ここ数年、「1年の内で一番憂鬱になる日」がある。
つらいので「苦行の日」と表現した方が適切かもしれない。
しかもその日が3ヵ月程前から決まっていて、秒読みの如く迫ってくるのだ。
実は、今日がその日である。
そう「人間ドック」の前日なのだ!
人間ドックそのものは、まったく苦痛ではない。
優しくて愛らしい担当の看護師さん(コンシェルジェと名乗る)がずっと付き添ってくれるし、ちょっとつらそうな検査は鎮静剤で眠っている間にすべて済んでしまう。
問題は「検査前日の準備」なのである。
食にこだわりのない私でも、さすがに顔をしかめてしまうような朝昼晩の検査食。
食後に服用する「バリウム検査薬(コロンフォート)」とこれら検査食の組み合わせは、好きな人(マニア)には堪らないのだろうが、私は「勘弁してよ!」って感じだ。
そして、夜には「粉末50gの下剤(マグコロール)」を飲まねばならない。
あんなモノ、人間が口にすべき代物ではないし、当然その後には「下剤の効果」が待ち構えている。
ああっ、憂鬱だ…
年間55万円するこの会員制人間ドックの料金を非常勤役員をしている金融グループが全額負担してくれている。
とってもありがたい事で感謝しているのだが、それでもやっぱり、今日は「苦行の日」なのである。
朝の検査食を食べる前に、体組成計に乗った。
体重は78kg台の半ばだった。
あれっ、おかしいぞ?
今年の目標は77kg。
この目標を達成するために、草津小旅行では、わざわざカロリーゼロの蕎麦やケーキを食してきたのに…
やっぱり、カロリーゼロでも「みのり」や「草笛」の700gのざる蕎麦は体重に乗ってくるのかな?
野菜の天ぷらも、ほとんどが空気と野菜の組み合わせなので、カロリーゼロに近いはずなんだが??
チッ、今年の目標はクリアできそうもないな (>_<)
萎えそうになる気持ちを奮い立たせるために、今朝のマシンウォーキングからNHKドラマ「坂の上の雲」の視聴を開始した。
これは私の「年末恒例の仕来り」で「坂の上の雲」を視聴しながら来年の構想を練るのだ。
それに、元々、『戦艦 三笠』が大好きで「坂の上の雲」放送前から「三笠保存会」の会員でもある。
ドラマは、渡辺謙さんによる「冒頭のナレーション」から始まる。
これが最高なのだ!
個人的には、ナレーションの締め括りの2フレーズが特に好きだ。
— 彼らは、明治という時代人の体質で、前をのみ見つめながら歩く。
— 登っていく坂の上の青い天に、もし一朶の白い雲が輝いているとすれば、それのみを見つめて、坂を登ってゆくであろう。
「昭和のオジさん(爺さん?)」も、どんなに憂鬱な日でも、前をのみ見つめながら歩くしかないんだよね…
by『八ヶ岳稿房主』