように誇らしい。

パンフレットを開くと、見開きで国宝土偶さん5体と国宝火焔土器1点がズラッと並んでいる。超豪華!! 特に「尖石国宝土偶ツートップ」がセンターを占めているのは、我が事のように誇らしい。

だが、調査を生業とする私が「事前リサーチ不足」で社主さまのご機嫌を損ねるという失態を演じてしまった。

「代表取締役解任」の危機だ…

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7年ぶりの東京休日ひとり旅① — 特別講演「土偶について語り合おう」参加編

私の「東京嫌い」は、八ヶ岳にオフィスを構えてから、さらに拍車が掛かっている。

平日に仕事で東京に出るのは致し方ないが、休日に私1人で東京に出掛ける事はまず無い。私は「都会の瘴気」のようなものを感じてしまう体質のようであり、その瘴気は、この数年で確実に強まっている。

社主さま(家内)とコンサートや食事に出掛ける事は稀にあるが、彼女も私に劣らぬ「都会(正確には人混み)嫌い派」なので、年に数回有るか無いかである。

そんな私が、5月12日(土曜日)に1人で東京に行く旨伝えると、社主さまはちょっと驚いたようだった。用件が「国際縄文学協会https://www.jomon.or.jp/archives/15.html)」主催の特別講演「土偶について語り合おう」に出席するためであると伝えると納得。

だがすぐに「講演時間は何時間なの?」と問うてきた。「2時間だよ。」と答えると「あなたは他人(ひと)の話を2時間聞くのは無理だわ。2時間講演だったら途中で休憩があるはずだから、退席しやすい席に座って、休憩時間に抜け出して戻っておいで。」とのたまう。

いくら社主さまでも、失礼にも程がある。「2時間位の講演を聴き通す位の忍耐力は、まだ備わっておるわい!」と反抗しようとしたが、いつものようにグッと堪えた。零細企業の経営者とはそういうものである。

講演場所の住所は「西新橋」と書いてあったが、Google マップで調べると、仕事で頻繁に訪れる霞ヶ関駅から徒歩で7~8分の場所である。

講演開始は午後2時、受付開始は1時45分だったので、新百合ヶ丘駅を午後1時ちょっと前に発つ快速急行に乗車。代々木上原で千代田線に乗り換えて霞が駅着は1時半前。30分程の移動時間ではあったが、私にとっては「東京への遠い道のり」である。

小田急線の車中でふと考えた。前回1人で休日に東京に出たのはいつ頃だったかな? どうも記憶が無い。スマホのカレンダーアプリを調べてみたら、2011年に所属学会の春の大会出席記録@都心某大学が残っていた。

だとすると今日は「7年ぶりの東京休日ひとり旅」ではないか。緊張するな…

霞ヶ関界隈は熟知しているので、道に迷う事なく「国際縄文学協会」が入居するビルの講演会場に到着。時間は1時40分。受付を済ませ、席の指定は無いとの事なので、社主さまの忠告に従って最後列右端の席に着いた。

「国際縄文学協会」が2Fに入居する西新橋のビルに到着。仕事で頻繁に訪れる霞ヶ関駅からは徒歩で8分程要したが、内幸町駅や虎ノ門駅だったら5分も要さない場所だと思う。

講演は、山岡信貴氏(映画監督)と 譽田亜紀子さん(文筆家・著名な土偶女子)の対談形式。私の【縄文土偶道】は、誰との交流も持たず(何事も基本そうだが)、ひたすら我が道を歩んできた。

ゆえに、山岡氏と譽田さんの縄文時代や土偶に対する「思い」を感じる事が出来て、とても勉強になった。そして「土偶とは何か?」については、所詮、正解はない。だからこそ、奥が深くて、魅了されるのだと再認識した。

最初の内は、こんなに面白いなら2時間通しでも、全然余裕だなと感じていたのだが、社主さまの「予言」通り、1時間経過すると集中力が切れてきた。自分の講演の時は、2時間通しのコースでも全然平気なのだが、人の話を聞くのってこんなに疲れるのか??

「途中休憩」についての社主さまの予言は見事に外れて、結局、最後まで出席(聴講と言うのかな?)。自分が「人の話を聞く事が本当に苦手」である事を痛感した。

講演後は、譽田さんの著書の販売&サイン会と山岡監督による映画「縄文にハマる人々」の鑑賞券前売りタイムが待っていた。

私は、譽田さんの本はすべて購入済みだ。まさかサイン会なんてあるとは思わなかったので、本は持参していない。山岡監督の映画については、5月26日の東京国立博物館における先行上映会が既に申し込み済みであった(社主さまと2名分)。

でも折角の機会なので、本1冊と鑑賞券1枚を追加購入してご挨拶しようかなと考えていたら、あっという間に行列が出来てしまった。

「渋滞」「人混み」「行列」は私の3大忌避現象である。仕方ないので購入&ご挨拶は後回しにして、会場内に展示してある土偶さんのレプリカや縄文グッズを見学し、写真撮影。

土偶さんレプリカについては、既に50体に迫りつつある我がオフィスのコレクションの方が数的には勝っていた。だが、私が所有していないレプリカが数体ある。素直に悔しい!

特別講演の会場となった「国際縄文学協会」の図書資料室には土偶さんのレプリカが至る所に置いてあった。数的には我がオフィスのアッシュであるが、私が保有していないレプリカがかなり有った。悔しい…
ぱっと見、アクリルボックスには国宝土偶ガチャガチャが並んでいるのがわかったが、下段に寝ている遮光器土偶とみみずく土偶は初めて見た。ガチャガチャの種類増えたのかな??

さらに、縄文のビーナスさまの「ぬいぐるみ」らしきものも有る。「こんなの、どこで売っているんだろうか?」なんて考えながら見入っていたら、脇にいた若い女性の参加者2名が「わぁ~、土偶さんのもふもふだぁ~」なんて言いながら撫でていた。

縄文のビーナスさまの「ぬいぐるみ」のようなものが2体並んでいた。脇にいた若い女性の2人組が「もふもふ]と言って撫でていた。私も撫でたかったが「変態のオッサン」と思われるのが嫌で我慢した。でも「もふもふ」って何なんだ?

「もふもふ」ってなんなんだ。MoF、MoF?? 財務省が土偶さんのグッズ販売しているんだろうか…

さらに衝撃を受けたのが、レプリカ以外のグッズーコーナーの展示スペースだった。そこには「土偶ビスケット」「土偶ワッペン」「土偶さん携帯ルーペ」等々、これまで私の見た事の無いグッズがズラッと並んでいるではないか。

レプリカ以外の土偶さんグッズは、この写真以外にも多数展示されていた。ビスケットに携帯ルーペにワッペン… 私が見た事のない物ばかりだ。土偶さんグッズの世界は予想以上に広く深い!

グッズコーナーは販売中の商品を展示しているのかと思い、いくつか購入しようと思ったのだが、よく見たら「値札」がない。どうやら事務局の方や協会の会員さん達(私もそうだ)が全国各地の考古博物館で購入したものを並べてあるらしい。

5分程、土偶さんグッズや膨大な考古学関連の蔵書を眺めた後、山岡氏と譽田さんの前の行列を見たが、あまり変わっていない。私と同じような「後回し戦術」を考えた人達が、新たに行列に加わったからだ。

特別講演の出席者は50名程度だったと思うが、改めて行列を見たら老若男女実にバラエティーに富んでいる。やっぱり「縄文ブーム」が来ている事は間違いなさそうだ。

「行列に並んで待つ」「手持ち無沙汰に時間を過ごす」という行為は、私の信条に反する。この時点で、即座に本と前売り券の購入を断念した。

今日の講演の会場となった「図書資料室」は、平日の午前10時から午後4時迄は利用可能との事なので、霞ヶ関を仕事で訪れた際には立ち寄ろうと決めた。

「その時は、事務局の人に何か尖石グッズをお土産に持参しよう!」なんて考えながら霞ヶ関駅に向かった。

「用件が済めば東京からは即座に撤収」は弊社(私)の基本戦略なのだ!

