6月19日に無事、他都道府県への移動自粛が解禁されたので、第3次山籠もり前に、八ヶ岳でのショートステイを挟む事にした。
ちょうど6月21日が「釈迦堂遺跡博物館」のリニューアルオープン初日だったので、八ヶ岳オフィスへの通勤途中で立ち寄るプランを組んだのである。
開館時間は午後1時。この時間に合わせて自宅を発ち「リニューアルオープン入館&巡礼&ご朱印 第1号」を狙うという選択肢もあったが、坂井考古館で受けた素朴な感動が、そんなくだらない事に拘っていたら汚れてしまうような気がした。
それにリニューアルオープンに際しての混雑があるかもしれない。検温待ちの行列なんかに巻き込まれたら嫌なので、わざと開館時間よりもちょっと遅らせて探訪する事に決定。
D4を釈迦堂PAに駐車して、まずは社主さまと「ジャイアントしゃかちゃん」にご挨拶。その後は、博物館に続く上り階段をひたすら歩いて、エントランス前に着いたのは午後1時半前だった(ほぼ計画通り)。
手を消毒後に定番情報を記入。この規模の考古博物館だったら「検温」はあるに違いないと予想していたのだが、結果的にはハズレ。
思っていたよりもアッサリと受付に辿り着く事が出来た。やっぱり、茅野・富士見・原村のCOVID-19防疫対策の方が徹底しているなと実感。入館料1人400円を支払い、御朱印の記帳をお願いした。
その後は2Fの常設展示室に直行。展示室に入ってまず驚いたのは見学客の多さ。これまでの三十三番土偶札所巡りのほとんどは、私(或いは、私と社主さま)の「完全貸し切り状態」であったが、ソーシャル・ディスタンスはしっかりとキープできるものの、私の事前予想よりも3~4割はお客さんが多い印象だった。
釈迦堂遺跡博物館の札所指定は、5番「しゃかちゃん」、6番「しゃっこちゃん」、7番「出産土偶」さんである。
釈迦堂は通勤途中にあるので、ふらっと立ち寄った事が何回もあり、その度に、この3体の土偶さんにご対面してきた。まあ「顔馴染みの土偶さんトリオ」だな…
三十三番土偶札所巡りをスタートさせた時点では、探訪回数は1位が井戸尻、2位が尖石、3位が北杜と思っていたのだが、よくよく考えたら、釈迦堂が3位、もしかしたら2位かもしれない。それ程、私にとっては「身近で気軽な考古博物館」なのだ。
今回の探訪の最大の目的は「御朱印のゲット」であり、第2の目的はリニューアルで展示スタイルがどう変わったかを確認する事になった。
まずは、展示室入り口近くに並ぶ「しゃかちゃん」と「しゃっこちゃん」にご挨拶。続いて「出産土偶さん」をじっくりと鑑賞した。
この札所土偶さん達を様々なアングルから鑑賞できるようになったのは展示スタイルの大きな進化である。
釈迦堂は、元々、展示されている土偶さんの数の圧倒的なパワーでは「日本一」であると私は考えていた。また、展示される土器の造形の美しさと迫力でもトップクラスであった。
今回のリニューアルで、展示が平面的な印象から高低のある立体的スタイルとなり、展示物全体としての「躍動感」のようなものを感じた。また、多くの土偶さんのお顔を従来よりも近く、かつ様々な角度から眺める事も可能となった。
考古博物館としての「洗練度合い」が数段パワーアップしたのは間違いない。個人的にはリニューアルは「大成功」と評価した。
意外だったのだが、私と共にかなりの数の考古博物館を探訪してきた社主さま(家内)が、釈迦堂訪問は初めてであった。もの凄い数の小ぶりな土偶さん達のお顔がズラッと並んでいるのを見て、彼女は大喜び。
展示室の天井が高く開放感があり、かつ照明も明るい(美しい)。見ようによっては「ゆるキャラ大集合」的な感じがしなくもない。
リニューアル後の釈迦堂は、女性やお子様に「土偶さんや縄文式土器の素晴らしさ」を知っていただく上で、最適な考古博物館になったのかもしれないな….
気が付くと、滞在時間は30分近くになっていた。1F受付で御朱印帳を受け取り「改めてリニューアルオープンおめでとうございます!とても良かったです。」と職員さんにお礼申し上げて、私と社主さまは釈迦堂遺跡博物館を後にした。
これで、三十三番土偶札所巡りは残すところ1札所。甲府の藤村資料館の32番「後呂遺跡の人面装飾付深鉢形土器」のみだ!