ビジネスであればいくらでもフレンドリーに人に接する事が出来るのだが、プライベートになると、どうも人付き合いは苦手だ。
講演やプレゼンで、1日5~6時間も話し続けるのは全然平気(普通)である。
一方で、八ヶ岳単独滞在中に10日程誰にも会わず、他人とまったく会話しなくても(除く社主さま)、人恋しさのようなモノは感じない。
むしろホッとする。
どちらが自分の「本質」なのかというと、おそらく「後者」なのだと思うが、正直なところ、別にどちらでも構わない。
要は、人付き合いは「面倒」でなければ、それで良いのだ…
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昨日は、自宅に2組の来客があった。
元々、ランチタイムに私の妹と彼女の長男(甥)に会って、現在入院中である私の父の今後(含む相続問題)についての相談をする予定だったのである。
父も今年の11月には89歳になるので、先々のプランをしっかりと組んでおく必要がある。
何かあってからバタバタしたり、揉め事を起こすなんてお洒落じゃない。
物事の成否の9割以上は「事前準備」で決まり、残りが「偶然(運)」に左右されるのだ。
事前に私がチェックリストを作成して、社主さま(家内)を含めた4人で、現状認識と役割分担の消し込み作業を行った。
妹は素っ気ない性格だが、感情的ではなく合理的に動くタイプなので、面倒じゃなくて助かる。
甥っ子くんもちゃんと彼女の血を引いているのが確認できた。
とても「実り多き」ランチタイムであった。
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妹達が来宅する直前に、次男から社主さまに、夜、自宅に立ち寄るとの連絡があった。
某メガバンクに勤務中の彼は、現在、名古屋に赴任中。
会うのは、今年のGW中にお嫁さん候補のお嬢さん(Sちゃん)を伴って以来である。昨日も、Sちゃん同伴との事。
折りしも昨日は「土用の丑の日」。
社主さまはディナーは、新百合ヶ丘の自宅から徒歩で6~7分の場所に住む「三男夫婦」と、自宅で「鰻」を食べるつもりであったらしい。
だが、急遽、プランを変更。
新型コロナ新規感染者の爆発的増加状況を勘案し、食事をするのは次男ペア、三男夫婦には鰻を買って渡す事を社主さまが即決した。
結局、私は3家族分の鰻買い出しに付き合わされた(購入代金も含めて…)。
夕方、三男が鰻を受け取りに来る時間と、次男ペアが新百合ヶ丘駅に着く時間がほぼ重なったので、三男が彼の車で迎えに行ってくれた。
ついでに、初対面のSちゃんにご挨拶。
私の好きな「無駄のないスマートな流れ」である。
次男ペアとのディナータイム。
次男とSちゃんは、元々、8月の第2週前半を「八ヶ岳」で過ごす計画であった。
社主さまとのテニスやSちゃんの趣味である「チェロ演奏」等々、「八ヶ岳でやりたいプラン」で話が弾んだ。
八ヶ岳は、本宅とオフィスの2棟のログハウスがある。
三男夫婦が5月に遊びに来た時もそうだったが、次男ペア滞在中は本宅の方を明け渡して、食事の時以外は、好き勝手に使ってもらおうと決めた。
私達夫婦は「親とも子供夫婦とも決して同居はしない」というポリシーを貫いてきた。
八ヶ岳での短期滞在でも、その基本姿勢は変わらないのである。
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午後8時過ぎに、次男ペアを新百合ヶ丘駅に送り届けて、慌ただしかった1日も終盤戦に入った。
妹と次男ペアのお土産用に買った「田園ぽてと」の私達夫婦分を味わった。
残った味は「抹茶」と「チーズ」。私が予想した通り、社主さまは抹茶を選んだ。
ああっ、美味しい!
やっぱり新百合ヶ丘界隈のスイーツならば「田園ぽてと」を選んでおけばハズレはないな…
ふと「スープの冷めない距離」ってのは「素敵な表現」だなと思った。
「自宅」では、三男夫婦が正にそんなポジションだ。
「八ヶ岳」では、長男が徒歩7~8分(車で1分)の場所に土地を購入済みである。
彼がその土地をどう活用するのかは定かではないし、私の方からあれこれ指図する事もまったく無い。
だが「スープの冷めない距離関係」を築くためのベースは取り敢えず出来ているのだ。
転勤族である次男がどうなるかはわからないが、彼ともそんな関係を築く事が出来ればイイなと思った。
何事も「サラッとした関係」が心地良い。
「デュアル・ライフ」と「スープの冷めない距離」は、「人生100年時代」のキーワードかもしれないな…
by『八ヶ岳稿房主』