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ウバガのヒミコ? 縄文の新妻??—姥ヶ沢遺跡出土の『姥ヶ沢のビーナスさん』

土偶さんは、出土地、年代、構造等々、様々な基準で分類する事が可能だ。愛称の有る無しなんてのも、私からすると重要な分類基準である。収蔵する考古博物館や出土した町で暮らす人達のその土偶さんに対する「想い」のようなものが伝わってくるからだ。

尖石の2大国宝土偶である「縄文のビーナスさま」と「仮面の女神さま」のように外見からして「説明不要・これしかないだろう」といった感じの圧倒的パワーの愛称を持つ土偶さんは幸せである。

函館函館市縄文文化交流センターの国宝中空土偶は、函館市茅部地区(旧南茅部町)で、地元の主婦が農作業中に畑の中から発見したものだ。そこで、南茅部の「茅」(カヤ)と中空土偶の「空」(クウ)を合わせて、「茅空」(カックウ)という愛称で呼ばれている。

「かっくうちゃん」の場合は、説明を聞いてみなければ、なんでこの愛称なのか見当もつかない。愛称の背景を学ぶ事も「縄文土偶道」の楽しみのひとつである。

愛称決定のプロセスを知って、思わず微笑んでしまった土偶さんが長野県内にある。愛称は『姥ヶ沢(うばがさわ)のビーナス』さん。

姥ヶ沢のビーナスさんのアップ写真。この系統のお顔立ちが縄文時代中期の美人さんだったのかな? 何故か、ホッとする癒やし系である。

出土地は、長野県中野市の姥が沢遺跡。縄文時代中期(約5,000年前)の土偶さんであり、収蔵先は「中野市立博物館」だ。そして、中野市の指定文化財である。

正面からの全身写真。おおよそ「五頭身」である。土偶さんがすべてこんなスタイルかというとそんな事はない。山形が誇る国宝土偶「縄文の女神さま」は八頭身の典型である。

外見は、短足(=胴長)・出尻の五頭身(?)。両腕を広げ、静かに微笑んでいるかのようなお顔の表情。胸部や下腹部から妊婦さんである事がわかる。

上から頭頂部を撮影した写真。頭の構造は、尖石の「縄文のビーナスさま」系のフラット型である。3つの穴が何のためかはわからない。

坂上遺跡出土の「始祖女神像さまhttp://kinebuchi.net/yasu/travel/japan/shinano/suwa/idojiri/idojiri.html)」と雰囲気のよく似た土偶さんである。

右側面からの写真。胴体部の薄さにちょっと驚く。でも、脚部はしっかりとした安定した作りで、しっかりとバランスをとっている。
こちらは左側面からの写真。左右はほぼ同じ作りである事がわかる。どっしりとした「安定感」は妊婦土偶さんに共通の傾向だ。

中野市立博物館のHPには、この土偶さんの愛称が「姥ヶ沢のビーナス」となった経緯について、実に詳細に掲載してあるhttp://www.city.nakano.nagano.jp/city/hakubutukan/index/oldtopics/h22/dogu_meisyou.html)。

愛称募集に対する応募件数、応募のあった都道府県名、愛称審議のプロセス等々、真面目すぎて思わず笑ってしまうような書きぶりである。もしかして、この文章書いた人は、元同業者(証券アナリスト)か? なんて思った程だ。

特に『「姥ヶ沢ビーナス」という名称も6件応募があり、「姥ヶ沢ビーナス」と名称の趣旨が同じであると判断し、土偶の愛称として「姥ヶ沢ビーナス」がふさわしいと協議会全体で決定』なんて部分は最高である。私が慕う「長野県人」の几帳面さや真面目さが滲み出ている。

そして、締め括りに愛称の応募数が多かったベスト10まで公表しているのだ。

中野市立博物館のHP上で公開されている「姥ヶ沢のビーナスさん」の愛称募集の際の得票数トップ10。1位がダントツの得票数である。

4位の「縄文の女神」と8位の「中野の縄文のヴィーナス」は反則技だが、同じく4位の「ウバガのヒミコ」や8位の「うーばー」はアバンギャルドでお洒落だ。「縄文の新妻」なんてのも「怪しい響き」がナイスである。

私は、博物館HPのこの部分を読んで「中野市立博物館」と「姥ヶ沢のビーナスさん」の事が大好きになってしまった!

縄文土偶さんを愛でる世界は、奧が深いだけでなく、複雑に枝分かれしているのである。

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新横浜駅での希有な体験 —「縄文のビーナスさま」パワーを実感

昨日の朝、新横浜駅の新幹線ホームで下りの「のぞみ」を待っている時に、いきなり声をかけられた。確か「すみません。その土偶のマスコットはどこで買えるのでしょうか?」といった内容だったと思う。

声のあった右後方を振り向くと、女性が1人立っていた。最初は何のことかよくわからなかった。だが、その人が、私が右肩にかけていた「日帰り出張のお供鞄」のひとつである PORTERのヘルメットバッグを指差していたので気が付いた。どうやら私が「お守り」として鞄にぶら下げていた「縄文のビーナスさま」の事らしい。

昨日、新横浜駅の新幹線ホームを販売しているお店を尋ねられた「縄文のビーナスさま」。日帰り出張のお供 PORTERのヘルメットバッグに付けるとこんな感じになる。

考古博物館に置いてある1300円のガチャガチャでゲットした女神さまのマスコットを、私がキーホルダー風に加工しものだ。

「縄文のビーナスさま」の加工部分。頭にピンを刺して、ワイヤーリングを通しただけなので、加工と言える程、大袈裟なモノではない。ただし、ピンを刺す際にバチが当たらないかちょっと懸念した。

女性は30歳代の前半位だろうか。コンサルとか通訳とか、そんな知的な仕事に従事しているプロフェッショナルといった雰囲気の人だった。私は、人見知り、かつ、シャイなので社主さま以外の女性とはまともに会話することが出来ない。

「ガチャガチャで取ったのを自分でキーホルダー風にしたんです。」とサラっと答えればよいのだが、「ガチャガチャと言っても何のことかわからないだろう。」なんて余計なことに気を回してしまった。結局「景品で取ったのを自分で加工しました。」と無粋な返事しか出来なかった。女性は「市販品ではないのですね。わかりました。ありがとうございました。」と答えると、足早にその場を立ち去った。時間にすれば、ほんの数秒のやり取りである。たったそれだけの事だ。

1分程すると乗車予定の「のぞみ」がホームに入ってきた。座席についてから、あまりにも素っ気ない自身の対応を反省した。わざわざ土偶さんのマスコットについて聞いてくるという事は「土偶ファン」であるに違いない。もう少し感じよく説明するべきだった「後悔先に立たず」である。

全国各地の考古博物館を探訪して買い集めた土偶さんレプリカは、そのほとんどが八ヶ岳オフィスに並べてある。例外として川崎自宅に置いてあったのが、キーホルダー風に加工した「縄文のビーナスさま」のマスコットとペーパーウェイトとして使っているダイキャスト製の「縄文の女神さま」のみである。

左がペーパーウェイトとして使っているダイキャスト製の「縄文の女神さま」、右がキーホルダー風に私が加工した「縄文のビーナスさま」。この2点は、素材、サイズ、精巧さという観点から私のお気に入りである。

これらは他のレプリカと比較すると小さいのだが、妙なデフォルメなど一切なく、本当によく(精巧に)出来ている。また、他のレプリカが素焼き(陶器)であるのに対して、ダイキャストやプラスティック製なので破損の心配がない。

5種類の国宝土偶さんのガチャガチャの内、キーホルダー風に加工して、見映えや安定性が良いのは、「縄文のビーナスさま」と「仮面の女神さま」という尖石コンビである。だが、「仮面の女神さま」はサイズ的に1回り大きく、鞄等にぶら下げるにはちょっと目立ちすぎる。金具を取り付ける頭頂部の形状の安定性も「縄文のビーナスさま」が勝っている。

これも日帰り出張のお供 TUMIのブリーフケースに付けた別のビーナスさま。鞄の材質や形状を問わず、ちょうど良いサイズで、控えめな存在感を発してくれる。仮面の女神さまバージョンは1回り大きいので結構目立ってしまう。

ガチャガチャで「縄文のビーナスさま」を集めて加工した上で「幸運を呼ぶ土偶キーホルダー」として600円位でWebで販売しようか?なんて邪な考えが頭に浮かんだ。

同時に思った。日帰り出張用の鞄達に「縄文の女ビーナスま」のマスコットをぶら下げたのは、1年半程前からである。野鳥のピンバッジについては、よく質問を受けるが、土偶さんのマスコットについて尋ねられたのは初めての経験だ。やっぱり「縄文時代」や「土偶さん」の本格的なブームが到来しつつあるに違いない!

