『三十三番土偶札所巡り』—30番「恩膳 さんころん」・31番「火の神 フゥーちゃん」

原村の「八ヶ岳美術館」はオフィスから車で4~5分の場所にある。三十三番土偶札所巡りの考古博物館17館の中では1地番近いロケーションだ。と言うか、そもそも一番近い考古博物館なのである。だが「美術館」という名前が災いし、私が初めて探訪したのは昨年11月3日。正に「灯台下暗し」であった。

尖石を9時20分に発ち、ちょっと回り道のルートを走行して八ヶ岳美術館の駐車場に着いたのは9時36分。予定より1分遅れだった。駐車場から美術館までは少し歩くので、見学時間を含めて30分弱の滞在予定を組んだ。10時5分には井戸尻に向かおう。

林の中の小径を歩いて、美術館のエントランス前に辿り着いた。そのまま受付に向かおうと思ったら、検温をするのでインターフォンで受付に連絡して欲しいとの表示があった。

八ヶ岳美術館は森の中に溶け込むような美術館で、他の考古博物館とは佇まいが異なる。

ここも対COVID-19防疫対策は徹底しているなと感心。インターフォンで職員さんを呼び出して検温が終わると、受付で氏名・住所・連絡先等を記入。入館料510円を支払って、すぐに「ご朱印帳記帳」を依頼。

八ヶ岳美術館は、尖石や井戸尻より1日早く、6月1日から展示再開していたので、さすがに「巡礼&ご朱印 第1号」は無理だろうなと諦めていた。が、女性の職員さん(学芸員さんかな?)から、すぐに「あっ、ご朱印ですか?初めてで~す。ありがとうございま~す。」というリアクションがあった。やったね\(^o^)/

記帳をお願いして早速、巡礼開始。実は、私にはひとつ気掛かりな事があった。八ヶ岳美術館は、基本的には写真撮影禁止。撮影の許可を得ても、SNS等で紹介するには面倒な手続が必要な先だったのだ。

だが、ご朱印帳に付属している案内図には、土偶巡りの「お作法」③「好きなところや似ている人をSNSで発信!」と記されていた。美術館の基本方針と三十三番土偶札所巡りというイベントの趣旨の整合性をいかにとるかに注目していたのである。

八ヶ岳美術館には、30番「恩膳 さんころん」31番「火の神 フゥーちゃん」が展示されている、最初に「さんころん」さん、続いて「フゥーちゃん」にご対面。注目の「写真撮影可否」について美術館の対応は極めてシンプル。

30番 恩膳 さんころんのご朱印
30番 恩膳 さんころん Instagram投稿写真。
30番 恩膳 さんころんの実物写真。「恩膳」とは出土した遺跡の名前。板状土偶さんだが、「さんころん」という名称の由来は不明。あれっ、もしかすると「だるまさんがころんだ」がベースか?

巡礼対象の2体にだけ「写真撮影可」のプレートが添えられていたのである。まあ、こうするしかないよな…  妙に納得しながら考古展示室を10分超見学。

31番 火の神 フゥーちゃんのご朱印
31番 火の神 フゥーちゃん Instagram投稿写真。
31番 火の神 フゥーちゃんのお顔のアップ写真
31番 火の神 フゥーちゃんの背面。この凝った造形がまた素晴らしい!

その後、彫刻作品を中心とした美術館スペースに移動。前回訪問時には展示されていなかった「東郷平八郎連合艦隊司令長官」の巨大な石膏像が鎮座。あれっ、戦艦三笠記念館の統合元帥ブロンズ像に似ているぞ?(後で、三笠記念館の像の原型である事が判明)。 「三笠保存会」の終身会員でもある私としては、是非、写真撮影したかったのだが、こちらは不可。

そうこうしている内に時間は10時に近付いてきた。受付でご朱印帳を受け取る。初めてだったので、本当に丁寧に記帳・押印してくれたとの事。

とっても感じのよいお二人の女性職員さんに改めてお礼を申し上げて、八ヶ岳美術館を後にした。

D4で駐車場を発ったのは10時4分。さあ、次は「我がパワースポット」井戸尻考古館巡礼だ!