政府の「緊急事態宣言」などとはまったく無関係に、私の情報収集と判断で決めてきた我が社独自の「非常事態宣言」。
第3次の発令は3月24日であった。あれから早4ヵ月強が経過。
途中、自主規制を強化したり緩和したりを繰り返しつつ、結局、解除しないままに8月を迎えた。
『八ヶ岳稿房』を読み返してみたら、5月の時点で「これからはインド型変異株の感染拡大が急速に進むであろうと予測して非常事態宣言解除を見送った」なんてしっかりと書いてある(https://triglav-research.com/?p=32935)。
「スーパースプレッダーの存在を確認」とのニュースを見ただけで、まだ潤沢な内にマスクの調達に動くなど(https://triglav-research.com/?p=26552)、慎重で臆病な私のような性格の方が、With COVID-19時代には向いているのかもしれない。
そんな私が現在「非常事態宣言解除」のタイミングを探っている。 解除日は、8月11日頃かな?
「コロナワクチン接種」というリスクテイクをした以上、そのリターンと言えるかもしれないが、生活行動を変えるのは当たり前だ。そうしなければ接種した「意味」がない。
加えて、色々な意味で「世の中はもう変わってしまった」ので、「非常事態」とか「緊急事態」という言葉が急速に「陳腐化」しつつある。
要は「非常の日常化」に対応した解除なのだ!
世の中が変わった例を挙げればキリがないが、最近もそんな事例がひとつあった。
毎年「夏の恒例行事」のひとつに私と社主さまの「ブルーベリー摘み取り王者決定戦」がある。
我が家のブルーベリーさん達を摘むのでなく、オフィスセルフビルドで大変お世話になった住設機器業者さんが自宅で営むブルーベリー園がその会場だ。
一般観光客には開放していない「穴場」的存在で、ブルーベリーの味、価格共に申し分ない。
ちなみに、昨年は7月22日に開催し、私が圧勝した(2人合わせて3.8kgを収穫)。
もっとも、収穫したブルーベリーの重さを競っているのは私だけで、社主さまは気にせずに「摘みながら味わう」事をいつも優先しているのだ。
だが、今年はこの恒例行事を楽しむ事が出来ないでいた。
理由は、コロナの感染が急拡大する中での「相手先への配慮」である。
富士見(諏訪)界隈の人達のコロナ対策への厳格さは、東京、神奈川よりも、間違いなくはるかに高いレベルにある。
例えば、人間ドック。私は東京駅脇の専用クリニック、社主さまは富士見高原病院と受診先は分かれる。
私の方のドック(おそらく日本で最も受診項目数が多い)は、コロナ前と変わらず、普通に予約を入れる事も、日程変更も簡単に出来た。
受診日の違いは、ほんの数日なのだが、富士見高原病院の方は「基本的には、川崎自宅から受診日の2週間前には富士見に来て、そのまま滞在する事」が予約の条件だった。
まあ、こういうしっかりとした対応だから信頼できるのだが…
人間ドック電話予約後、「やっぱり長野の人から見ると、東京や神奈川はコロナウィルスを撒き散らかす危ない地域に思えるのかしら?」と社主さまは呟いた。
「だって実際にそうでしょ!」と私は答えた。
その時、今年のブルーベリー摘みは自粛しようと決めたのである。
だが、先月末にブルーベリー園の方から電話をいただいた。
「O(私の事)さん、今年は摘みに来ないのかなと母親が言ってさ、心配して電話してみろって言うんだよね。今年は去年と違ってブルーベリー豊作で、実が熟すのはちょっと遅れたから、8月の第1週までは大丈夫らしいんだよね。」との事。
えっ、そうなんだ (°0°)
その後、今年はコロナの状況から自粛していた旨を私が説明。
勿論、大喜びで摘み取り日の予約をしたのは言うまでもない。
会話の最後に先方さんが「こっちはみんな、コロナワクチンの接種2回目も終わっているから安心して来てね。」とさり気なく言った。
私も、ごく自然に「私はもう2回目終わってますし、家内も摘みに行く前には終わってますから大丈夫です。」と伝えて電話を切った。
おそらく先方さんには深い意味は無かったのだろうが、こうして「ワクチン接種」が、相互に安心して日常生活を送る上での「合い言葉」となりつつある事を感じた。
きっと、これが現実なんだな!
「ああっ、世の中は斯く変われり…」
最近、些細な出来事でこのフレーズを呟く事が増えてきた。
ワクチン接種にせよ、オリンピックの開催にせよ、正解なんてないし、所詮は「個々人の考え方」の問題だ。
他人にどうのこうの言うつもりはまったくないし、その何倍も他人に指図されたり干渉されたりするのは大嫌いだ!
でも「世の中の変化には、素早く柔軟に対応する」のが私のモットーである。
今日になって「ワクチン接種証明書」も早めに準備しておいた方が良さそうだな(海外渡航の予定はないが)と閃いた。
そう言えば、川崎市から7月26日より受付開始ってLineが届いていたよな。
早速、受け付けページにアクセス。そこで唖然 (*゚ロ゚)
てっきり、ネットで申し込んで、マイナンバーカードにPCとICカードライター使って情報を書き込むものと信じ切っていたのである。
だが、実際は、申込書をプリントアウトして必要事項を手書き、さらに、必要書類のコピー(本人確認と2回のワクチン接種済証)を郵送せねばならない。
しかも「切手を貼った返信用封筒」を同封しろなんて書いてある。
馬っ鹿じゃないのか! いつの時代の話なんだよ!!
日本という国の「救いようもない非効率な行政システム」だけは、こんな世の中でも「悪い意味」で何も変わらないんだなと呆れてしまった。
最近、普通の封筒など使った事がないので、手元に切手が無かった。仕方ないので本郷郵便局に、わざわざ切手を買いに行った。
帰路、私のお気に入りのスポットで八ヶ岳の雄大な(そして電柱、電線に邪魔されない)姿を眺めた。
やっぱり、山は時々眺めるくらいがちょうどよい。有難味が増すものな。
うん、八ヶ岳は「良い意味」で何も変わらないな…