今回の長~い八ヶ岳滞在期間中に「八ヶ岳で出来る事」がまたひとつ増えた。
これまで、必ず新百合ヶ丘自宅の周辺で対応してきた社用車D4の「車検」である。
Land Roverのディーラーで長野県内で最も近いのは「松本」、通勤途中である山梨県には無い。
一方、自宅周辺にはディーラーが2店舗あり、それ以外にもLand Roverや輸入SUVを専門とする整備工場がいくつもある。
残念ながら、八ヶ岳オフィス界隈には、そんな専門整備工場はない。
仕方ないので、これまではD4の定期点検、車検、オイル交換、コーティング、洗車等は、すべて自宅周辺の「馴染みの先」で対応してきたのである。
しかし、コロナ禍で八ヶ岳滞在日数は増加傾向にあり、今年は遂に自宅を上回りそうだ。
さすがに、八ヶ岳界隈にも「D4馴染みの先」を確保しておいた方が良いなと考えた。
そこで、昨年から整備工場探しを続けて来たのだが、問合せした先の多くはどうもちょっと頼りなかった。
「車検は出来ますけど修理となるとちょっと…」とか「パーツの調達が面倒かな…」いった感じの先が多く、何かあった時に、結局は「ディーラー頼み」となりそうな雰囲気があったのである。
う~ん、困ったな…
D4は、これまでセキュリティーシステムの異常反応1回しか問題は発生していない。
あとは、飛び石によるフロントガラスの破損があったが、これはD4には非は無い。
前愛車ランクル100を上回るタフさとトラブルの少なさを誇ってきたのである。
でも、八ヶ岳滞在中も、いざという時に整備だけではなく、修理にも対応出来る「馴染みの整備工場」を確保しておきたいと言うのが私の願望だったのだ。
「諏訪地区」を対象に、そんな整備工場を探している時にインターネット上で見つけたのが「アルピコ交通(旧 自工) クリアー25車検 諏訪店」のHPだった。
「整備業界初!特許取得の優れた車検システム」がキャッチフレーズ。
「早くて(25分車検)、リーズナブルな費用で、透明性の高い車検」のシステムを確立し、どうやらそれを全国でフランチャイズ展開しているようだった。
ふ~ん、このシステムは面白そうだなと思い、ダメもとで電話をしてみた。
すると、車種を確認した上で、①輸入車は国産車とは車検対応の手順、交換部品、所要日数等が異なるものの対応可能 ②Land Rover車についても、すべての修理が可能とは言えないが、部品取り寄せや一般的な修理も対応可能との事だった。
そんなわけで、各種割引制度が設けられたインターネット上で予約を入れて、お盆前に車検を終えるべく、予約日の朝一番(午前9時)にD4を持ち込んだのだった。
当日、輸入車なので、特に問題が無くても車検終了まで4日程要するとの説明を受けた。
これまでの車検は「最低1週間+アルファ」だったので、その早さにちょっと驚いた。
こちらからは、整備・点検して「予防的に交換した方が良いと思われるパーツ」があった場合、車検費用とは別に見積もりを出して欲しいと依頼。
必要であれば、そのようなパーツの交換も一緒に済ませたい旨を伝えた。
これは、八ヶ岳の過酷な自然環境で車を乗り回すようになってからの「慣習」であった。
用意してくれた代車は「スズキのワゴンR」だった。
さすがに、ディーラーのようにJaguarってワケにはいかないな… そんな事を考えながら、ワゴンRでオフィスに戻った。
それから、枕木駐車場に「ワゴンR」がポツンと1台という日が始まった。
普段、当たり前のようにD4がド~ンと存在感を示している駐車場に、ワゴンRだけが置いてあると、どうも落ち着かない。
と言うか、正直、とっても寂しい気がした。
社用車D4が、我が八ヶ岳ライフにおいては欠く事の出来ない存在であり、日常の光景に見事に溶け込んでいた事を改めて実感。
存在すべきモノがいつもの場所にないという事に対して、人間は「ある種の喪失感」を覚える事を学んだ気がした。
D4、早く帰ってこないかな…
—————
D4を持ち込んでから3日目の朝9時過ぎに、アルピコ交通 諏訪店から電話があった。
あちゃ~、交換パーツとか結構、必要なんだなろうな。いつもの車検のように完了日が遅れるんだ… と、ちょっと身構えた。
すると電話口から「お預かりした車の車検が完了致しました!」と爽やかな声が聞こえてきた。えっ、予定よりも1日早いぞ (°0°)
これまでは、予定よりも時間を要する事ばかりだったのでビックリ。
さらに「車検費用やオイル交換等すべて含めて、134,747円となります。」との言葉が続いた。 ええっ? 衝撃的な安さだ。
だがすぐに、自賠責保険や重量税は別だと思った。
そこで「では保険や税金を含めた総額はいくらになりますか?」と尋ねると、さらっと「すべてを含めての料金をお伝えしています。」との返事が返ってきた。
これまで車検費用だけで毎回30万円位は払っていたんだが….
間髪入れず「早めに交換した方が良さそうなパーツの見積もりもお願いしていたんですが、そちらの方はどうだったでしょうか?」と質問した。
すると「整備担当者から聞いておりましたが、点検したところ、そのような必要は現時点ではありませんとの事でした。前回の車検までに既にかなりのパーツ交換を終えてあり、緊急性は無いようです。」と事。
これまでの車検では、常識的に考えたら交換不要そうな部品までも「交換候補リスト」に載っていたので、私が精査してから交換を依頼するのが当たり前だったのである(私は車にもそれなりに詳しい)。
え~っ (°0°) 正直、狐につままれたような気分で、お昼前にD4の受け取りに出掛けた。
清算の際に、何か計算を間違っているんじゃないかと思いながら、会社のクレカで車検費用を支払った。
伝えられた請求金額に間違いは無かった。
諏訪からD4を運転してオフィスに戻った。
やっぱり、枕木駐車場にはD4がいるとお洒落だな! 思わずニッコリ。
オフィスで改めて請求明細書をチェック。明瞭でわかりやすい内容で、何の不満もなかった。
ふと気になって、前回2年前の車検の明細と比較した。
前回は「車検整備一式」で328,130円(私の記憶は正しかった)、さらに「予防的(早めの)交換(一般整備)」で339,452円、計約67万円を支払っていた。
その前も一般整備費込みで40万円程だったので前回と前々回の車検に違和感はなかったのだ。
それに、輸入車の車検費用が国産車よりも高くなるのは仕方ないと割り切っていた。
加えて前回車検は、ロアアーム、ブレーキローター回り、イグニッションコイルやATF系とかを思い切って早めに交換したので、一般整備代が嵩んだのは承知・納得済みだった。
その結果が、今回の「予防的交換パーツ不要」という判断につながったのであろう。
それにしても「車検整備代」の差は何だろう?
明細を見て理由が判明。作業料金(技術料)が全然違うし、アルピコ 諏訪店には「代行料」とか「テスター料」等々の余分な経費がまったく無かった。ちょっと感動した!
ふと思った。車検費用って一体何なんだろう?
私がこれから「アルピコ交通 諏訪店」にD4の整備を依頼する事に決めたのは、言うまでもない。