記憶から自動記録へ—With-COVID19時代の「新兵器体温計」ピッ

アナリストという職業柄、仕方のないことだが、朝から晩まで数字と睨めっこをしている事が多い。

若い頃は、決算短信や有価証券報告書を見ながら、表計算ソフトに数字を打ち込む事が自分の仕事の基本なんだなと考えていた。

表計算ソフトは、MultiplanがLotus-1-2-3となり、さらにExcelへと変わっていったが、数値入力という作業から解放される状況は簡単には実現しなかった

だが、ちょうど八ヶ岳にオフィスを構えた頃(2014年~)から、そんな状況も激変。

現在ではAI-OCRの進化でハードコピーで受け取った数値データでさえ、驚く程のスピードと精度でExcelデータ化が可能となった。

それどころか、過去の手書きの取材ノートですら、ほぼ正確にテキストデータ化できる。

決算短信や有価証券報告書もアプリが自動的にダウンロードして、指定通りにデータベース化してくれる。

分析作業が必要な時にクラウド上に保存してあるデータにアクセスするだけ。

「業務効率化」という観点からのここ数年の進化は「凄まじい」という言葉がピッタリだ。

だが、一方で弊害も出てきた。

「楽」をするようになったためか、「加齢」のためかは定かではないのだが「記憶力」が加速度的に衰えつつある。

若い頃は、銀行バランスシートの兆の単位(13桁)は、なんの苦もなく一度に入力できたのだが、もう2回に分けないと無理だ。

数年前から、億の単位(9桁)も怪しくなってきており、数年後には百万(6桁)、否、4桁も怪しくなるかもしれない…

仕事で頭に楽をさせている分、脳機能アップのアプリとかを使ってトレーニングしようかなと思った時期もあるのだが、最近はもっと割り切った考え方に転換してきている。

エ~イ、思い切って記憶も外出しして、何でも自動で記録してしまえ!

そんな考えに変えさせてくれたのが、所謂、スマホの「ヘルスケア系」アプリである。

私の場合は「S Health」を使用しているのだが、兎に角、便利(秀逸)だ。

OMRONの体組成計や血圧計で計測したデータはBluetoothで同期してくれる。

歩数、エクササイズ、心拍数、ストレス値、睡眠等のデータは、Galaxy Watchがすべて計測し、スマホ上でそのデータが自動的記録され、期間別にグラフ化される。

Galaxy Watchの画面をちょっとタップすれば、すぐにその日のこれまでの累計歩数や現在の心拍数、昨晩の睡眠時間、ストレスの状況を表示してくれる。
Galaxy Watchが、心拍数については自動測定・自動記録してくれる時代に既になっていた。

自分の健康状態の変化はGalaxy Note 20 Ultra2でいとも簡単に管理できるようになったのだ。

正に「健康管理データの自動記録(Lifelog)化」である。

だが、ひとつだけスマホで管理・記録できていないデータがあった。

それは、With COVID-19時代にあって極めて重要な「体温」だ。

非接触型の体温計で、計測結果をスマホに自動転送するなんてのは何種類もあるだろうと思っていたのだが、Amazonで探しても見つからなかった。

年明けに漸く、対応機種を見つけて早速購入。

体温測定結果をBluetoothでスマホに転送し、自動記録してくれる新兵器の体温計を導入。

2週間程前から稼働している。1日何回か、アプリを開いてピッ

それだけで、すぐに体温を計測。過去のデータを参照したり、勿論、グラフで推移を確認する事も可能である。

対応アプリはシンプルで使いやすい。但し、まだS Healthとの自動連携は出来ない。それが残念…
現在では私の日用生活にすっかり溶け込んで、体温測定が習慣化した。と言うか、楽しみになってきた。

体温の計測が習慣化し、楽しくなってきたのは生まれて初めてだ。

こんな具合に、人間とAIやロボット、デジガジェとの協働と役割分担は着々と進んでいく…