こちらは同じく出張のお供 RIMOWAのアルミアタッシュケースに取り付けた別のビーナスさま。アルミ素材のシルバーにも結構映える。最初に付けたのが、このRIMOWAで、もう1年半程も前の事になる。

さらに思った。社主さまによると、私は、ただ立っているだけで「人嫌い感」や「妙な威圧感」を発する特異な体質であるらしい(要は、嫌な感じの奴)。大嫌いな人混みの中ではイライラ感が加わり、人を寄せ付けないオーラを発するようだ。

確かに、駅前とかでやっている募金とかビラ配りの人は、私にはあまり近寄ってこない。社会人になってから道を尋ねられた経験など1回もない(だが不思議とプレス系の人は、人混みの中でも、私にコメントを求めて寄ってくる。何故かわからないが)。

そんなわけで、昨日、声をかけられたのは何十年かに一度の「希有な体験」だったのかもしれない。これも「縄文のビーナスさま」パワーの発現に違いない!それに、素っ気ない態度で応じてしまうとはでも「小鉢男」とはそういうものなのである。

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ある総選挙「最後のチャンピオン」—鋳物師屋遺跡出土の『子宝の女神 ラヴィさん』

前回配信した土偶「あきちゃん」のビュー数が予想以上に多くてちょっと驚いた。配信当日に限定すれば、【縄文土偶探訪記】を地味に配信していた頃の4倍以上の水準である。

「にほんブログ村」登録の効果かなと思ったのだが、ブログ村経由のアクセスよりも、はるかに多いビュー数なので、やはりジワッと「縄文ブーム」や「土偶さんブーム」が盛り上がりつつあるのだろう。

八ヶ岳西南麓は北海道・東北と双璧の「縄文王国」なので、縄文ブームの到来は、八ヶ岳界隈の「地方創生」にも資することになるはずだ。そんなわけで、当『稿房通信』も、縄文遺跡や土偶さん関連の情報発信の比重をもう少し高めようと思う。

今日も、かつて「夢に出てきた土偶さん」を紹介しよう。今年の1月30日に夢に現れて、空中浮遊しながら八ヶ岳の方向を指差した「ラヴィさん」である。

ラヴィさんの正面写真。胸とお腹で「妊婦さん」と想像がつくのだが、左手の指は3本だし、お顔は「吊り目美人さん系」や「ミステリアスな仮面系」ではなく、何となく「宇宙人ぽい」。

山梨県南アルプス市の「鋳物師屋遺跡(いもじやいせき)」出土で、縄文時代中期(4,000~5,000年前)の土偶と推定されている。収蔵は「南アルプス市 ふるさと文化伝承館」である。文化伝承館の解説プレートには『円錐型土偶』と紹介されており、他の出土品と一緒に「国指定重要文化財」となっている。

大英博物館等、海外の博物館に何度も貸し出されており、土偶さんの写真集等にも必ずと言ってよい程に登場するメジャーな土偶さんだ。高さは25cm程度なので、私がこれまでご対面した土偶さんの中では、かなり大きな部類である。

ラヴィさんの背面写真。右手は腰にまで伸びている、お腹の突き出た妊婦さんが、腰を支えているかのような形状となっている。右手も指は「3本」である。この3本の指に何か意味はあるのだろうか?

胸と膨らんだお腹を見れば「妊婦」さんであろう事は誰でも想像つくだろう。パット見、左手(指は3本に見える)で膨らんだお腹をさすり、右手は腰の方に回って支えているような印象を受ける。出産直前じゃないかと心配になるようなポーズである。

4面ガラスのケースに単独展示されているので、様々な角度から鑑賞できるのだが、実際に「左手で腹部をさすって、右手で腰部を支えている」作りである事が確認できる。気になるのは、両脇に空いた「穴」だ。

ラヴィさんを左脇から撮影。底部は安定した厚さがあるが、頭の部分は予想していた以上に薄くなっていて意外だった。そして、最大の謎は美しく円形に開く「穴」である。最初は、花でも飾るための仕組みかな?と想像した。

初めて見た時は、この穴に花でも挿したのかなと思ったのだが、解説プレートには「空洞の胴部に石や土製の玉を入れ、音が出るように作られており、音を聞く土偶」だったと書かれていた。

ラヴィさんを右脇から撮影。こちら側にも同じような穴がある。解説プレートに「音を鳴らすための土偶」と記されており、鈴の穴のように「音の共鳴効果」を高めるための仕組みである(らしい)事を知った。

勝手に「ああ、赤ちゃんをあやすための道具だったんだな…」なんて、その場では想像。だが、赤ちゃんをあやす道具にしては、大き過ぎるし、持ちやすいとは言えない形状である。加えて3本指だし、お顔は何となく「宇宙人」ぽくて、お世辞にも愛らしいとは言い難い。

南アルプス市の文化財を紹介するHPには「この時代(縄文時代中期)の平均寿命は30歳代だといわれています。家族やムラが繁栄するためにも、元気な赤ちゃんと、お母さんの健康と無事を祈ったのでしょう。」と書かれている。確かに「子宝や母子の健康を祈った土偶さん」であると見るのが一般的なのだろうが、私には、どうも別の用途(例えばシャーマンが祈祷に用いる祭具)があったような気がしてならない。

もっとも、色々推理しても正解は無いのだが…

ちなみに、この土偶さんの正式な愛称は「子宝の女神 ラヴィ」。2015年年8月22日、南アルプス市民の皆さんからの応募によって決まった名前だ。「ラヴィ」はフランス語で「命」を意味するとの事。

その年の秋に開催された「2015全国どぐキャラ総選挙http://dogupota.net/dogusen2015/)」では917票を獲得して、見事優勝している。どぐキャラ総選挙は、現時点では、この2015年が「Final」となっているので、ラヴィさんは「最後のチャンピオン」なのである。

ラヴィさんと、その着ぐるみキャラの2ショット写真。「コアラのマーチ」みたいな色をしたドグきゃらなので、お菓子にしたら売れると思う。少なくとも私は絶対に買う!

知ってる人は皆知っているが、知らない人は誰も知らない、まあ、深いのか浅いのかよくわからないネタなのだ!

【八ヶ岳縄文道】⑦

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思わず「ちゃん付け」したくなる愛らしさ – 北村遺跡出土土偶の『あきちゃん』

【縄文土偶探訪記】(https://triglav-research.com/?page_id=20285)は一旦、手仕舞いしたものの、八ヶ岳界隈で出土した土偶さんについては、資料整理も兼ねて『稿房通信』で情報発信するつもりだった。

だが、もう随分と土偶さんネタから遠ざかっている。最後に「八ヶ岳縄文道」で土偶さんを紹介したのはいつだったか? 確認してみたら2月16日の「ウーラちゃん」だった。もう2ヵ月近くも経っているじゃないか…

「土偶さん」は冗談抜きで「夢」に出てくる。この点が、野鳥、文房具、デジタルガジェット等の他の趣味とは異なる。私は、ほとんど「夢」を見ない(厳密には、見た夢を覚えていない)ので、余計に強烈な印象として残るのだ。

今日は、昨年2月1日に夢に現れて、その後の怒濤の【縄文土偶探訪記】 Season 4の切っ掛けとなった土偶さんを紹介しておこう。「安曇野市北村遺跡出土(ずみのたむらいせき)」出土の土偶さんなので、私が勝手に「あきちゃん」と呼んでいる。

安曇野市の北村遺跡出土の土偶さんなので「あきちゃん」とお呼びする事にした。ミステリアス系、吊り目美人系といった八ヶ岳周辺の主流派土偶さんとは異なり、本当に「愛らしい」お顔立ちだ。

収蔵されているのは「長野県立歴史館」で、縄文時代後期(4500年程前)の土偶さんである。県立歴史館に展示されているレプリカではない土偶さんの中ではエース的存在なので、愛称位はあるだろうと調べたのだが見つからなかった(無さそうだ)。

愛称やレプリカの販売等は無かったが、長野県立歴史館のHPのキッズコーナーで、あきちゃんのイラストを発見!

『仮面の女神さま』や『ウーラちゃん』と同じように「仮面」を被った土偶と分類されているようだが、兎に角、表情が愛らしい(愛称は無くても愛想はある!)。

あきちゃんを正面斜め上方から撮影。頭部の深い溝から、やはり「仮面」を被っているのだなと推定。頭頂部の出っ張りは何だろうか?帽子も被っているのかな??

仮面の女神さまのように、全身が発掘されて展示されているのではなく、顔と両腕(肩から手の先まで)のみである。もし、この顔と腕のサイズに見合った身体があったとすれば、山形県立博物館の国宝土偶「縄文の女神さま」を上回るような巨大な土偶になるはずだ。

あきちゃんを脇から撮影した写真。その「薄さ」に驚く。まるで「板状土偶」みたいだ。この薄さでは、身体部分があったとしても、あきちゃん単独で立つのは難しいだろう。

向かって右側の手は、ちょっと離れた部分の突起が「親指」だとすると、指が全部で6本か7本あるように思える。眉の先がクルッと巻いているように見えるのだが、巻いている部分は髪飾りか耳飾の類かもしれない。

こんな感じに、じっくりと見ていると、色々な意味で想像力を掻き立ててくれる土偶さんなのだが、不思議と詳しい資料らしいものが見つからない。ネットで検索をかけてもヒットするのは、私が配信した「長野県立歴史館」探訪記とその他数件の情報程度である。

仕方ないので、出土した『北村遺跡』について調べてみた。1987年中央自動車道長野線の建設に伴う調査により発見された遺跡との事。「阿久遺跡」と被るストーリーである。

190体(300体との記述もある)の人骨や500基近い土壙墓(どこうぼ)が発見されたので「典型的集団墓地」と考えられているようだ。人骨はすべて屈葬されており、内陸部遺跡での縄文時代人骨の大量出土は珍しく、縄文人の身体の特徴や摂取していた食料を知る手がかりとしても貴重な遺跡との事。

「そうか、あきちゃんは、集団墓地 或いはその祭祀場の番人(墓守)だったんだな…」と勝手に断定。だとしたら「幼くして亡くなった子供達を優しく見守る役目」を担っていたに違いないと想像をさらに膨らませた。そう、『土偶さんワールドに正解は無い』のだ。これも大きな魅力のひとつである!

