我が心の友 ニホンリスの『ミッターマイヤー』

は、自分に厳しいが、他人にはもっと厳しい。第一印象で為人(ひととなり)を勝手に判断してしまい、先入観を容易には修正できない。仕事(講演)では仕方なく話すが、元々は口下手でシャイなので、人付き合いは苦手だ。だから八ヶ岳オフィスで仕事滞在中、数日間、誰とも会わず、まったく口をきかなくても全然平気である(むしろホッとする)。

こんな性格だから、よくよく考えたら「友達」がいない。否、わざわざ考えなくてもいない。人間の友達で思い付くのは、オフィスのセルフビルド等々でいつもお世話になっているTさんご夫妻位だろうか…そもそも「社交的な小鉢男」なんて薄気味悪いし、お洒落じゃない。

「友達」の対象範囲を拡大したらどうか? 愛車D4は、間違いなく全幅の信頼を寄せる「友達(相棒)」である。今は亡き愛犬の「カリン」も最高のパートナー(愛人犬)だった。他に生物で友達はいないか…ふと思い付いた。野鳥の給餌台3号店を訪れてくれる「リス君」は友達のような気がする。

種類は「ニホンリス」だが、雄雌の見分けはつかない。体が1号店、2号店を訪れるリスさん達よりも一回り大きいので、勝手に雄と判断。動きが素早いので「ミッターマイヤー」と名付けている。

我が心の友ニホン(ホンド)リスの「ミッターマイヤー」。ご覧のようにかなりのぽっちゃり体型で他人の気がしない。だが、動きは俊敏で「疾風ウォルフ」の如くである。

『銀河英雄伝説』から名前を拝借するのは、カリン(愛犬の名前)、トリグラフ(弊社社名)に次いで3度目である。このあたりにも、私のこのリス君に対する思いが滲み出ている。

3号店を開店し、ヒマワリの種を置いた翌日にはご来店を確認しているので、古いお馴染みである。野鳥さん用にヒマワリの種を置くのは冬場だけだが、それ以外の季節も時々、ミッターマイヤー用にナッツ類をサービスする。

八ヶ岳オフィス滞在中、3号店にヒマワリの種がある時は、ミッターマイヤーは毎日のように来店してくれる。彼の来店中は野鳥さんは近付かないので、羨ましい位にノンビリと過ごしていく。この姿が堪らなく愛らしい。

オフィスの窓を開けて写真撮影しても逃げる事はまずない。どう考えても目と目が合うような瞬間もあるのだが、彼は平然としている。1号店や2号店のお客様が、ちょっとした私の気配ですぐに逃げ出すのとは大違いである。

ミッターマイヤー来店中は、野鳥さん達は寄ってこないので、やりたい放題。また、我が家を訪れるリスさん達には「縄張り」があるようで、1号店・2号店を訪れるリスさん達も、3号店には寄ってこない。

野鳥さんへの給餌は冬だけと決めているが、それ以外の季節でも、ミッターマイヤーのためにノンブライ・無塩のミックスナッツを時々置く。そうするとどこかで私の様子を見ているようで、3号店にご来店となる。

このような心地良い関係が続いて、数年前から、ミッターマイヤーは私にとって「特別な存在」となっているのだ。まあ、「心の友」と言ったところだろうか…

こんな愛らしい友達が出来るのもまた「八ヶ岳の魅力」である!

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