決算分析山籠もり作業「前半戦」を終えた後、先週は東京と地方出張で講演活動一色。
分析作業そのものは、まだ道半ばなのだが、講演とプレゼン件数を数えたら、先週だけで8件こなしていた。「講演で動きながら(語りながら)資料の完成度を高めて行く」というスタイルは、今に始まったわけではないが、今年はちょっと急ピッチ過ぎるかな?
一昨日(25日)は、朝5時半過ぎに川崎自宅を発って、新横浜から新幹線で移動。近畿地区で講演と会食(ランチ)、その後、中国地区に移動して講演と会食(ディナー)、そのまま1泊して、昨日(26日)の午前7時過ぎの新幹線で帰路へ。
とは言っても、帰るのは川崎自宅でも八ヶ岳オフィスでもない。昨日は午後2時から、上野の東京国立博物館(トーハク)大講堂で、ドキュメンタリー映画『縄文にハマる人々』特別上映会に社主さまと出席する予定があった。
そこで、あざみ野駅すぐ近くの駐車場に駐めてあったD4社内で、スーツから身軽な私服に着替えて、東急田園都市線から地下鉄銀座線へと乗り継いでトーハクへ向かった。上野駅着は12時10分過ぎ。
先に上野に来て、動物園でパンダ(シャンシャンやシンシンではなくリーリー)を見学していた社主さまと12時半前に合流。
社主さまは、私のように「土偶さん探訪」が趣味ではないが、国宝、或いは、国指定重文級の土偶さんには、やはり何か感じるものがあるらしい。まだご対面した事のない「しゃこちゃん」に会いたいとの事だったので、上映会にもお付き合い頂けたのである。
映画チケットの販売が1時、入場が1時半から、それぞれ開始だったので、広大な国立博物館の敷地内にある「ホテルオークラ ガーデンテラス」で急いでランチを済ませた。
大嫌いな行列に並んでチケットを購入した後、大講堂へ。約400ある座席がほぼ「満席」の状態。やはり「縄文ブーム」が確実に大きなうねりになりつつある事を実感した。
午後2時から始まった映画の上映時間は103分。「ハマる(嵌まる?)人々」という映画の題名から、大好きなTV番組「マツコの知らない世界」のような「怪しいおこだわり人」が沢山登場してくる事を期待していたのだが、私好みの変な(妙な)人は2~3名だったかな… 思ったより文化的な香りのするドキュメンタリー映画であった。
映画の最後に、ロケや取材で訪れた全国各地の縄文遺跡や考古学博物館が延々と紹介されるのだが、私が訪れた事のない先はほとんど無かった(青森の六ヶ所村 郷土館と福井の若狭三方縄文博物館位かな)。
そういった意味では、私も十分に「縄文に嵌まった人」である事が確認できた。しかしながら、「縄文」には興味の無い社主さまには、やや退屈であったようだ。
映画終了後には、ご機嫌を直して貰うために、私が率先して「平成館」の土偶さん展示コーナーにご案内。だが、勝手知ったる「しゃこちゃん」の展示コーナーへ向かうと、何故か「しゃこちゃん」がいない。
正確には、しゃこちゃんを筆頭とする国指定重要文化財級の有名土偶さん達が1体も展示されていないのだ! 社主さまのお顔には「話が違うじゃないの。どういう事よ!」という不信感と不満が現れ始めていた。
慌てて総合案内に行って、しゃこちゃん他、有名土偶さん達の所在を問うと「7月から開催する縄文特別展(http://jomon-kodo.jp/)の準備の関係で現在、展示を中止しています。」という無慈悲な答えが返ってきた。
落ち込んでいる私を不憫に思ったのか、案内係の方が特別展のパンフレットを1部手渡してくれた。「展示していないなら、HP上で大きく告知するのが筋だろうが!」と怒鳴りたくなるのをグッと堪えた。
パンフレットを開くと、国宝土偶さん5体と国宝火焔土器1点がズラッと並んだ豪華な写真が見開きで掲載されていた。中央右側に「縄文のビーナスさま」、左側に「仮面の女神さま」という「尖石国宝土偶ツートップ」が並んでいるのは、まるで我が事のように誇らしい。
だが、調査を生業とする私が「事前リサーチ不足」で社主さまのご機嫌を損ねるという失態を演じてしまった。
「代表取締役解任」の危機だ…