会う人会う人がまるで枕詞であるかのように「今年は本当に暖かいですね…」という言葉を口にする。
そして、実際に暖かい。
少なくとも私の八ヶ岳滞在中には、まだ一度も霜は降っていない。
今日の午前11時過ぎに本宅のメインウッドデッキから庭を見下ろした。
さすがに洋芝の緑は褪せてきたが、太陽の光が庭全面に降り注ぎ、朝からポカポカ陽気といった風情である。
ウッドデッキに置いてあるガーデンファニチャー類に座っても、日中であればまったく寒さは感じないので、まだオフィスの地下室に冬眠させるタイミングが掴めないでいる。
この暖かさは決して気のせいではない。
オフィスウッドデッキに設置した外気温湿度モニターの記録によると、今年の秋以降で外気温が氷点下以下になったのはたったの1回だ。
11月13日の未明にマイナス0.2℃を記録。
その日の午前6時過ぎに私は出社したので、今回はまだ直接的には氷点下の寒さを経験していない事になる。
そう言えば、前にもこんな事があったな。
2013年、オフィスのセルフビルドにチャレンジした年もやはり暖かく、そのおかげで12月30日まで普通に外で作業出来たのだ。
その年の11月22日にオフィスの水道工事をしたのだが、業者さんが「暖かくて作業が捗るな~」と皆、口にしていた事を妙に記憶している。
一方、その3年後の2016年11月24日には、八ヶ岳敷地内が雪に覆われた写真が残されている。
私的には、後者の写真の方が「冬の八ヶ岳」としてはしっくり来るのだ。
ああっ、でも2013年は、年が明けてから2014年2月に、我が八ヶ岳ライフにおける「最大の積雪(豪雪)」を記録したんだよな…
どうも気味悪い位の「暖冬」の後には、年明けに「ドカ雪」が待ち構えているような気がしてならない。
そう、油断大敵なのだ!
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私は、朝からひたすら決算分析作業の1日である。
午前10時からはZOOMミーティングの予定が入っていたので、9時過ぎからちょっと気分転換のため庭に出た。
社主さまは昼前に、新しいスタッドレスタイヤへの換装のために、ピットイン富士見に行く予定だった。
ついでだから、古いスタッドレスタイヤをパジェロミニに積んでしまおうと思い、メインウッドデッキ下のタイヤ置き場へ足を運んだ。
あれっ、ミニのタイヤも意外と大きいんだな。
勿論、D4のタイヤと比較すれば「力士と一般人」位の差はあるのだが、片手に1本ずつ持って運んだら結構キツかった。
まあアルミホイール付いてるんだから当たり前か…
4本すべてを積んだらミニの荷室はいっぱいになった。
このサイズのタイヤなら悪路走破性も悪くはないだろう。
パジェロミニが「八ヶ岳の足」になる日がさらに楽しみになった。
私がタイヤ運びをしている間に、社主まは薪ストーブ用の薪を本宅に運び込む作業をしていた。
我が家は、私が「焚き火台」、社主さまが「薪ストーブ」の担当である。
メインの暖房器具は、本宅とオフィスに1台ずつ設置した大型石油ファンヒーターの「サンポットくん」で、これだけでも室内は十分に暖まる。
薪ストーブは補助暖房器具の位置づけなのだが、「冬の八ヶ岳ライフの楽しみ」という意味では間違いなく「主役」なのだ。
毎年「薪ストーブ焚き始め(慣らし焚き)」の儀式は、社主さまの専管事項となっている。
どうやら今日をその大切な儀式の日と決めたようだ。そうなると私はただ見守るだけである。
私が、ZOOMミーティングを終えると、社主さまはピットイン富士見へと向かった。
本宅屋根に目をやると、薪ストーブの煙突からは白い煙が立ちのぼっていた。
その後、本宅リビングに足を踏み入れると、薪ストーブ特有のほんわかと優しい暖かさに満たされていた。
こうして「異例の暖冬」の中、またひとつ「冬を迎える儀式」が終わった。