蘇る「昭和のお祭り屋台の味」—焚き火と焼きトウモロコシの日

先日、東京で仕事をした際に、某銀行の役員さんに「Oさん(私の事)、八ヶ岳滞在中は毎晩、焚き火をしているんですか?」と唐突に問われた。

「ええ、そうですね。一般のサラリーマンが暑い中、混雑した電車でコロナのリスクに晒されながら帰宅するというウンザリするような光景を頭に思い浮かべるんです。それから我が身と比較して、焚き火を楽しむのが私の活力の源泉なんですよ。」と気楽に答えた。

が、相手の方は本気で受け止めたらしく固まってしまった。

完全な冗談ではなくて、2割位は本気だったが、これまでビジネスの世界で作り上げてきた私の「クリーンなイメージ」を壊すわけにはいかなかった。

そこで、すぐに「冗談ですよ!」と全面否定した。

「毎晩ではなくて、勿論、雨や風の状態も考慮しますよ。それから、その日に計画していた仕事がすべて夕方までに終わっている事が条件です。自分への『ご褒美』ですから。」と改めて答えた。

こちらは100%本当の事である。

すると「八ヶ岳の方のブログの焚き火の動画や写真、いいですね。焚き火の揺らめきとか見るとホッとします。」との言葉が返ってきた。

ああっ、この方も「隠れ焚き火ファン」なんだな…
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『八ヶ岳稿房』は、「にほんブログ村」の「八ヶ岳情報」とは無関係に訪れてくれる読者の方が圧倒的に多い。例えば、昨日だと約1.7倍だ。

これは「短命の八ヶ岳ネタ」とは別に【縄文土偶探訪記】や【オフィスセルフビルド奮戦記(DIY系)】、それに単独記事のビュー数ではトップ10の半数以上を占める【デジガジェネタ】があるからだ。

だが最近、八ヶ岳系として配信しているつもりの「焚き火系ネタ」のPV数が予想外の上昇を見せている。

「にほんブログ村」経由では目立った動きはないのだが、これは「八ヶ岳系読者」の多くが私と同じように焚き火を楽しんでいるので、面白味も新鮮味もないためだろう。

私が「焚き火道」に嵌まってしまったのは、荒川じんぺいさんが著書の中で、自分で作った石組みの炉で焚き火を愛でる情景に憧れたからだ。

残念ながら別荘地区の規制で石組みの炉を作る事は出来なかったが、枕木テラスの上に防火用のスチール板を敷き詰めた上で、キャンプで使うような「焚き火台」にスケールダウンする事で、私なりの焚き火道を20年以上も貫いてきたのである。

まあ、そんなわけで新たな「焚き火系読者」のためにも、焚き火ネタは時々配信していこうと考えている。

夕陽に1日が静かで平穏だった事を感謝した。これは焚き火の前のルーティンだ。

今日は、我が「焚き火道」初めての「焼きトウモロコシ」挑戦ネタだ!

料理の類は一切しない私が、今年になって「焚き火 焼き芋」に挑戦して、2勝1敗の戦果を得た。

勝ち越しなので、既に「焼き芋マイスター」を自称している。

次なる目標は、昭和のお祭り屋台の象徴的存在「焼きトウモロコシの達人」になる事だ。

午後7時、夕陽が南アルプスに沈む。焚き火はちゃんと育っており、焼きトウモロコシの準備は万端だ。

トウモロコシは既に調達済みだったので、昨日の午後7時過ぎからチャレンジ開始!

美味しい調理法(この場合は焼き方)は、You Tubeを見ればいくらでも紹介されている事を、焼き芋で経験済みである。

早速、いくつかの動画をチェックしたのだが、その方法はバラバラ。

電子レンジでチンしてからフライパンで焼く(何それ? 屋台の雰囲気じゃないじゃん)なんてのから、トウモロコシの皮を剥かずに焚き火の中に放り込むなんてワイルドなのもあった。

何となくわかった事は「焼きトウモロコシは皮を付けたまま焼くのが一番美味しい」との主張が多い事だった。ふ~ん、そうなんだ…

それに、焼きトウモロコシは醤油をそのまま掛けるだけだと思っていたのだが、醤油以外に砂糖にみりん、バター等々、塗るタレには様々な製法がある事も知った。

結局、私は皮ごと焼いて、タレは「醤油・砂糖・みりん」というシンプルな組み合わせでチャレンジ開始。

トウモロコシだけではなく、一緒に買ったシシトウも半分程焼いてみた。トウモロコシを皮ごと焼くなんてワイルドだな!
トウモロコシの皮が満遍なく黒く焼けたらOKとの事。本当に中身は焦げないのかな? 約25分でトウモロコシは「炭」のようになった。

直接焚き火に投じないで、網の上で焼く事25分。

皮が真っ黒になっていたので、中のトウモロコシまで焦げているんじゃないかと心配したが、そんなのは杞憂であった(You Tube等でもそう書いてあった)。

実を5粒程もぎ取って口に放り込んだ。火はすっかり通っていてとっても甘かった…

皮は真っ黒に焼けていたが、中身はまったく焦げはなし。You Tubeを信じて正解だった。

このままでも良いかと思ったが、もうタレを準備してあったので、焚き火の網の上にアルミホイルを敷いて、その上に置いたトウモロコシにタレを掛けた。

ジュウッという音と共に醤油が焼ける香ばしい香りが広がった。

タレを掛けて回しながらさらに5~6分焼いた。

ここで、アルミホイルの上で焼いた事が失敗だったと気が付く。

アルミホイルの上に溜まったタレが焦げて、それがトウモロコシにまとわり付き始めたのだ。おっと、気をつけなくっちゃ…

ああっ、やっぱり網の上で焼くべきなんだな(網を後で洗うのが面倒だったのである)。良い勉強になったぞ。

まあ、こんな小さな失敗もあったが、出来上がった焼きトウモロコシは、香ばしいあの「昭和のお祭り屋台」の味と香りがして、ビックリする程に美味しかった。

焦げの付け方がまだ達人の域ではないな… でも味はバッチリだったぞ!

お隣で焼いたシシトウも冷蔵庫に入っていたパストラミビーフと一緒に食べたら、サッパリしていて結構イケた。

料理なんてしないから、シシトウは冷蔵庫にあったパストラミビーフに添えて食べた。偶然にも相性は良かった。

これで「焚き火の楽しみ」がまたひとつ増えたぞ!
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今日は新潟の「三条」で気温は39度超えだって (°0°) 全国で暴力的な猛暑が続く。

東京都のコロナ感染者数は、3,709人と連日、曜日としての過去最高を更新している。

最近は陽性率が20%近い。一体、何が起こっているんだ? 

でも、八ヶ岳で焚き火を楽しんでいる時は、そんな事とはまったく無縁。

そう、「別世界」の出来事のようなのだ…

 — 「隠れ焚き火ファン」の皆さんに捧ぐ