我が家の敷地内は、この時期「鹿軍団のパラダイス」となる。
私滞在中は、ライブカメラの動体感知アラートはオフにしてある。私にも反応してウザいからだ。
でも、そんなものがなくても、陽が沈むと敷地内には鹿軍団の気配が濃厚に漂う事がわかるのだ。
暗くなってオフィスのウッドデッキに出てみると、お庭のフラットスペースで集会を開いていた鹿達が何頭もサッと逃げ出すなんて事は、この時期、当たり前である。
もっとも、既に鹿除けの銀シート巻き作業は社主さまが終えているので、庭木の防御策は完璧だ。
鹿が大好きなメイプルや果樹系は「防御柵での通年保護」「冬の食害警戒組は銀シート巻き」、そして「ブッドレア」や「馬酔木」など鹿が忌避する木々はそのまま。
こんなスタイルが確立して、冬の食害を皆無に出来るようになるまで10年以上を要したかな?
害さえなければ、奈良では「神様の使い」として扱われる鹿軍団なので、特になにもせずに「不干渉主義」を貫くのが私のスタイルだ。
だが、そんな関係を維持するためには、鹿軍団側にも「節度」が必要だ。
最近は、これまで侵入する事があまりなかったオフィスと本宅の間のお庭のフラットスペースへと通じるスロープを、奴らは頻繁に通過するようになってきた。
ライブカメラに何回も録画されていたし、これまで見あたらなかった鹿の糞も散見されるようになったのだ。
こりゃあ、さすがにやり過ぎだろう。我が家のメインストリートだぞ!
ちょっと、鹿軍団の振る舞いが鼻についてきたな…
そんな事を考えていた矢先、昨晩の午後9時過ぎに本宅に本を取りに行こうとオフィスのドアを開いた途端、燃料タンクの奥に5~6頭の鹿の群れがいる事に気が付いた。
距離にして25m程だろうか? 明らかに我が家の敷地内である。
奴らもすぐに私に気が付いたようで、こちらをじっと見つめていた。
いつものようにすぐに逃げ出すだろうと思って、エントランスのデッキの上で様子を見ていたのだが、逃げ出す気配はまったくなかった。
鹿と「睨めっこ」するのは、美人さん鹿の「すずかちゃん(https://triglav-research.com/?p=35543)」以来だな。
群れのリーダーと思われる雄鹿だけでなく、他の鹿まで私の方を睨んでいる。
挑戦的な態度に、さすがに腹が立ってきた。
私は、動物でも人間でも、群れたり連んだりする輩が大嫌いなのである。
咄嗟に、エアガン ベレッタ「M93R」の事が頭に浮かんだ。
あのエアガンなら、この飛距離なら十分に威嚇効果があるな。
拡張カートリッジだったら100発のセミオート連射が可能だぞ…
でも拡張カートリッジにはBB弾が装填していないはずだ。
チッ、今から用意したらさすがに逃げちゃうだろう。
ああっ、それに私は「温和な動物愛護主義者」じゃないか…
結局、対テロリスト制圧用「M93R」での「富士見高原乱射事件」は未遂に終わった。
でも、鹿軍団の反抗的な態度が気に入らなかったので「ワッ」と脅してやった。
奴らは驚いて、財産区林の方に一斉に逃げていった。
どんなもんだい! 零細企業経営者を舐めんなよ!!
勤勉な私は、今日は朝から有事に備えて「M93R」の連射訓練をした。
八ヶ岳だとやる事いっぱいあるんだよな…
by『八ヶ岳稿房主』