世の中に「父の日」なるものが6月の第3日曜日である事を認識している「父親」は何%位、存在するのだろうか?
少なくとも私は、ほんの数年前までそんなモノを意識すらした事がなかった。
子供は「息子3人」なのだが、彼らから「父の日」のプレゼントらしきものを贈られた記憶はほとんど無い。
「誕生日」の方は、数回程度あったかな?
もっとも、私も自分の父親にそんなモノを「独身時代」には贈ったことがなかったので、まあ「お互いさま」である。
そんな息子達も「母親(社主さま)」に対しては、結構こまめにテニスラケット、シューズ等々、彼女の趣味である「テニス関連グッズ」を中心に贈っていたようだ。
「人徳」の違いが大きいのであろうが、私の場合は「食以外」に関しては、こだわりが強く、かつ、好みが複雑なのだ。
ビジネス関連の身の回り品や文具、デジガジェ等には極めてウルサいし、気に入らなければ自分でカスタマイズしてしまう。
そういう「面倒」という言葉がピッタリの父親に「モノを贈る」という行為は「ハイリスク・ローリターン」である。
したがって、これまで息子達は「合理的判断」をしていたと言える。
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だが、息子達が結婚してから事情が様変わりになった。
今回も「父の日」の前の週に、社主さま向けに(これがポイント)、私が何か欲しいものがあるのかという間接的打診の連絡があった。
私は、特に思い付くものがなかったので「何も要らないよ。」と即答した。
そして「息子達の夫婦仲が良いのが一番のプレゼントだよと伝えて。」と付け加えた。
別に、カッコつけているわけじゃなくて、本当にそう思っているのだ。
息子達が「独身時代」であれば、ここでゲームセットだ。
ところが、結婚して以降は、バックに「お嫁さん達」がいるので、そう簡単に事は済まない。
やがて、社主さまに対しての「聞き込み調査」が始まる。
そうすると、私が「珈琲」に対しては、比較的許容範囲が広いという事実が浮かび上がる。
かつ、食にはこだわりがないが「甘いモノ」は大好きという事を再認識するようだ。
「良く出来た息子のお嫁さん達」は、この私の「弱点」を見事に突いてくるのである。
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自宅から徒歩6~7分の場所に住む「三男夫婦」は、ちょっと早めの先週木曜日の晩に、プレゼントである電気ケトル(珈琲用)とケーキを持参してやって来た。
ケーキは4個あり、お嫁さんが「お父さんからお好きなのを選んで下さい。」との事。
4個の内、2個は私が最も好きな「モンブラン系」であった。
抹茶ではなくプレーンの方を選ぶと「お父さん いつもありがとう」と書かれたチョコレートをチョコンと置いた。
う~ん、心憎い対応だな…
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昨日は、父の日。今度は、長男夫婦からプレゼントが届いた。
こちらは「珈琲豆」。
Stella coffeeというお店の「Big Ache Gayo」と「Sitio Da Torre」という豆だった。
あれっ? 「ステラ コーヒー」って、何となく聞いたことのある名前だな。
一緒にお嫁さんの手書きのメッセージが添えてあった。
その中には「Big Ache Gayo」の方は、俳優 ディーン・フジオカさんの「愛飲珈琲」である事が記してあった。
でも、ディーン・フジオカさんって「珈琲通」なんだろうか?
そう言えば フジテレビの地上波番組『所ジャパン』で、そんな内容を放送していたな…
ちょうどその回を視聴していたから、お店の名前をボンヤリと覚えていたのだろう。
どちらも初めて味わう珈琲豆なので、とっても楽しみだ。
こっちも見事な「私の好みのピンポイント攻撃」である。
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残念ながら、次男は色々あって「お嫁さん候補」をGWに自宅で紹介してもらったばかり。
今年の「父の日」は従来通りの「父と息子」関係で迎えることになった。
来年には、彼も落ち着いていると良いのだが…
それにしても『息子のお嫁さん』ってのはイイものだなと改めて思った。
でも、ダントツの一番は、やっぱり「自分の嫁」である。
by『八ヶ岳稿房主』