私の八ヶ岳ライフは今年で18年目を迎えた。セルフビルドのログハウス・オフィスを構えてからでも早5年目となる。だが、八ヶ岳での暮らしや仕事は、依然として新鮮な驚きや体験の連続であり、同時に、貴重な「学びの場」である事に変わりはない。
昨日の午前10時半過ぎに八ヶ岳オフィスを発ち、川崎自宅に戻った。オフィスを発つ直前に、ちょっとギョッとするような体験をしたので紹介する事としよう。
一昨日の夕方、八ヶ岳本宅で食事をしていた際に、窓越しに財産区林を何気なく眺めた。すると、本宅から40mほど離れた唐松の幹に正体不明の「楕円形の実」のようなものがぶら下がっているのに気付いた。
地上からの高さは20m程の位置であろうか…形としては「松ぼっくり」に近いのだが、そんなに大きなものがあるはずはない。もしや「蜂の巣」かと思ったが、それにしては巨大で、あまりにも高い位置にある。
周辺は既に薄暗くなり始めていたし、猛烈に寒かったので、その日の探索は見送る事にした。そして昨日、オフィスを発つ1時間程前になって、その「不審物」の事を思い出した。
iPhone Xではなく、光学30倍ズーム機能を有した SONYデジカメ(DSC-HX90V)を手に取って探索に向かった。目指す唐松から15m程の距離となったところで、ズームで確認。思わず息を呑んだ。間違いない。「スズメバチの巨大な巣」である。
巣の高さは1mには届かないと思われるが、80cmは優に超えているように思えた。さらに蜂の巣が掛かっている唐松の根元から7~8mの距離に接近し、様々なアングルから写真を撮影した。
これでも一応「森林インストラクター資格」の保有者である。試験勉強の過程(課程)で、自然に関する様々な知識を学んでいる。「スズメバチは、翌年の女王蜂(新女王蜂)が誕生し、越冬のため巣を離れると、他の蜂はやがて死に絶える。そして、巣は空っぽとなり、再び生きたスズメバチの巣として使われる事はない。」といった程度の基本的知識は備えていた。
案の定、巣の上部には、大きな穴が開いており、既に「残骸」である事を物語っていた。それにしても、気味悪い位にデカい。かつて、枕木駐車スペースの近くの広葉樹に、直径50cm位の巣が出来て大慌てした事があるが、体積的には、その時の巣の3倍程度はあるように思える。
また、この時の巣の位置は地上から7~8m程度だった。今回の巣の地上からの高さは、控えめに見ても倍以上はある。大きさだけででなく、巣を作った位置も尋常ではない(と、私には思えた)。
以前、稿房通信で、2017年は「スズメバチの当たり年(https://triglav-research.com/?p=19516)」と書いたが、その理由は、この「巨大な巣」であったと判断して間違いなさそうだ。
気になったので、「蜂の巣の高さ」にどんなインプリケーションがあるかをネットで調べてみた。すると「蜂の巣が高い位置にある年は、台風が少ない」といった類の書き込みが複数あった。はて、昨年は八ヶ岳を襲った台風は幾つあったっけ?この情報の真偽は定かではないが、面白いなと感じた。こんな貴重な体験(勉強)をさせてくれるのも「八ヶ岳ライフ」の楽しみのひとつなのである。
それにしても。この「巨大巣」を巣立った新女王蜂は、どこで越冬しているんだろうか?同じ巣を再び使う事はないようなのだが、①巣立った巣の近くに新しい巣を作る②巣立った巣の部材を新巣作りに利用する、等の懸念は否定できないようだ。何とか、この巣の残骸を完全に処理してしまう方法はないのだろうか?(攻撃用ドローンでも購入しようかな…)
いずれにせよ、私とススメバチとの闘い(https://triglav-research.com/?p=15653、https://triglav-research.com/?p=18788)は、今後も避けられそうにない。
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