良き(善き)人達との時間

昨日は東京で3件、今日は自宅でオンライン形式で3件、講演の予定が入っていた。

〆切りの波状攻撃を捌きながら、喋り続ける。

なんかこう「綱渡り」のような日々が、スリリングで楽しい。

もう、ある種の「中毒」なのかもしれない。
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昨日の3件目は、地方銀行の東京支店長、事務所長さん達を対象にした講演であり、今回は「過去最高」の出席者数であったとの事。

確かに講師演台側から見ても、会場が満杯で、ちょっと驚いた。

八ヶ岳の人口密度は低ければ低い程快適だが、自分の講演の会場内の密度は高ければ高い程、好ましい。

お客様は「神さま」というのが私の信条なので、昨日は目の前に神さまがいっぱい並んでいたことになる。
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講演の前、30分程、講師控え室でノンビリすることが出来た。

2件の講演を終えて、3件目の講演の講師控え室でちょっとノンビリ。既に3時間話し続けた後である。

六本木ヒルズの31Fから東京の街を眺めた。

かつての職場とは言え、それは既に13年前の話だ。

八ヶ岳オフィスは標高1,300mなので、高度的には六本木ヒルズよりもはるかに高い。

だが、八ヶ岳オフィスの窓から外に広がるのは「森林」だ。

主たる住人は、野鳥さん達に鹿、狸に穴熊と言った野生動物である。

これに対して眼下に広がる東京の街は、正に「別世界」。

六本木ヒルズ31Fの講師待合室から東京の街を見下ろす。この方角は高層ビルは少ないが、それでも、八ヶ岳オフィスの窓から眺める光景とは「別世界」である。

一体、この視界の中に何人の人が働き、暮らしているのだろうか?

一定の前提条件を置いて、推定(試算)しようかと思ったのだが、講演前なので思い留まった。
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驚いたのは、既に、開発し尽くされたと思っていた六本木ヒルズのすぐ脇で、新たな開発工事が始まっていた事だった。

六本木ヒルズのすぐ脇で新たな開発工事が始まっていた。まだ開発余地があった事に(°0°)

しかも隣接地は、規模の大きな「墓地」ではないか。

よく見たら、開発中の土地のすぐ隣はかなり大きな墓地やお寺であった。もしかしたらこれらを移転する計画なのかな?

開発工事の広さや形状を上から眺めていると、墓地や寺院を移転させる計画ではないかと思えてきた(あくまでも個人的な印象だが…)

人間の飽くことなき「開発欲」を思い知らされる光景であった。
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講演後、貸し切ったバスで屋形船の船着き場へと移動。

屋形船の乗船場所はスモークが焚かれて幻想的な雰囲気だった。んッ、ドライアイスかな?

約2時間半の船上宴会がスタートした。

全国から集まった銘酒は約50本。

東京支店長さん達が持ち寄った自慢の銘酒には番号カードが付されて「大利き酒大会」がスタートした。

れぞれに番号が付され、酒蔵やお酒の名前、どこの地方銀行が持ち込んだ自慢のお酒かといった情報が1枚のリストにまとめてあり、「大利き酒大会」となった。

約50本の全国から集まった銘酒が並ぶ光景は壮観だった。

この中には、私がエントリーした諏訪の舞姫酒蔵の「桜楓」も勿論含まれていた。

主催者側も含めると参加者は70名程であったろう。

この中で、唯一、アルコールを一滴も口にしないのが私である。

約70名の乗船者の中で、唯一、たった1滴のアルコールも口にしない私は、結構、貴重な存在だと思う。

対照的に、主催者側の投資銀行の社長さんは、全銘柄を利き酒したとして、参加者から拍手喝采を受けていた。

「The 外資系投資銀行」といった洗練された身嗜みで、スマートな容貌の方なのだが、大量の日本酒を飲んでも、顔色ひとつ変わっていなかった。

いや~、凄いなと素直に感心した。
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お酒など口にせずとも、私も何となく楽しくて、居心地が良かった。

人間があまり好きでない私にしては「不思議な時間」であった。

完全にしらふの頭で周囲の人物を観察した。

ああっ、この人達、人相の良い「善人」が多いんだなと気が付いた。

アナリスト稼業というのは「とんでもない数の人に会う」職業であり、さすがに37年も続けていると、第一印象でかなりの確度で相手のひととなりがわかるようになる。

昨日の屋形船の宴会の参加者は、私的に言うと「気持ちの良い人」の割合が、とても高かったのである。
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屋形船の屋根の上の展望デッキから見る東京の夜景は美しかった。

こうして別の船を傍から見ると、屋形船ってのは粋だね!
しかしまあ、次から次へと色々なビルを建て続けるもんだね…ビルの上の構造物は何なのか想像がつかないな…

だが、話題のテレビ局の建物を屋形船から見た時に違和感を覚えた。

ああっ、色々と話題のテレビ局のビルが近くに迫ってきたな…
う~ん、この空虚でアンバランスなビルの形は、私は好きじゃないな。働くオフィスビルは安定感があって「威風堂々」という感じが一番だね!

あんなに空虚でアンバランスな構造の建物で、私は絶対に働きたくないなと思った。

六本木ヒルズの「バベルの塔」を彷彿とさせる姿の方がはるかにマシである。
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屋形船に戻って、船内から夜景を撮影していると、いきなり視界に「赤い物体」が飛び込んできた。

屋形船の中から夜景を撮影中に、いきなり視界にオレンジ色の物体が😲 隕石か人工衛星が降ってきたのかと思ったら、風で揺れた提灯だった😌

ヤバい、隕石か? それとも人工衛星か??

最悪のタイミングで屋形船に乗っちまったぞ😭 と、瞬間、悔やんだ。

だが、赤い物体は風に揺れた「提灯」であった。

まだ私の「命運」は尽きていないらしい🙌

それにしても、東京の夜は、八ヶ岳と違って明るいけれど、不思議で怪しいね。

これが、「魔都 東京の夜」か…
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こうして、東京での「多忙な1日」を私は、無事に終えることが出来た。

仕事は「好きな時に、好きなやり方」で進めるものだと私は考えている。

今日は、これに「気持ちの良い人達と」という条件を加えるべきだと感じた。

人間、まだまだ学ぶ事は多い…

—- One Life, Live It !