結願\^^/『三十三番土偶札所巡り』— 32番「後呂遺跡の人面装飾付深鉢形土器」

COVID-19の第2波か、それ以外の天変地異が理由になるかは定かではないが「2020年で自由(アクティブ)に活動できる時間は、もうそれ程多くはないよ」と、心がアラートを発している。

こういう心のザワザワ感は、あまり外れた事はないので、6月の最終週は、人間ドックの受診や千葉実家への帰省等、仕事以外の対応も一気に済ませる予定を組んだ。そんなわけで、一昨日(24日)の午前中に八ヶ岳オフィスでビデオ講演を済ませた後、社主さまと自宅への帰路についた。

その途中、甲府で三十三番土偶札所巡りの最後の巡礼先である「藤村記念館(https://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p_8225.html)」に立ち寄り、5月29日から偶然にスタートした「土偶さん巡礼の旅」を終える事にした。

甲府駅北口から歩いて2~3分の場所にある「藤村記念館」の近くの駐車場に着いたのは午後1時45分。そこから2分程歩いて、目指す記念館に無事到着。私にとって初探訪先である。

藤村記念館の建物。甲府駅北口の素晴らしいロケーションにある。

この建物は、明治8年に建てられた睦沢学校校舎。2010年の秋に甲府駅北口に移転(移築)し、現在は「交流ガイダンス施設」としても使用されている。

エントランス右手に受付があった。女性職員さんが対応に出てきてくれて、定番情報を記入した後に検温。入館料は無料との事だったので、すぐにご朱印帳の記帳をお願いした。

職員さんは慌てる素振りもなく、私と社主さまからご朱印帳を受け取り、それぞれの記帳場所を確認。藤村記念館はCOVID-19対応で休館しており、6月19日から開館したばかりだが、職員さんの仕草で私達が「巡礼&ご朱印 第1号」でない事は容易に想像がついた

順路の表示に沿って1Fの見学室に入った。資料館という程の規模ではなく「展示スペース」といった佇まいだ。こちらには、32番「後呂遺跡の人面装飾付深鉢形土器」が展示されている。

どこかな?って感じで、室内を見回すと出口付近のスペースに単独展示されている土器を発見。近付くと見慣れた「日本遺産」マークが認識できた。

32番「後呂遺跡の人面装飾付深鉢形土器」は展示室の出口付近に単独展示されていた。
三十三番土偶札所巡りとご朱印の案内がはっきりと表示されていた。
ああ、このマークも行く先々で写真撮影したな…

こうして遂に「三十三番土偶札所巡り」の最後の札所巡礼の時が訪れた。この32番さんは、私にとって「未知の存在」であった。事前に、縄文関連の写真集等で調べたのだが、それらしき物は見つからなかったのである。

所謂「顔面付土器」なのだが、よく見ないと顔面には気が付かない。だが、さらに注意深く観察すると「お顔は2つ」ある事に気が付く。

こちらが出産前の「怒っている(苦しむ?)」お顔の方である。
こちらが出産後の安心して微笑むお顔

解説プレートによると、「1つは目がつり上がって怒っているようで。もうひとつは笑っています。これはお産の時の苦しみと無事に出産して安心した様子を表現しているものとも想像する事が出来ます」との事。

確かに、私にもそんな感じがする。お母さんと赤ちゃんの顔面付土器とは異なるタイプの「レア物さん」である。

縄文系の展示物は32番さん以外では数点だった。他の展示物を見学しても所要時間は10分程度。

縄文関連以外の展示スペースはこんな感じだった。

社主さまと受付に戻ってご朱印帳を受け取った。女性職員さんが「今日はどちらから?」と話し掛けてきたので「長野の富士見です。」と答えた。

さらに「ご主人は随分と沢山回られてきたようね。」と尋ねられたので「こちらが三十三番土偶札所巡りの最後となりました。ご朱印がすべて集まりました。」と伝えた。

すると「あらまあ素晴らしいわ。本当にありがとうございます。」との言葉が返ってきた。三十三番土偶札所巡りを締め括る上で、とっても嬉しい感謝の言葉だった。

32番「後呂遺跡の人面装飾付深鉢形土器」ご朱印
32番「後呂遺跡の人面装飾付深鉢形土器」Instagram投稿写真

昨年11月23日に約6年に亘った【縄文土偶探訪記】を手仕舞い、土偶さんから遠ざかっていた私が、「本当の偶然」で山梨県立考古館から三十三番土偶札所巡りをスタートさせたのは5月29日の事だった。

あれから27日目。藤村記念館の32番「後呂遺跡の人面装飾付深鉢形土器」をもって、三十三番土偶札所巡りは無事に「結願」した\(^o^)/

ビジネスもプライベートも、この6月~8月を「With COVID-19時代」にしなやかに適応するための「移行期間」と位置付けている。正に、そのカタリストとなってくれたのが、今回の「予期せぬ巡礼の旅」であった。

「土偶さん」は本当に不思議な存在だ。八ヶ岳にオフィスを構えて以来、まるでサインポストであるかのように、節目節目で、私の行動を導いてくれる…