【八ヶ岳縄文道】⑥

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『縄文ブーム』 大きなうねりが来ている!—映画「縄文にハマる人々」が超楽しみ

昨日の午後は、社主さまのおもてなしのための「北杜市桜の名所はしごツアー」を企画していたのだが、残念ながら午後1時過ぎから雨風が強まっていった。

お花見気分に浸れるような天気ではないので、結局、午後は、私も社主さまもノンビリとやりたい事をして過ごした。社主さまは、雨が小降りになったタイミングで庭に出て、リース作りのための松ぼっくり拾いを敢行。強風のためか、枝から落ちたばかりの綺麗な松ぼっくりを収穫できたと、ご機嫌であった。

社主さま(家内)の仕事・行動は、私よりもさらに早い。雨が小降りとなった時に、あっという間に敷地内を歩き回って、リースの材料となる松ぼっくりを拾い集めてきた。

私は、八ヶ岳オフィスに届いていた「学会誌」の整理に着手。かなりの厚さに積み上がっていた封筒の山を片っ端から開けて、学会誌を裁断、そのままScan Snapで読み込んで「自炊作業」を続けた。

封筒の山の高さが3分の1程となった頃、厚みのない封筒が現れた。学会からの郵便物ではなく『国際縄文学協会』からのセミナー・イベントの案内だ。封を切ったら、中にはA4B5のチラシが1枚ずつ入っていた。特に、気にする事なく、先にA4の方を見た。

こちらは、国際縄文学協会のイベントの案内で。512日に『土偶について語り合おう』という特別講演を開催するとの事。講師は「土偶女子」の日本代表的存在のフリーライター「譽田亜紀子(こんだあきこ)」さんと映画監督の「山岡信貴(やまおかのぶたか)」さんとある。

譽田さんの方は、ここ数年、土偶さん関連の著書を積極的に世に送り出しており、私は、(おそらく)そのすべてを購入している。山岡さんという映画監督さんは申し訳ないが存じ上げていなかった。でも、私のストライクゾーンど真ん中のイベントなので、その場ですぐに縄文学協会の事務局にメールして参加申し込みをした。

次に、B5の方のチラシを手に取る。こちらは、真ん中に『縄文のビーナスさま』のイラストがド~ンと描かれ、『縄文にハマる人々-世界で最も美しい謎』との見出しがあった。さらに縄文のビーナスさまの下には、メジャーな土偶さん7体のイラストが有り、周辺には土偶さんや人間の顔写真がずらっと並んでいる。数えたら54枚(性格なのか、発作的に何でも数を確認してしまう)。

国際縄文学協会が送ってくれたドキュメンタリー映画『縄文にハマる人々』のチラシ。この表面だけを見た時は、何のイベントかサッパリわからなかったが、裏面を見て感動!直ちに特別上映会参加の申し込みをした。

でも、これだけじゃ、何のイベントなのか、よくわからない。裏を見て、漸くすべてが飲み込めた。「縄文にハマる人々」というドキュメンタリー映画(上映時間103分)が作成され、526日の「東京国立博物館」の先行上映を皮切りに全国ロードショーされるとの事。そしてその映画の監督さんが山岡信貴さんなのだ。

すぐにインターネットで検索をかけたら、お洒落なHPhttp://www.jomon-hamaru.com/)が既に開設されていた。こんな素敵なプロジェクトが進行していた事も知らず、縄文ファンとしての自身を恥じるしかない

HPには、国立博物館での特別上映会申し込みページもあったので、その場で予約。「ああっ、銀行の決算分析作業で超多忙な時期に、また予定を入れてしまったこの迷いや躊躇なしに、即断即決で行動してしまうという「性癖」が、自分をさらに多忙な状況に追い込んで行く。解決策はひとつしかない。さらにLifehack術を磨き、業務効率をより向上させれば良いのだ!

それにしても『縄文ブーム』が大きなうねりになりつつある事は間違いなさそうだ。当「稿房通信」でも、八ヶ岳関連の通常の投稿は、配信後、3日程経過するとビュー数は一気に低下(激減)し、その後はゼロに近い状況が続く。一方で、土偶さんや縄文遺跡ネタは、配信からかなり時間が経過しても、息の長いビューが継続するのだ。

後者の傾向は『縄文土偶探訪記(https://triglav-research.com/?page_id=20285)』だけでなく、『八ヶ岳オフィスDIY奮戦記(https://triglav-research.com/?page_id=20329)』でも同様であり、異様に手間暇(時間もコストも)かかったが、この「2大コンテンツ」をしっかりと作って(創って)おいて正解だったなと、最近つくづく思う!

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『粋な町 茅野』市民館ブルー・ライトアップを堪能

今日は4月1日。新年度入りの日であると同時に、私にとっては実に3週間ぶりの八ヶ岳オフィス出社日となった。

朝6時5分に川崎自宅を発ち、途中立ち寄りは小淵沢IC側のローソンのみ。八ヶ岳オフィス着はほぼ8時ちょうど。通勤時間は1時間55分だ。新幹線には負けるかもしれないが、遅延が当たり前みたいな状況の首都圏の私鉄よりは、私の車通勤の方が時間が正確なような気がする。

通常、八ヶ岳オフィス出社1日目は、あまり齷齪仕事をせずに、ノンビリと過ごす事にしている。特に、今日は日曜日なので尚更なのだが、悲しい事に〆切が迫った仕事をいくつか抱えている。

そんなわけで、定番の朝食をサッと済ませて、9時前から仕事に取り掛かった。途中、マシン・ウォーキング2セットと軽い昼食に時間を割いただけで、ずっとデスクトップPCとにらめっこ状態。

午後6時過ぎに漸くひとつ仕事が片付いた。ちょっと休憩し、6時半前に富士見の町に食料品等の買い出しに出掛けた。買い物を終えてオフィスに帰ろうかと思ったのだが、これじゃあ仕事尽くめの1日で面白くも何ともない。

「どこか寄るところないかな? 」なんて事を考えていたら、「茅野市民館友の会」から、今日と明日、茅野市民館をブルーの光でライトアップするとの案内が届いていた事をふと思い出した。この時間なら、富士見の町から茅野市民館に寄り道しても、余裕で午後8時には「鹿の湯」に行けるなと即座に判断。

そのまま国道20号を走って茅野へ向かった。市民館着は7時10分過ぎ。D4を市民館と道を隔てた、3時間まで料金無料の駐車場に駐めた

ここで漸く気が付いた。「しまったカメラがない、iPhone Xしか持ってないや。折角だから、夜景撮影用のフィルター付けたミラーレス一眼を持ってくれば良かった…」と無計画な行動をちょっと反省。

駐車場側の横断歩道まで歩くと、ブルーにライトアップされた市民館の全容が浮かび上がった。私が予想していたよりも、ちょっと光が弱めである。「ああ、この光量なら写真撮影した時の方が美しいな。もしかすると計算尽くかな?」なんて穿った見方をしてしまう。これも「小鉢男の悲しい性」である。

茅野市民館の建物はガラス張りでとても美しい。ブルーにライトアップされると、その美しさが「幻想的」になる。
中庭から市民館のエントランス(右手)やロビー(中央)を撮影した写真。ロビーの奧には大きなマルチホールがある。
イベントスペース方面の写真。写真右手の裏側には「仮面の女神さま」の巨大ポスターがある。

中庭的スペースで市民館全体の写真を撮影した後は、お隣の茅野駅の方に歩いて、「仮面の女神」さまの大型ポスター(?)と、「縄文のビーナス」さまと「仮面の女神」さまの大型レプリカにご挨拶。滞在時間15分程で市民館を後にした。

仮面の女神さまの巨大ポスター。ライトアップは控えめだが、夜見るとミステリアスな雰囲気がさらに際立つ。
大型レプリカさん達はライトアップとは無縁だった。しっかりとご挨拶。最近、『稿房通信』で土偶さんネタを扱っていないので、そろそろまた土偶さんが夢に現れそうだ…

八ヶ岳オフィスに向かう帰路で「ライトアップ、綺麗だったな…」と遅ればせながら感動。そして「茅野ってのは粋(いき)な町だな!」と改めて感心した。

「茅野市民館友の会」が案内してくれるイベントは、本当にお洒落な内容が多い。「茅野市 縄文プロジェクトhttp://www.city.chino.lg.jp/www/jomon/index.html)」なんて、縄文ファンの私から見れば、拍手喝采したくなるような内容だ。

尖石縄文考古館も縄文時代への興味をかき立てるという観点からは、全国トップクラスだと思う。それに、公設の温泉が6つもあるのも驚きだ(羨ましい)。

何よりもセンスがいいなと思えたのは、昨秋開催した「八ヶ岳JOMONライフフェスティバル」の締め括りが、私が唯一ファンクラブに入っている「平原綾香さま」のスペシャルライブhttp://www.chinoshiminkan.jp/jomon/pdf/report-A1-live.pdf)であった事だ。

