『三十三番土偶札所巡り』—15番「遍照精霊土器」

事前の情報も無く、気紛れで訪れた「山梨県立考古博物館」からスタートした(させてしまった)三十三番土偶札所巡りの旅

考古館の広大な敷地内にD4を駐車したまま、車内で「ご朱印帖」の最初のページに記載された1番から33番までの「土偶札所」をじっと眺めた。33番と言っても、札所巡りの対象となっている博物館は「17館」。多い所だと、1つの博物館で3つのご朱印をいただく事になる。

ご朱印帳に付いてきた地図で確認すると、5つ、または6つのブロックに分けて博物館を訪問するのが効率的と判断した。「山梨県立考古館から八ヶ岳オフィスの間にある先をついでに訪問できちゃえば好都合なのだが…」と思わず呟いた。

この条件を満たすのは6館。だが、Galaxy Note 9で調べると、山梨県立考古館に近い4館はすべて休業中。「今日の札所巡りは無理だな。」と諦めかけたのだが、さらに検索すると「梅之木遺跡」と「北杜市考古資料館」が開館中であることが判明。そこで、中央道を「韮崎IC」で降りて、梅之木遺跡→北杜市考古資料館の順で「巡礼」するプランを組んだ。

新緑が美しい一般道をD4でドライブ。「梅之木遺跡」着は午前10時50分。梅之木遺跡探訪は昨年5月10日以来だ(https://triglav-research.com/?p=24755)。

梅之木遺跡到着は午前10時50分だった。

縄文人のアガヤさん、元気かな? なんて考えながらガイダンス館受付に向かう。だが、そこにいたのはアガヤさんではなく、男性と女性の職員さん(ボランティアの方かな?)が1名ずつ。

梅之木遺跡のガイダンス館。縄文人のアガヤさんはいなかった…

「ご朱印お願いしま~す。」と話し掛けると、何故か、驚き、慌てていらっしゃる??  ガイダンス館内のテーブルに移動してお話しを聞いて、驚きの理由が判明。

ご朱印用のスタンプが前日に届いたばかりで、私がご朱印希望の「第1号巡礼者」であるとの事。スタンプを押す練習すらしていないとの事だったので、私が1回練習をした後に、自分でスタンプを押す事にした。

スタンプが昨日届いたばかりで、職員さん達はまだスタンプを押す練習も出来ていないとの事。結局、私が自分でご朱印を押した。こんな経験は「最初で最後」だろうな… 良い思い出である!

その間、お二人と話しをすると「アガヤさんはお辞めになった」事が判明。

また、三十三番土偶札所巡りについても、宣伝等はまったくしていないので「こんなに早くご朱印帳を持って訪れてくれる人がいるとは思わなかったよ!」と、喜んで(と言うか感動して)いただいた。

私も「巡礼&ご朱印 第1号」なので素直に嬉しかった。

15番「遍照精霊土器」のご朱印。
15番「遍照精霊土器」。Instagram掲載用のモノクローム写真。

ご朱印を自前で押した後は、梅之木遺跡の素晴らしいロケーションを歩いて堪能。「神々の愛でる地」という言葉が、前回探訪時と同じように、自然と頭に浮かんだ。

駐車場から眺める南アルプスの雄大な山々。
復元住居が点在するスペースから見る「八ヶ岳」。やっぱり、私は八ヶ岳を見ると何故か「胸がキュン」とする。
1年程前の探訪時よりも復元住居はちょっと崩れたかな?

因みに「梅之木遺跡」のご朱印は、第15番「遍照精霊土器」である。縄文人の「アガヤさん」がレプリカを作って、実験考古学的なアプローチに使ったあの土器だ。

遍照精霊土器の実際の色合い。この名称は初めて耳にした。三十三番土偶札所巡り用の名称だろうか?

これまで耳にした事がなかった名称なので「お遍路さんを照らす精霊の土器」って意味なのだろう… と、勝手に想像。

梅之木遺跡滞在時間は約20分。さあ次は「勝手知ったる北杜市考古資料館」巡礼だ!