今日も八ヶ岳西麓 富士見高原 標高1,300mの我がオフィスの周辺は、雨の1日。
11時から12時30分過ぎまでのオンライン講演を終えて、今週の全業務を終了。
社主さまは、既に出社済みであったので、やや遅いランチに行くことになった。
どこが良いかと尋ねると、予想はしていたが「中村農場」という答えが返ってきた。
彼女の場合は、中村農場というよりは、あそこの「特製ササミチキンカツ定食」が好きなのである。
私も負けない位に大好きなので、迷う必要はなかった。
だって、理屈抜きで美味しいんだよね。
本来、有名なのは「親子丼」なのだが、私達夫婦のお奨めは「チキンカツ系」、中でも「ササミチキンカツ」だ。
おっと、これで今週は「4日連続の外食ランチ」となってしまったな。
まっイイか… その前は単独滞在の「節制食」で、超健康的な食生活が続いたからな….
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中村農場から戻って、すぐに茅野に移動して、所用と買い物を済ませた。
オフィスに戻ったのは4時半過ぎ。かなり雨が強いので、今日は鹿の湯通いもお休みにしよう。
私は兎に角「雨が大嫌い」だ。さらに嫌いなのは「傘をさすこと」。
楽しみにしていた「One Life, Live It!」ナンバプレートカバーのデビューも、こんな日にやったら台無しである。
当然ながら、今日は見送ることにした。
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こんな日は敷地内の散策もやめておこう!
そう思い。メインウッドデッキから敷地内の様子を見渡すだけにした。
財産区林の方向で、視線が釘付けになった。白く染まったスペースが7~8カ所あったのだ。
山紫陽花の(大)群生であった。
元々、この時期の山紫陽花がとても美しい林だった。
だが東日本大震災の後の「補助金ばら撒き行政」で、何故か、長野のこの地にも補助金が交付され、大規模な間伐作業が実施されたのだ。
私にとっては、超ウェルカムであったし、実際の作業が参考になったので、仕事を放ってずっと見学していた。
樹木の間伐作業も参考になったが、その選別作業がとても勉強になった。
「里山の回復」を目指して、広葉樹を温存する方針だったのである。
間伐作業の結果、林床はビックリする程に明るくなり、スッキリした。
だがその代償として、山紫陽花の勢いがなくなっていった。
木材伐採用の大型重機に踏み潰されたり、かなり伐採されたのであろう。
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代わって一気に勢力を拡張したのが、パイオニア種である「タケニグサ」であった。
アルカロイドを含む有害植物なので鹿軍団も見向きもしない。
それもあって、一時は林床はタケニグサのパラダイス状態となった。
私は、タケニグサには、見ただけで「嫌悪感」を覚えた。
そして、我が家の敷地内への侵入を阻止すべく「タケニグサ殲滅戦」を繰り広げたのである。
タケニグサと私の戦いについては、当「WiL稿房」で何度も綴っているので、ご記憶の読者も多いだろう。
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大規模間伐作業から、既に10年近くが経過した。
財産区林は赤松と唐松主体の林から、広葉樹主体の雑木林へと姿を変えつつある。
そして、山紫陽花が、既に間伐作業前を上回るような状況にまで勢力を回復。
あれっ、タケニグサはどこに行ったんだ。
漸く、1本を発見。これがパイオニア種の悲しい宿命だな…
かつての異常な繁茂ぶりは見る影もなかった。
この瞬間、悟ったような気がした。
要は、世の中「なるようにしかならない」んだよね…
所詮、自然界のルールは「適者生存(survival of the fittest)」。
人間如きがその理に抗うなんて無駄なのだろう。
我が家の社主さまが「庭に植える植物は、手間を掛けなくても、元気に育つものが、その土地に一番適しているのよ! そういう植物でお庭を作ればいいの。」とよく言う。
山紫陽花とタケニグサの盛衰を見ていると、正に、その通りだと思えてきた。
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オフィスに戻って、我が愛するホスタさん達を眺めた。もの凄い成長ぶりで、一斉に開花を始めている。
自宅庭と比較すると同じ種類の株でも、葉径は倍以上となっているものがほとんどだ。
そういった意味では、ホスタさん達は八ヶ岳の気候に本当に向いているのだろう。
でも、君達は「鹿軍団の大好物」なんだよな…
まあでも安心しなさい。
ご領主様は「適者生存の理」に背いても、君達の事は守り抜くよ。
もう鹿軍団との知恵比べは、趣味のようなものだからね…
そう、固く誓ったのであった。