八ヶ岳ライフは季節の変化だけでなく、1日の内の「時間の変化」にも味わいがある。
早朝の朝陽の力強さや日中の八ヶ岳ブルーの空も魅力であるが、私は日没直後の時間が特に好きだな…
黄昏時、片夕暮、火点し頃等々、この時間帯には様々な表現があるが、私は「逢魔時」って呼び方が一番好きだ。
八ヶ岳で生活していると、山の暮らしの1日の長さと、その終幕である逢魔時の季節ごとの変化と美しさに感動する。
オフィスの窓からそんな光景を眺めると、その日の仕事の疲れなど一気に吹き飛んでしまうのだ。
そして、逢魔時の到来は、私にとって「焚き火タイム」への移行を意味する。
ウッドデッキや自宅パーゴラ等の廃材や敷地内で拾い集めた枯れ枝を材料に焚き火を楽しむのがマイルール。
樹木が、その生涯をまっとうする「大切な儀式」なのだ。
着火直後の力強い炎、熾火から灰へと変わって行く際の控えめで優しい炎。
どちらもとても美しい。
昨晩は、これに今年最後の満月「コールドムーン(寒月)」まで加わった。
やっぱり、八ヶ岳の月は、自宅で見る月よりも大きくて美しく感じるな…
高度、暗さ、それとも空気の澄み方の影響なのだろうか?
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「美しい」と感じる対象物に関して、人の好みは千差万別だろう。
私の場合は、自然以外の「機能美」のようなものにも惹かれる。
芸術作品と言うよりも、実際に日常生活で使用する道具の美しさが好きなのだ。
昨日、そんな逸品が届いた。
今年3回目、そしておそらくは最後となる「衝動買い」した商品である。
「美濃焼のマグカップ」だ。
全国を講演で回る際、或いは、ネットで購入したマグカップのコレクションは20数個となっている。
この内、4分の3程は講演(巡業)の際に購入したものなのだが、コロナ禍でオンラインシフトを進めた結果、地方出張の数は激減した。
当然ながら、マグカップのコレクション数の増加もピタッと止まり、昨年は6月にネットで2個購入したのみだった(https://triglav-research.com/?p=33140)。
今年は11月までは購入実績ゼロ。
このまま足踏み状態だろうと思っていた矢先に、今回の八ヶ岳滞在初日とAmazonの Black Fridayが重なった。
先日、Black&Deckerの電動チェンソーを安く購入出来た事を投稿したが、その際に他のカテゴリーも見て回って、そこで一目惚れしたのがこのマグカップだったのである。
これまで収集したマグカップのほとんどが1個4,000~5,000円程度。
高価なものではなく、ごく普通に使う事を前提としたカップばかりで、観賞用などではない。
このマグカップも価格は5,000円弱で、想定している上限価格(5,000~6,000円程度)のドンピシャ範囲内。
すぐに注文したのである。
慎重に梱包を解いてカップを取り出した。
うわ~、正に私が望んでいた深みのある渋いグリーンだ。
こういう色を「織部」って言うんだよな…
そして、この「捻り」の造形の躍動感。
やったね、見事に私好みのマグカップがまたひとつ増えたな!
朝の珈琲の際に日々使用するマグカップは「レギュラー9個」と決めているので、元々、控えに回すのを決めていた「スタバのリザーブマグ」と交換。
リザーブマグは、マグカップ収集を始める前からの愛用品で愛着はあるのだが、どうも他の国産焼き物と並べていると違和感があり、値段も他のマグカップの半分程だった。
控えと言うよりも、八ヶ岳からは引退させて、自宅書斎で珈琲を飲む時に使う事にしようかな?
ついでだから、1段目の配置も変えよう。
うん、波佐見焼の赤にこの美濃焼の織部色が映えてお洒落だな…
こうして、11月までは主流であった「黒系」のマグカップはすべて控えに回り、ウォールデコの役目も果たす「9個のレギュラーマグカップ」はちょっと華やかな雰囲気に変わった。
他人から見れば「たかが珈琲味わうだけのに、なんでマグカップにそんなにこだわるの?」と思えるだろうな…
でも私は、八ヶ岳では、自分好みの美しいモノに囲まれて仕事をしたいのだ!
by『八ヶ岳稿房主』