八ヶ岳はいつも優しい—雨でも焚き火、意地でもお外BBQランチ

今日で今回の八ヶ岳滞在は早10日目。

例年にない「ガチの梅雨空」が続いているため仕事は順調に進んでいるが、八ヶ岳ライフの「代表的お楽しみ」とも言える「焚き火」と「お外ランチ」が、昨日まで1回も出来ていなかった。

厳冬期を別にすれば、22年目を迎えた我が八ヶ岳ライフにおいて、こんな事はあまり記憶がなかった。

夫婦というものは長年連れ添うと「趣味趣向(嗜好)」が似てくるようで、我が社の社主さまも「焚き火」が大好きだ。

私がオフィスで仕事を終えて枕木テラスに出ると、彼女が一人で焚き火を楽しんでいる事がよくある。

BBQやスモーク等の「お外ランチ」は、元々が社主さまの得意技だ。

その社主さまが、ここ数日、富士見町の天気予報を異様に気にしていた。

「おかえりモネ」の影響で、気象予報士にでもなるつもりなのかなと思っていたのだが「お外BBQランチ」のタイミングを探っていた事が判明した。

今朝になって「BBQするなら、今日のお昼時がワンチャンスのように思うの。どうかしら?」と問うてきた。

私も念のため気象情報を確認。そして「夕方16時頃までは、雨は降らないようだから決行だね。」と答えた。

だが、午前中は引き続きどうもスッキリしない天気で小雨模様。

今日の日中は、雨が降らずに薄日が射すというのが今朝の天気予報だったのだが、朝から小雨がパラつく、スッキリしない天気。そのままランチタイムを迎えた。

不安定な天気のまま午前11時を回った。さあ、BBQどうしようか?

傘をさす程ではないが、微妙な雨が降っていた。

我が社の社主と代表取締役は「重大な経営判断」をせねばならなくなった。

「とりあえず焚き火からスタートして、消えないようならBBQ決行しよう」という事にすぐに決定

今回の滞在で初の「焚き火」を着火。良く乾燥した部材だけを選んだので、小雨程度には負けない「強い焚き火」が育った。

小雨の中、焚き火を始めた。よく乾いた部材だけを選んだので、小雨程度には負けない焚き火に育ってくれた。

そう「雨でも焚き火」は楽しめるのだ。

続いて、焚き火の中に炭を放り込んでBBQの準備を開始。

だが、生憎、雨がさらに強まってきた。う~ん、お庭の囲炉裏台でのBBQはちょっと難しくなってきたな。

ガーデンパラソルでBBQ台を覆うのは、さすがに危険だし… と、私はもう諦めモード。

すると社主さまから「白樺と山栗の枝の下のテーブルにBBQ台を移動すれば。枝がドームの役割を果たしてほとんど濡れないんじゃないかしら。」との社命が下った。

本来は、焚き火台のお隣の「囲炉裏コーナー」がBBQ台の定位置なのだが、雨が強くなってきたのでテーブルに移動。元々、移動式なのでその辺りはフレキシブルに対応出来るのだ。

オイオイ、本当かよ? 正直、半信半疑であったのだが、素直に我がお手製の「鉄チン製BBQ台」を移動してみた。

元々が「移動型」で作成してあるので、大した作業ではない。

社主さまの言葉に従って、白樺と山栗の下に置いたテーブルへBBQ台を設置した、嘘のように雨があたらない。すぐに食材を焼ける状態になった。

焚き火から炭を移動して、焼き網を置いた。なんと、見事な位に雨があたらない。

テーブルの上を見上げると、白樺と山栗の枝葉がテーブルをドームのように覆っていた。ナルホド、これなら多少の雨でもOKだ。

木の恩恵は本当に幅広い事を実感。

また、こういう対応方法を思い付く社主さまの「生活の(実践的)知恵」も私には無いものである。

私は基本的には川魚を食べない。社主さまは「ニジマス」が好みなのだが、今日は「ヤマメ」を焼いていた。食材は自分が好きなのを勝手に焼くのがお外BBQルール。1時間程、各々がお気に入りの食材のBBQを楽しんで、最後に使ったペーパー食器を焚き火に放りこんだ。

お外でランチの際には、基本的には「紙食器」しか使わない。使用後は焚き火に放り込めば「灰」になる。撤収がスマートなのが「お外ランチ」のメリットなのだ!

これにて「小雨の中でのお外ランチ」は無事に終了。

「意地」とか「執念」のとかいった形容詞が似合うランチだった。

結局、BBQ台はほとんど雨に当たる事無く、ランチを終える事が出来た。そして炭は燃え尽きれば「灰」になる。

撤収作業をすべて終えて2分程すると、雨がガリバリウム鋼板の本宅屋根を激しく叩く音が響き始めた。

また今日も、滑り込みセーフだ。

私の日頃の行いが良いのか、社主さまの「樹木の女神(自称)」と呼ばれるパワーが凄いのかは不明だが「八ヶ岳ライフ」においては、こんな感じに「間がいい」事が頻繁に起こる。

八ヶ岳はいつも優しいな…