【縄文土偶探訪記 Revival season Vol.9】江戸東京博物館(東京都)

探訪博物館: 江戸東京博物館(https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
探訪日: 2019年6月13日
探訪目的: 「発掘された日本列島2019」の土偶さん達

5月中旬の銀行決算発表後は、本当に「仕事三昧」の日々だった。当然の如く、【縄文土偶探訪記】もお休み期間に… おっとイケナイ。例外がひとつだけあったのを忘れていた! 6月1週と2週は、ほとんどが東京でのお仕事Day。講演、会議、銀行のIR Meeting、これに連日、銀行の役員さん、プレス関係者等とのランチ、ディナーがギッシリ。2週間で体重が2.5kg程増えてしまい、その後の体重コントロールに苦戦し続けている。

6月13日も朝から予定がギッシリだった。決算説明会、プレスさんとのランチ、セミナー講師、面談取材と4件の予定をこなし終えたのが午後4時40分。日本橋での面談取材が、先方さんの都合で30分程繰り上がったので、この日最後の予定までに、ちょっと空き時間が出来た。次の予定は、午後6時半から都市型地銀の頭取さん以下役員さん達との会食で、場所は同じく日本橋。勿論「遅刻厳禁」なので、日本橋界隈で時間を有効活用しようと考えた。はて、どうしたものか?

その時、閃いた。「そうだ。江戸東京博物館で土偶さんも展示される特別展を開催中だった。日本橋から遠いんだっけ?」即座にスマホで、江戸東京博物館へのアクセスを調べた。「やったぞ! タクシーで10分程の場所じゃないか。 閉館時間は5時半なので、すぐに向かえば40分は見学できるぞ。」ちょうど目の前をJapan Taxiが通りかかったので手を上げて乗車。江戸東京博物館のエントランスに向かう広大な階段の前に着いたのは4時50分過ぎだった。

江戸東京博物館の全景。デカいばかりでなく形もユニークだ。SF映画に出てくる宇宙船みたいだな。

建物の第一印象は「兎に角、デカい」。さすがにメジャーな国立博物館には及ばないものの、都道府県立博物館の中ではおそらくトップクラスであろう。あまりにも広いために、入場券(600円)を買って、長~いエスカレーターに乗って、目的の「発掘された日本列島2019」の展示室に辿り着いた時には、もう5時をちょっと回っていた。

入場チケットを購入した後、展示室へと続く長いエスカレーターが私を出迎えてくれた。
博物館到着から「発掘された日本列島2019」展示室に辿り着くまでに10分以上も要してしまった。

そんなわけで大急ぎで見学開始。すぐに土偶さん達の展示コーナーを発見したのだが、土偶さん達がレプリカなのか実物なのか表示がない。また、時間が無かったので写真撮影についても未確認。どうしよう… 幸い女性の学芸員さんが展示室内を巡回していたので、すぐに質問。すると ①すべての土偶さんが最近発掘された遺跡から出土したもので「実物」 ②写真撮影もフラッシュを使わなければOK という「万歳」を叫びたくなるような答えが返ってきた。

時間に余裕が無いので、土偶さんと縄文遺跡の展示コーナーを中心に鑑賞。「白神山地東麓縄文遺跡群」に「エリ穴遺跡」と聞いた事のない遺跡が紹介されており、これまで見た事も無い土偶さん達が並んで展示されていた。厳密に表現すると「実物だけでなく、写真集でも見た事の無い」土偶さん達である。

白神山地東麓縄文遺跡群の解説プレート。「群」なので複数の遺跡の出土物が展示されていた。
白神山地東麓縄文遺跡群出土の土偶さん達。ほとんど全身のパーツが揃っており、造形、サイズ共に迫力が凄かった。
こちらの土偶さんが、「発掘された日本列島2019年」展のパンフレットを飾っていた。今回の看板土偶さんかな?
やっぱり青森と言ったら「遮光器土偶」だよね! 真ん中の土偶さんは「しゃこちゃん」の姉妹かな…
こちらは珍しい「四脚付土偶」さん。どれが四脚で、なんで四脚なのかは不明…
写真左側の大きな脚部に驚愕。全身揃っていたら、これまでご対面した土偶さんの中では1番の大きさとなるだろう。正に「レア物」だな。

「白神山地東麓」の方は青森県と想像がついたが(実際にそうだった)、「エリ穴遺跡」の方は所在地の見当がつかなかった。解説プレートを読むと「長野県松本市」。結局、東北と八ヶ岳(長野・山梨)という2大縄文王国から新たに出土した(ニューフェイス)土偶さん達との出会いの場となった。四脚付土偶さんやこれまで見た事も無い巨大な土偶さんの脚部(もし全身が揃ったら超巨大土偶さんである)等々、レア物さんをじっくりと堪能。あ~、大満足!

エリ穴遺跡の解説プレート。所在地は「長野県松本市」。弊社にとっては準ホームグラウンド的な場所である。
エリ穴遺跡出土の土偶さん。ん?八ヶ岳界隈の土偶さんと言うよりも、北海道・東北系のような雰囲気だな。

気が付けば、時間は5時15分になっていた。急ぎ足で、他の常設展示コースを見て回る。江戸(東京)の町の様子が時代毎に模されており凄い迫力だ。時間に余裕があったら半日はじっくりと見て回りたい博物館である。

江戸東京博物館は兎に角、広くて大きい。時代毎に江戸(東京)の街並みを実物大に復元しており、どれも凄い迫力だ!

閉館までの残り時間が5分を切ったところで、恒例のミュージアムショップでのお買い物。土偶さんを鑑賞した際に『発掘された日本列島2019 新発見考古速報』なる書籍が販売中である事を確認していたので、迷わず購入。価格は税込み1,944円。ページをパラパラ捲ってみると、ご対面した土偶さん達の解説もしっかりと記されていた。文化庁「編」の共同通信社「出版」で、2017年からの3年分が並んでいた。シリーズ物として毎年出版されているようだ。何年分からあるのかな?

ミュージアムショップには、2017年から3年分の「新発見考古速報」が並んでいた。とりあえず、右側の2019版を購入。

予定外の行動で慌ただしくはあったものの、こうして【縄文土偶探訪記】江戸東京博物館編は無事に終了。満足度は90点以上だな。これで前回の大しくじり(川崎市岡本太郎美術館編)から、気分的にはかなりリカバリー出来たぞ!