振り返ってみると、一昨日の3件の東京での講演後の疲れ方が、やはり尋常ではなかった。
我がオフィスのある八ヶ岳 富士見高原。夏でもエアコン無しで快適に過ごせる事を最優先して選んだ地であるが、高地であるが故に当然ながら気圧が低い(空気が薄い)。
ポテトチップの袋などは破裂する程にパンパンに膨らむ。スポーツ選手が「高地トレーニング」のために合宿に選ぶような場所なのである。
そんな地に20年以上も通い続けた効果で、私はこれまで講演で1日5~6時間話してもまったく疲れを感じる事など無かった。
個人的には、特に何もしなくとも「森林セラピー」と「高地トレーニング」の効果を享受できるのが「八ヶ岳ライフ」のメリット(素晴らしさ)ひとつだと思っている。
よく90分の講演の最後に「今日は息継ぎ3回で話し終える事が出来ました。」などと自慢げに語ったものだ。
やっぱり、あと数ヵ月で「還暦」になるという事は、こんな形で我が身に影響を及ぼすのか… ちょっと悲しかった。
それとも、何かの悪い病気か? 先日、今年の人間ドックの予定を組んだばかりで、それまでには約3ヵ月ある。
来週、八ヶ岳に戻った際に「富士見高原病院」に相談にでも行こうかな?
まずは社主さま(家内)には、しっかりと伝えておこうと思い「講演で5時間話し続けたら、何かいつもと全然違う感じで、ちょっと息苦しくてさ、本当に疲れたんだよね…」と正直に話した。
すると彼女は顔色ひとつ変えずに口元を指差して「マスク着けたまま話したからでしょ。」とサラッと答えた。
ああっ、確かにマスクのせいかもしれない。
実は先月までは、講演で話す際にわざわざ薄いウレタンマスクに交換していた。移動用と講演用のマスクの使い分けである。
だが最近は、布やウレタン製マスクの感染予防効果が(特に変異ウィルスに対して)十分でない事が常識化しつつある。
まだ会った事はないが「不織布マスクポリス」さん達とのトラブルは面倒だ。
それに地下鉄や小田急でも、不織布マスクの人の比率が圧倒的に高くなったのを実感していた。
そんなわけで、今回の講演からはウレタンマスクではなく「グレーのちょっと厚め3層構造の不織布マスク」を着用するようにしたのである。
「ウィルス99%除去」という殺し文句(100%は嘘臭い)に惹かれたのだが、確かに、話す時にこれまで使っていたウレタンマスクよりも、かなり息苦しかった。
間違いなくコイツが原因だな。でも、呼吸筋のトレーニングになりそうな気がするぞ。
それにしても「調査・分析」を生業とする私が気が付かないような体調異変の原因を瞬時に見破るなんて、我が社の社主さまはやはり只者ではないな。
最近、某国の潜入工作員ではないかと感じる事が時々あるのだが、これはTVドラマの見過ぎだろうか…
まあでも、こんな具合に八ヶ岳疎開生活での「森林セラピー」と「高地トレーニング」の効果が常態化し、対面講演の際の「マスクトレーニング」が長期化すれば、私の心肺機能はさらに強化されるだろう。
いつの日かCOVID-19が収束(終息)し、マスク無しで講演できる日が戻ってきた頃には、「1講演1ブレス(息継ぎ)」なんてお洒落な事が出来るようになっているかもしれないな…