ライブは社主さま(家内)と一緒に行ったが、本当に素晴らしかった。あのコンサートはDVD化しないのだろうか? 勿体ないな。

今年は、カーリングの「藤澤五月」さんのイベントを開催してくれないかな。カーリング講座やトークショー、握手会とか、何でも良い。この願いが実現したら、住民票を川崎から茅野市に移しても構わないのだが…

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中央道の下に眠る神秘の巨大集落 — 『阿久遺跡』の冬の終わり

『阿久遺跡』は、八ヶ岳オフィスが所在する富士見町の隣町「原村」にある「縄文時代前期」を中心とした遺跡である。オフィスからの距離は約13km、車では20分弱(途中、かなり信号がある)の場所にある。

有名な土偶さんや土器が出土した遺跡ではないが、1990年代の前半に実施された調査で青森県の「三内丸山遺跡https://triglav-research.com/?page_id=6870)」の全貌とその広大さ(約40ha)が明らかになるまでは、我が国最大の縄文時代の集落跡と位置付けられていた。

1975年の我が国の高度経済成長期、中央自動車道の建設工事の際に発見され、部分的発掘調査を実施。そして、巨大な「環状列石群(ストーンサークル)」や掘立柱建物址、多数の竪穴式住居址等が発見され、縄文時代前期を中心に大規模集落が形成されていた事が確認された(http://archive.fo/DSzPP)。1979年には国指定の史跡となっている。

だが、遺跡の中心部分が中央道のルートと重なるため、調査後には「埋め戻し」による保存措置がなされた。そう、中央道の下に眠る「広大な縄文集落址」なのである。

阿久遺跡
所在地:長野県諏訪郡原村
標高: 約900m
面積:56,000㎡
年代: 縄文時代(前期が中心)

現地にある阿久遺跡の解説板。中央の地図、上方を横切る茶色の帯が中央自動車道である。遺跡北側を横切る形で見事に重なっている事がわかる。
解説板の近くにある広場。ちょっと用途不明のスペースなのだが、写真右手奥にある建物は、阿久遺跡出土物を中心とした「原村埋蔵文化財収蔵庫」である。普段は公開されていないが、希望すれば見学可とのこと。
解説板の位置から、八ヶ岳方面を撮影。遮るものがほとんど無く、素晴らしい開放感の景色が広がる。
こちらは、蓼科方面の山々を撮影した写真。この方向も遮るものはない。
これは南アルプス方面を撮影した写真。トラックが数台走行しているのが「中央自動車道」で、写真左手が上り方面となる。

 

阿久遺跡が埋め戻された場所の一部は「阿久の森」という広葉樹林(雑木林)となっている。縄文時代の里山はこうであったんだろうなと思わせる、豊かで穏やかなスペースだ。
「阿久の森」には複数の鳥や動物の彫刻(立木をそのまま加工したと思われる)が点在している。本当に「心がなごむ」素晴らしいスペースである。
「阿久の森」の中には、様々な種類のどんぐり(堅果類)が転がっている。縄文時代もきっとこんな感じだったのであろう。縄文人だけではなく、野生の動物にとっても「恵みの里山」だったに違いない!

「阿久遺跡」の最大の魅力は、八ヶ岳、蓼科方面の山々、そして南アルプスを眺望できる「開放感抜群」のロケーションであろう。特に、八ヶ岳・蓼科方面を遠望する際に「遮るものがない」という意味では、ここも「特別な場所」である。

そして、もうひとつの魅力が、遺跡を埋め戻した場所に形成された『阿久の森』だ。中央道の脇に位置する「広葉樹林(雑木林)」であり、陽当たりが良好。本当に穏やかで、心安まるスペースである。森の中では、様々な種類の動物や鳥の彫刻が、散策者を出迎えてくれる。これらは、立木をそのまま彫刻した物(チェンソーアート?)であろう。周辺の樹木に違和感なく溶け込んでおり、思わず、撫でたり、話しかけてみたくなる。

また森の中は、どんぐり(堅果類)が至る所に転がっている。縄文人が愛した「里山」は、きっとこんな感じだったのだろう。この森の中を1人で散策していると、自分が「縄文人」になったような錯覚を覚えてしまう。「不思議な場所」でもある。

もし「阿久遺跡」が埋め戻し保存されずに、三内丸山遺跡のように整備・保全されていたら、どうだろう?  きっと、八ヶ岳界隈の看板観光スポットのひとつになっていたに違いない。

まあでも、「中央自動車道の下に眠る縄文人の巨大集落」っていうのも神秘性があってお洒落ではあるな…

八ヶ岳縄文遺跡の四季 ⑧

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我が『魂の故郷』— 井戸尻遺跡の冬の終わり

『井戸尻遺跡(史跡公園)』は、八ヶ岳オフィスから10km弱の場所にあり、車で15分も要せずに、気軽に訪問する事が出来る。

土偶さんは、坂上遺跡出土の『始祖女神像(私はかつて井戸尻のバンザイ土偶さんと勝手に呼んでいた)』と藤内遺跡出土の『巳を戴く神子』がツートップ的存在だ。「始祖女神像」は単独での国指定重要文化財、「巳を戴く神子」は藤内遺跡の他の出土品と一緒に同じく国指定重要文化財となっている。

尖石の2大国宝土偶さまには知名度ではやや劣るものの、土偶関連の写真集や解説書には必ずと言って良い程に登場するメジャーな土偶さん達だ。

だが、井戸尻遺跡の看板出土品は、土偶さん達よりもむしろ「井戸尻式」と称される縄文土器群である。水煙渦巻文深鉢、神交会文深鉢、蛇文装飾深鉢、四方眉月文深鉢等、神秘的な造形の土器は何度見ても飽きない。

縄文土偶探訪記https://triglav-research.com/?page_id=20285)】で、私は全国約80の考古博物館を訪問したが、展示されている縄文式土器の造形の素晴らしさと(展示数の)迫力では、井戸尻考古館がNo.1だと思う。

井戸尻遺跡(群)
所在地:長野県諏訪郡富士見町境
標高: 800~1,000m
年代: 縄文時代(中期が中心)

井戸尻遺跡の復元住居とその周辺。素晴らしい陽当たりの良さである。周辺に民家が点在。この地を訪れる度に、こんな場所に住まいを構えている人達は本当に幸せだなと羨ましく思う。
水車小屋の近くから南アルプス北側の山々を見る。そのさらに奥に見えるのが北アルプスの山並みかな?
こちらは南アルプスの南側の山並み。山にはあまり詳しくなく、恥ずかしい話だが「赤石山脈」の通称が「南アルプス」だという事をつい最近知った。
富士山側の眺望。写真ではわかりづらいが、写真右側の里山の上に、富士山が垣間見える。
こちらは南アルプス方面をズームアップして撮影した写真。雄大な山々が連なっており迫力がある。
こちらはお馴染み八ヶ岳。撮影日(3月3日)は、格別な美しさだった。
私が最も好きなのは、このアングルの写真だ。懐かしさのようなものがこみ上げてきて、何故か「ああっ、帰ってきた」という気がする。

まだ、縄文土偶さんに嵌まる前に、オフィスセルフビルド等でお世話になっているTさん(https://triglav-research.com/?page_id=20329)と、井戸尻遺跡を訪れた事がある(12~13年前かな?)。

私が最も好きな7枚目の写真アングルの場所に立った時、Tさんが「この場所は懐かしい気持ちがして、よくわからないが涙がこみ上げてくる。」と呟いた事が忘れられない。私も同じ思いを抱いていたからだ。

私の場合、八ヶ岳オフィスへの出勤途中、長坂IC手前で八ヶ岳の雄大な全貌が現れた時にも、毎回、やはり懐かしさのような不思議な感覚で胸がいっぱいになる。

ちなみに、長坂IC手前のこの場所では、今は亡き「愛犬のカリン」も必ずと言ってよい程にLC100やD4の彼女専用のスペースで、急に忙しなく動き始めるのだ。それから、オフィス到着までの20分程の時間、甘えたような声でクーン、クーンと鳴き続けた。

だが、八ヶ岳に到着し、リアゲートを開いた途端に、まるで別人(犬)のようにもの凄い勢いで飛び出して、嬉しそうに敷地内を駆け回っていた。長坂で何か「スイッチ」でも入るような、とても不思議な現象だった。

今は亡き「愛犬カリン」。LC100やD4の広々とした3rdシートのスペースを占有。「女王様」的な扱いだった。八ヶ岳が大好きで、生前の八ヶ岳滞在日数では、社主さま(家内)を上回っていたように思う。

おそらく、私、Tさん、カリンの中に受け継がれている「縄文人(犬)のDNA」が何かを訴えてかけてくるのだろう。もっとも、ラブラドール・レトリバーのカリンと縄文時代が結び付くかどうかについては、ちょっと怪しいが…

私にとって「井戸尻遺跡」は『魂の故郷』。そう、ここも「特別な場所」なのである!

