探訪博物館: 浅間縄文ミュージアム 企画展『縄文人間』(http://w2.avis.ne.jp/~jomon/)
探訪日: 2019年7月2日
探訪目的: 企画展パンフレットに掲載されていた土偶さん達
浅間縄文ミュージアムを訪れるのは今回で3回目。既に、【縄文土偶探訪記】では配信済み(https://triglav-research.com/?page_id=17745)なので、本来であれば、わざわざ探訪記として情報発信するような先ではない。だが、6月30日に草津・軽井沢巡回の旅の途中で立ち寄った「丸子郷土博物館」で入手した開催中の企画展『縄文人間』のインパクトはあまりにも強烈であった。この企画展を【縄文土偶探訪記】で紹介する価値は十分にあると判断。
開催期間は9月1日までだが、おそらく、それまでに再び浅間方面を訪れることはないだろうと予想し、7月2日の八ヶ岳オフィスの帰路の途中で立ち寄ることにしたのだ(丸子郷土博物館同様、ほとんど回り道することはなかった)。ミュージアムの駐車場に着いたのは、開館時間とほぼ同時の9時30分。
もう3回目の訪問なので、社主さまとエントランス右手奥にあるミュージアムショップ内の受付に直行。企画展料金を含む1名500円を支払い、土偶さんの絵葉書等、企画展関連の資料を受け取り、まずは受付向かって右手奥の常設展示スペースに向かった。ミュージアムは、縄文土器のコレクションを中心に常設展示もとても充実している。土偶さんの展示は数点で、既に【縄文土偶探訪記】で紹介済みなので、今回は省略。7~8分、常設展示スペースを見学した後、今回のお目当てである企画展示室(受付左手奥)に向かった。
そこは「土偶さんパラダイス」。社主さまは、土偶さん探訪は趣味ではないが、プライベートな旅行の際など、私と一緒にそれなりの数の土偶さんとご対面している。そんな彼女が、思わず「ここは、これまで見た事の無い面白い土偶ばかりだわ…」と呟く程であった。
パンフレットの表面に写真が掲載されている「帽子を被った(ような)土偶さん(弘前大学蔵)」や裏面の「しゃがむ土偶さん(弘前大学蔵)」、そして八ヶ岳界隈では珍しい「遮光器土偶さん(小諸市教育委員会蔵)」等々のレア物土偶さん達がズラッと展示されている光景は、私から見ても、正に壮観。
文章で表現するよりも、ここから先は、写真を並べた方が説得力があるだろう。ちなみに「写真撮影可」である事は、入館時に学芸員さん(館長さんかな?)の方から説明いただいた。ここも、気持ちのよい(度量の広い)博物館だ!
それにしても、博物館によって、どうしてこうも土偶さんや縄文土器等に対する写真撮影のスタンスが異なるのだろうか? 本当に不思議に思う。
絵画や彫刻のように作者が特定できるものと異なり、何千年も土の中で眠っていた土偶さん達は、私は「日本人が共有する大切な宝物」であると考えている。フラッシュ撮影を禁止するのは理解できるにしても、通常の写真撮影やHPでの紹介を禁止する博物館は、その根拠がよくわからない。HP等で紹介されて来館者が増え、結果として、博物館に勤務する人達の仕事が増えるのが面倒なのだろうか?
私のように、全国各地の考古博物館を探訪し、土偶さんの魅力を(それなりに)真面目にHP読者に伝えようとしている立場からすると、堂々と「土偶さん写真撮影禁止」とする博物館は「我が国が誇るべき縄文文化の魅力を伝えようとする動きに対する抵抗勢力」である。なんて事を考えながら、30分程、浅間縄文ミュージアムを堪能した。
最後にミュージアムショップでお買い物。今回は、写真集「土の中からでてきたよ(平凡社:税別1,600円)を購入。土偶さん達をしっかりと守っていてくれる博物館でお買い物をするのも「土偶さんを愛でる者」の嗜みである。