八ヶ岳縄文遺跡の四季 ⑦

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神々のおわします『特別な地』— 金生遺跡の冬の終わり

『金生(きんせい)遺跡』は、八ヶ岳縄文道②で紹介した「祭祀・中空土偶 ちゅうたくんhttps://triglav-research.com/?p=20387)」が出土した遺跡である。

中部地方における大規模な「配石遺構」伴った縄文時代後期~晩期の代表的な集落で、一部が1983年に国指定史跡に指定された。「配石遺構」とは、縄文時代の遺跡で、人の力で運ぶ事が出来る大きさや重さの石を一定の形に並べた構築物の総称であり、「祭祀の場」或いは「墓」と考えられている(但し、実際は用途不明なものが多い)。

金生遺跡では、このミステリアスな「配石遺構」が5基も発見されており、さらに住居跡も41戸確認されている。復元住居は、竪穴式住居ではなく「壁立ち住居」様式で造られており、初めて遺跡を訪れた際には、とても不思議な感じがした(本当に縄文人はこんな家に住んでいたのだろうか?)。

また、写真撮影するのを失念したのだが、公園内に様々な「木の実(どんぐり類)」が落ちていたのが印象的だった。食料の生産・供給が不安定な狩猟・採集社会(縄文時代)においては、どんぐり(堅果類)が貴重な食料(保存食)であったと考えられている。「金生遺跡」周辺は、食料の確保という観点からも、縄文人にとって「大切な地」だったのであろう。

八ヶ岳オフィスからの距離は約17km、車で25分程の場所にあり、八ヶ岳、南アルプス、富士山の眺望がどれも素晴らしい。

金生遺跡
所在地:山梨県 北杜市大泉町
標高: 770m
面積 :20,000㎡
年代: 縄文時代(後期~晩期)

「金生遺跡」の入り口。左右に巨大な石棒が並んでいるのが特色。ここから先のスペースは遺跡公園的な造りとなっている。
手前に「配石遺構」、奧には3戸の復元住居が並ぶ。一般的な「竪穴式住居」ではなく、「壁立ち住居」で復元されているのが金生遺跡の特色だ。竪穴式住居の地面の掘り込みや周辺に土の堤を築いた跡が発見されなかったためらしい。
遺跡公園から撮影した「八ヶ岳」。私は、やっぱり八ヶ岳が好きだな…
こちらの写真は復元住居の屋根越しに撮影した「南アルプス」の山々。
ちらはお馴染み「富士山」。八ヶ岳と違って、私には富士山はどこから見ても同じに感じる。「通(つう)の人」には違いがわかるらしいが…
公園からちょっと八ヶ岳側に歩いて「南アルプス」を撮影。甲斐駒ヶ岳の雄々しい姿が目立つ。

「八ヶ岳」「南アルプス」「富士山」という3つの山々の眺望を採点して総合点を競うとしたら、八ヶ岳縄文遺跡群の中では、この「金生遺跡」が第1位だろう。私的には、ここもまた「神々のおわします地」である。

この地が「祭祀の集落」或いは「墓地」であったとしても「特別な場所」という意味では、まったく違和感はないと思う。

縄文人は自然を敬うと同時に、人間の生死についても「尊厳」を持って接していたに違いない。

『八ヶ岳縄文遺跡の四季 ⑥』

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人々に愛され続けた扇状地 — 釈迦堂遺跡の冬の終わり

中央道下りの釈迦堂PAから専用の階段を上がってすぐの場所にある『釈迦堂遺跡(博物館)』は、私にとって、通勤途中にふらっと立ち寄りできる「身近な縄文遺跡」だ。

私の大好きな土偶さんが1,100体以上も出土。土器、石器などを含めて5,599点の国指定重要文化財を収蔵・展示する我が国有数の縄文遺跡(博物館)である。

この博物館の最大の魅力は「圧倒的な展示数の土偶さん」であるが、2F展望スペースから眺望できる景色も素晴らしい。特に4月初旬「桃の花」開花期の美しさは「幻想的」でもある。

釈迦堂遺跡(群)
所在地:山梨県 笛吹市・甲州市
標高: 430m
面積 :52,000㎡(調査範囲)
年代: 縄文時代(早期・前期・中期・後期)~平安時代

釈迦堂PAの博物館専用階段の側にある解説・案内板と土偶さんのお顔の大型レプリカ。おそらく「しゃかちゃん」というお名前だったと思う。
釈迦堂遺跡博物館の外観。美しいカーブを描くガラスの展望スペース(2F)からの眺望は素晴らしい!
2F展望スペースから見た甲府方面(北東方向)。
同じく2F展望スペースから見た勝沼方面(北西の方向)。
博物館脇の公園(イベント広場)から見る景色も雄大だ。こちらは南東の方向。山々の名前は詳しくないので不明。大切なのは眺望なのでお許しを…
同じく公園から見た南東の方向のビュー。

公園(イベント広場)に、この素晴らしいローケーションの解説板が設置されていた。この地は『京戸川扇状地』と言うのだそうだ。

この扇状地では、1万年以上も前から人びとの暮らしが始まり、縄文時代、古墳時代、平安時代、江戸時代と、時代が進むに連れて開発も進展し、現在の姿に至ったとの事。長い歴史の流れの中で人びとに愛されたきた土地なのである。

「桃の花」の美しい時期に訪れて「釈迦堂遺跡の春」を是非、紹介したいと思う!

『八ヶ岳縄文遺跡の四季 ⑤』

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復元住居に思いを馳せて — 与助尾根遺跡の冬

尖石石器時代遺跡が「茅野市尖石縄文考古館」の道1本を隔てた南側に位置するのに対して、『与助尾根遺跡』は考古館の北側に広がっている。この遺跡は、平成5年に尖石遺跡の一部として「特別史跡」に追加されているので、広い意味では「尖石遺跡」と言い得るかもしれない。

茅野市の「縄文プロジェクト」のWebには「昭和21年、諏訪教育会から遺跡発掘の指導を依頼された宮坂英弌が、縄文時代のムラ全体を発掘する目的で調査した遺跡が与助尾根遺跡です。この発掘は、諏訪地方の高校生の間に考古学ブームを呼び起こし、考古学の道に進む人たちが現れました。茅野市尖石縄文考古館の名誉館長をつとめた戸沢充則明治大学名誉教授もその中の一人でした。」という記述がある。八ヶ岳縄文文化への思いが、世代を超えて受け継がれてきたというストーリーに、ちょっと感動した。

この遺跡の最大の特徴は、6軒の復元住居(竪穴住居)が点在する事にある。雪に覆われた復元住居もあり、縄文人が冬の間、どのように生活していたのか想像力を掻き立てられる。遺跡の基本情報は下記の通りだ。

与助尾根遺跡
所在地:茅野市豊平南大塩
標高: 1,070m
面積 :67,000㎡(尖石遺跡を含む)
年代: 縄文時代中期(約5000年前~約4000年前

尖石縄文考古館の裏手(北側)にある橋のような構造物を渡ると「与助尾根遺跡」が広がっている。
橋を渡って真っ直ぐ進むと与助尾根遺跡の案内地図板がある。尖石遺跡と合わせて67,000㎡もの広大なスペースだ。
縄文時代の復元住居は6軒。場所や陽当たり具合によって雪に覆われた住居とそうでない住居がある。
この2軒は特に陽当たりが良好で、雪はほとんど解けている。私が住むなら、この写真の奥の住居が好みだな。
遺跡の西側を眺めた際の風景。やや下りのスロープで見晴らし良好。西側の先には「諏訪湖」がある。
遺跡の東側には広葉樹林が広がる。標高は1,070mと高いが、陽当たり良好で雪解けはかなり進んでいる。
遺跡南側に位置する「茅野市尖石縄文考古館」の建物。国宝土偶さんが2体も収蔵されている日本で唯一の考古博物館だ!

遺跡を訪問し、復元住居を見学する度に、「八ヶ岳の敷地内に竪穴住居があったらお洒落だな」と思う。幸い600坪の敷地内には「超趣味の小屋」を建てる(置く)位のスペースは、まだ十分にある。

だが、ツリーハウス・プロジェクトを優先すると決めているので、グッと堪えて、竪穴住居の事は考えないようにしている。何事においても大切なのは ①冷徹な位の優先順位付けと ②戦力の逐次投入絶対回避 なのである!

『八ヶ岳縄文遺跡の四季 ④』

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「とがりいしさま」に守られた地 — 尖石石器時代遺跡の冬

『尖石石器時代遺跡』は、国宝土偶「縄文のビーナス」さまと「仮面の女神」さまが収蔵・展示されてい「茅野市尖石縄文考古館」の南側、道一本を隔てた場所にある『特別史跡』だ。

特別史跡とは、「史跡のうち、学術上の価値が特に高く、わが国文化の象徴たるもの」と規定されており、現在のところ、全国で指定を受けているのは62件だけである。この内、縄文時代の特別史跡は、尖石以外では「三内丸山遺跡」(青森県青森市)、「大湯環状列石」(秋田県鹿角市)、そして「加曽利貝塚」(千葉県千葉市)の3つしかない。

とても重要な史跡なのだが、これまで訪れた事はなかった。何回も「尖石縄文考古館」には足を運んできた私ではあるが、興味は「土偶さん」だけだったので、スルーしてきたのである。2月18日には敢えてその逆、「遺跡のみ訪れて、考古館はスルー」という対応をする事とした。「尖石石器時代遺跡」の基本情報は下記の通りだ。

尖石石器時代遺跡
所在地:茅野市豊平南大塩
標高: 1,070m
面積 :67,000㎡(与助尾根遺跡を含む)
年代: 縄文時代中期(約5,000年前~約4,000年前)

遺跡の標高は1,070mとかなり高い場所にある。八ヶ岳オフィスとの差は250m(遺跡の方が低い)に縮まるので雪はまだかなり残っている。

遺跡の案内板を読んで、発掘調査が昭和15年(太平洋戦争前だ)に始まった事を知り、ちょっと驚く。昭和25年の「文化財保護法」施行前ではないか…

これまでに発見された住居址は全部で219軒(戸)。未調査地域も多く、すべてを調査すれば300軒超の住居址が埋没しているであろうと推定されている。正に「縄文中期の大集落」である。取り敢えず、33号住居址に向かい何枚か写真撮影。その後は、遺跡の名称の由来となった「尖石(とがりいし)」を初めて見学した。

尖石遺跡の案内板。恥ずかしい話だが、考古館の道1本隔てた場所に、こんな案内板があるのをこれまで気が付かなかった。
33号住居址。周辺は5cm程度の雪に覆われているが、ここだけは雪がなかった。おそらく整備(雪掻き)しているのだろう。
33号住居址から西方面を撮影した写真。なだらかに下る斜面には視界を遮るものがほとんど無い。西側遠方に位置するのは「北アルプス」の山々と思われるのだが、ちょっと自信がない…
33号住居址のある北側スロープから階段で下に下りていくと、遺跡の名前の由来となった『尖石』が鎮座している。「この石の下には宝物が隠されているとの言い伝えが有り、ある時こっそりと村人が盗掘しようとしたところ、その夜の内に熱病で死んでしまった」と解説板に書かれていた。
こちらが「尖石」についての解説板。「地中に埋まっている深さは不明」「祭祀の対象」など、様々な情報が盛り込まれている。
尖石よりもさらに南側下方に位置するスロープ。緩やかな傾斜の棚田のような土地だ。ここも羨ましくなる位に陽当たりが良い。
33号住居址の近くに戻って、今度はスロープの上部(北東方向)を仰ぎ見る。樹間に垣間見えるのは八ヶ岳である。

しかしまあ、なんて素晴らしい自然環境だろう。縄文時代中期のこの地は、今よりも「温暖」であったらしいので、縄文人はこの絶好のロケーションの集落で、日々、自然に感謝しながら sustainableな暮らしを営んでいたのであろう。

私は「宗教」には何の興味も関心も無いが『八百万神』については全面的に信じている(と言うか、実感する)。八ヶ岳に生活・仕事の第2の拠点を置き、全国各地の縄文土偶さんや遺跡を訪れるようになってから、その思いはさらに強まっている。

『八ヶ岳縄文遺跡の四季 ③』

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たおやかな「縄文のビーナス」生誕地 — 棚畑遺跡の冬

八ヶ岳縄文王国の誇る国宝土偶「縄文のビーナス」さまの出土(生誕)地『棚畑遺跡』は、仮面の女神さまの出土地『中ッ原遺跡』から車で5km強の場所にある。日本電産サンキョー茅野事業所の広大な敷地内の駐車場一角に棚機遺跡の記念碑とビーナスさま出土地である解説板が建立されている。遺跡に関する基本情報は下記の通りだ。

棚畑遺跡
所在地:茅野市米沢埴原田
標高: 880m
面積 :8,600㎡
年代: 縄文時代中期(約5,000年前)から後期前半(4,000年前)

高度は、中ッ原遺跡よりもさらに70m低く、こちらの遺跡もまた陽当たりが極めて良好なので、遺跡記念碑周辺の雪はほとんど解けている。

茅野市の「遺跡紹介」の解説文によると「霧ヶ峰の南斜面の山裾に広がる台地」との事。この地を工業団地とするため昭和61年緊急発掘調査が行われ、縄文時代の住居址がなんと149箇所も発掘されたそうだ。

住居址のほとんどが、縄文時代中期(約5000年前)のものであり、この時期に「黒曜石」流通の交易・交流の拠点として繁栄した集落であるらしい。環状集落(大きな円形広場を中央に配し、その周辺に環状又は弧状に住居群を配する構成)が南北2箇所にある双環状の遺跡で、ビーナスさまは、南側集落の中央広場にあった500号土坑からほぼ完全な形で出土したのである。

棚畑遺跡の記念碑(写真左手)と解説版(写真右手)。奥に見えるのが、日本電産サンキョー茅野事業所の建物だ。
解説板。かなりの情報量があって勉強になった。ビーナスさまの発掘は昭和61年9月。南側中央広場に掘られた小さな穴からほぼ完全な形で出土したとの事。広場は「祭の空間」と考えられている。
駐車場の先、遺跡から東の方角には八ヶ岳連峰を遠望する事が出来る。
遺跡西側の方向は扇状地上の地形となっている。その先には「諏訪湖」がある(と地図からは推察される)。
遺跡南の方向に広がるのは畑と小山。その先は、イオンタウン茅野がある。もっと先には南アルプスの山々が控えている。
北西の方向の景色だけ残念ながら無粋である。緑のフェンスは、おそらく運動場だと思う。北側ずっと先には霧ヶ峰がある。
駐車場の先(東側)に遠望できる八ヶ岳連峰をズームレンズで撮影。やっぱり八ヶ岳は理屈抜きでイイ!

改めて「棚畑遺跡」のロケーションを地図で確認すると、東に八ヶ岳連峰、西に諏訪湖、南に南アルプス、北に霧ヶ峰、北東に蓼科山があり、「本州のへそ」と言っても過言ではない場所である。

そして、縄文時代中期に「黒曜石流通の拠点」として繁栄した集落の中心、祭の場から出土したビーナスさまは、正に豊かな縄文時代の「象徴」的存在なのだ。

それにしても縄文人は、本当に素晴らしい場所に集落を構えたものだと感心する。

『八ヶ岳縄文遺跡の四季 ②』

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「仮面の女神」生誕地に立つ8本の柱 — 中ッ原遺跡の冬

当然ではあるが、ほとんどの土偶さんは、現在収蔵されている場所(考古博物館等)と実際の出土場所(遺跡)は異なる。

例えば、有名な遮光器土偶の「しゃこちゃん」は青森県津軽の亀ヶ岡遺跡の生まれだが、現在のお住まいは、東京上野の国立博物館である。国立博物館で「しゃこちゃん」にご対面した後に、「しゃこちゃんの故郷を訪ねてシリーズ(https://triglav-research.com/?page_id=17169 : https://triglav-research.com/?page_id=17199)」で津軽を訪れた際に、縄文土偶さんを愛でる者として、学んだ事、得た事はとても多かった。

では、八ヶ岳縄文王国が誇る2大国宝土偶「縄文のビーナス」さまと「仮面の女神」さまはどうだろうか? 収蔵されているのは、共に「茅野市尖石縄文考古館」であるが、出土した遺跡は、ビーナスさまが「棚畑(たなばた)遺跡」、女神さまが「中ッ原(なかっぱら)遺跡」である。

私は尖石縄文考古館には何度も足を運んでいるが、恥ずかしい話だが、棚畑と中ッ原はまだ訪れた事がなかった。所謂、「灯台下暗し」ってやつだ。

そこで、新企画『八ヶ岳縄文遺跡の四季』をスタートさせるにあたって、棚畑、中ッ原を含む尖石縄文考古館周辺の4遺跡を探訪する事に決めた。訪問日は「八ヶ岳ブルー」の空が広がる2月18日(日)、時間は午前9時から11時半までの2時間半に限定しての「弾丸遺跡ツアー」である。

第1回目に紹介するのは、仮面の女神さまの生誕(出土)地「中ッ原遺跡」である。季節は勿論「冬」となる。なお、「八ヶ岳縄文遺跡の四季」は周辺景色の素晴らしさを伝える事が主目的なので、基本的には写真を並べる構成とする。各遺跡初回のみ「所在地」や「面積」等、必要最低限の情報を付加したい。

中ッ原遺跡
所在地:茅野市湖東山口
標高: 950m
面積 :32,000㎡
年代: 縄文時代中期 (約5,000年前)から後期前半(約4,000年前)

中ッ原縄文公園は、広大な中ッ原遺跡の一部を保存し、仮面の女神さまの出土状態を再現するために平成14年に作られた。

 

写真右側に建っているのが「8本柱方形柱穴列」。この柱の上部構造については不明。御柱等のモニュメント、高床式建物等が考えられている。

 

北東の方向の景色。眺望は抜群。背後の山はおそらく蓼科の山並かな?(ちょっと自信がない)

 

南西の方向は平坦で田畑や集落が広がる。こちら側も陽当たりは抜群だ!
こちらは北西の方向。おそらく霧ヶ峰方面かなと思いながら写真撮影したのだが…要は開放的で素晴らしいロケーションだという事を伝えてたいので、山の名前はあまり気にしないように!
南東の方向の八ヶ岳。これだけは自信があるのだが、残念ながらどうしても電線が写ってしまう…

「雪に覆われた遺跡公園」の写真を撮影するつもりだったのだが「中ッ原遺跡公園」は兎に角、陽当たりが良い。さらに、我がオフィスが標高1,300m(厳密には1,320m)の地にあるのに対して、中ッ原は950m。この370mの標高差は大きい。周辺の雪はほとんど解けてしまっていたのだ。この点は誤算だったが、八ヶ岳ブルーの空の美しさは素晴らしさは期待以上。

ちなみに、2枚目の写真の柱は「8本柱方形柱穴列」。縄文時代後期前半の柱の立てられていた痕跡を復元した物。上部の構造は不明だが、「御柱(おんばしら)」等のモニュメントや高床の建物等、様々な構造が考えられるそうだ。

残念なのが最後の写真。遺跡から八ヶ岳連峰の遠景を撮影したのだが、どうしても電線が入ってしまう。最近、八ヶ岳界隈をドライブしていて気になるのが、電線等のケーブルとやたらと増えてきた太陽光パネルである。共に必要な物だとは十分に理解しているが、見る度にイラッとする。ケーブル類は地下埋設すべきだと思うし、太陽光パネルのあの「無粋さ」は何とかならないものだろうか…

『八ヶ岳縄文遺跡の四季 ①』

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【八ヶ岳縄文道】⑤ 新泉社『遺跡に学ぶ』シリーズに学ぶ

「新泉社」という出版社からシリーズ『遺跡を学ぶ』という考古学系の本が出版されている。「遺跡には感動がある!」をキーワードにして1遺跡1冊で第一線の研究者が執筆。遺跡発掘の様子とその学問的成果を結構熱く伝えてくれる。

第1ステージが別冊を含めて104冊。現在、第2ステージ(さらに100冊)の発行が続いている。「遺跡」と言っても縄文時代に限定したものではなく、石器時代から江戸時代までカバーしている。縄文関連だけに限定しても、既に30冊以上は発行されているように思う。

今年に入ってから、縄文関連に限定して8冊を購入。既に読み終えた。勿論、縄文関連はすべて読破する計画だ! サイズがA5のソフトカバーで、どれも100ページ弱と薄い。字は大きめで、カラーの写真と図表が盛り沢山。老眼の我が身が、地方出張の飛行機や新幹線の移動中に読む(見る?)には、誠に都合の良い本なのである。

新泉社「遺跡を学ぶ」シリーズ。第2ステージまで発行が終われば全200冊を超えることになる。出張の際に飛行機や新幹線の車中で読むには最高だ!研究者の方達の結構「熱い思い」が伝わってくる本もある。

単に遺跡の発掘過程やそこからの出土物等の学問的解説に留まらず、遺跡発掘者の情熱や思いまでを伝えてくれる本も有り、内容も面白い。このシリーズを読み始めたことによって、私の興味対象は「土偶さんオンリー」から「遺跡そのもの」へと拡大した。

元々、地方の考古資料館を探訪時に、時間の許す限り隣接した遺跡も訪問。そのロケーションの素晴らしさに感心することが多かった。【縄文土偶探訪記】では、何回か「神々のおわします地」という表現を用いた記憶がある(例:https://triglav-research.com/?page_id=15476)。

中でも、八ヶ岳周辺の縄文遺跡を取り巻く自然環境は素晴らしい。八ヶ岳、南アルプス、蓼科の山並み、さらには富士山も遠望できるようなロケーションにあり、四季折々の景色の変化に富んでいる。

「遺跡を学ぶ」シリーズを読むようになって、土偶さんだけではなく、遺跡周辺の風景の四季を「稿房通信」で紹介できれば素晴らしいなと考えるようになった。そう、これが八ヶ岳縄文道の新企画【八ヶ岳縄文遺跡の四季】を思い立った切っ掛けである。

八ヶ岳縄文遺群跡を訪れ、写真撮影する際に絶対に必要な条件を定めた。「八ヶ岳ブルー」の空が広がっていることだ。そうすれば「縄文人」がおそらくは太陽の恵みに感謝していたであろう事をお伝えできると思う。

今日、2月18日は、正にこの条件に朝からピッタリ。講演やプレゼンの準備で多忙ではあるが、午前9時から11時半に時間限定した上で、4つの縄文遺跡を訪問し「冬の遺跡」の様子をしっかりと撮影してきた。その成果は、追い追い紹介することとしよう。

まずは、新企画「八ヶ岳縄文遺跡の四季」のローンチをここに宣言し、今日は、遺跡に向かう途上で撮影した山々の写真を紹介する事としよう。

オリックス八ヶ岳農園の近くにある私お気に入りの撮影スポットから撮影した今日の「南アルプスの山々」。
こちらは「稿房通信」では珍しい「富士山」。撮影スポットは前の写真と同じ。富士山方面は霞が掛かったような感じの空だ。
論最後は「八ヶ岳」の写真。撮影スポットは前の2枚と同じ。見る角度によって雰囲気が異なるのが八ヶ岳の魅力である。それにしても美しい「八ヶ岳ブルー」の空である!

私が何故この地に「第2の生活と仕事の拠点」を38歳の時に構えたのか? その理由の一端が理解いただけると思う。

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【八ヶ岳縄文道】④ – 山梨県後田遺跡出土の「縄文の仮面小町 ウーラちゃん」

レストラン・トリグラフ3号店を訪れるニホンリス「ミッターマイヤー」のあのぷくっとした胴回りは他人の気がしない。

そう言えば「ぷくっ&にこっ」系の愛らしい土偶さんが確かいたよな… アバンギャルドだけれど安易なネーミングの何だっけ?そうだ「ウーラちゃん」だ。確か「縄文小町」とかいう別名もあったような気がするぞ。良い機会だ。【八ヶ岳縄文道】で紹介しよう!

早速、【縄文土偶探訪記】のデータフォルダを検索してみると、正式なお名前は『縄文の仮面小町 ウーラ』ちゃんだった。いや~、やっぱり、ミッターマイヤーと雰囲気が被るな。

ぷくっ&にこっ 縄文の仮面小町「ウーラちゃん」の醸し出す雰囲気は「和み」である。我が心の友、ニホンリスの「ミッターマイヤー」と何故かイメージが重なる。

山梨県韮崎市民俗資料館の所蔵。韮崎北東小学校に近い後田(うしろた)遺跡から発掘されたので「ウーラ」ちゃんと命名されたのであろう(と、韮崎市市民民俗資料館探訪記《https://triglav-research.com/?p=12645》に私が書いている)。民俗資料館の解説パネルには、3,500年前(縄文後期)の土偶さんだと記されている。

後田遺跡があるのが、韮崎北東小学校と韮崎文化ホールの間の田んぼなのだそうだ。何故、ウーラちゃんという名前なのかの説明はないのだが、後田(うしろた)遺跡出土だからと勝手に推測。

外見から一目見て、八ヶ岳縄文道③で紹介した国宝「仮面の女神」サマ(https://triglav-research.com/?p=20505)のご親戚だろうと想像がつく。私は、こういう場合、ご本家に対して「デリバティブ土偶さん」と呼ぶ事にしている。このウーラちゃん、仮面の女神サマのミステリアスなご容貌と異なって、実に「愛嬌」がある。見事な位に、お腹はぷっくり、お顔はにこっ。見ているだけで幸せな気分になってくる。

ウーラちゃんを眺めていると幸せな気分になってくる。国宝「仮面の女神」サマのデリバティブ土偶さんだと勝手に思い込んでいるが、込められた願いは女神サマとは別のような気がする。

どうしてもレプリカが欲しいのだが、残念ながら売っていなかった。だが、ウーラちゃんは、決して無名な土偶さんではない。市民民俗資料館のパネルには「イギリスへ海外遠征」したと書かれている。おそらく大英博物館の「土偶展」に出張したのだろう。

解説パネルだけでは不明だが、ウーラちゃんのイギリス出張は、2009年に開催された大英博物館の土偶(Dogu)展だと思う。ポスターの We are SAMURAI DOGUって見出しがちょっと笑える。土偶さんは女性なんだから、SAMURAIって表現はどうなのかな?

こんなに愛らしい姿で、全身のパーツが揃っているのだから「国指定重要文化財」クラスの土偶さんかなと思うのだが、調べてみたらそのような指定は受けていなかった。ちょっと不思議である。

そもそも韮崎市の民俗資料館は、ウーラちゃんの他にも「ミス 石之坪遺跡」という美人土偶さんもいらっしゃる。2体の土偶さんを積極的に宣伝すれば、世の中じわっと「土偶さんブーム」なので、もっとメジャーになるような気がするのだが、きっと奥ゆかしい運営方針なのであろう。私的には好感が持てる。

ウーラちゃんのレプリカが出来るの待ってないで、自分で作っちゃおうか…3Dプリンターって、値段どの位にまで下がってるんだろうか? Amazonで調べてみよう。

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