今日予定していた決算分析作業が一段落したので、午後3時過ぎに敷地内を散策した。
敷地内はひたすら静かで、初冬の雰囲気に包まれている。
広葉樹の落葉が進んだため、敷地の広さは5割増し位になったような印象を受ける。
財産区林内の涸れ沢まで、メインウッドデッキから歩いて下りていった。
このスペースはかなりの急勾配で、涸れ沢からメインウッドデッキまでは20m程の高度差があるように思う。
この急勾配を上って、我が家の庭のフラットスペースに置いた「お庭の縁台」に腰掛けて敷地内を見渡した。
やっぱり、フラットなスペースは本当に落ち着くな…
どうしてなんだろう?

我が家の本宅とオフィス 2棟のログハウスは、西側を見下ろす位置にある傾斜地に建っている。


これは、1999年に本宅を購入する際にお世話になった不動産屋さん達が「西側が開けていて西日が長く射して1日が長いこと」の重要さを教えてくれたからだ。
物件探しでお世話になった不動産屋さんは2社。
2社目の不動産屋さんが最初に紹介してくれた物件をほぼ「即断」で購入したので、結局、物件は3つしか見ていない。
しかし、その時にお世話になった不動産屋さんと本宅購入後の数年で出会った様々な業者さんが、私にとっては「八ヶ岳ライフの先生」だったように思う。
私は子供の頃から基本的に「他人の指図に従うことが大嫌い」で、何でも自分で徹底的に調べて、自分で意志決定して行動する習性が身に付いていた。
その結果、失敗しても「ああっ、しくじっちまったな…」とサラッと割り切る事が出来る。
要は、基本的には「自己責任」という言葉が大好きなのだ。
そんな私が、61年の人生の中で、最も「他人の言葉に真摯に耳を傾けた」のが、本宅を購入する前後 1998年~2003年頃だったと思う。
そして、その頃受けた様々なアドバイスが「八ヶ岳ライフ23年」の大袈裟ではなく「宝物」になっているのだ。
八ヶ岳の西麓に家を持つ場合、「八ヶ岳側(北側)からの風を遮るものの存在」と「山での暮らしにおける西日確保の大切さ」というのは不動産業界にとっては常識のようで、どちらの不動産屋さんも「そんなの当たり前」といった感じの対応であった。
1社目の不動産屋さんは、西側が開けた傾斜地に家を建てる(持つ)のを推奨した上で、敷地内に「必ず開放的でフラットなスペースも確保しなさい」と力説した。
彼が案内してくれた2つの物件は、その条件を満たしていなかったので、今思えば「妙な話」である。
さらに「そのスペースを家から見下ろす形であればベスト」だとも付け加えた。
当時、私は、新百合ヶ丘の自宅を購入してからまだ5年程であったし、既に宅地建物取引士資格も持っていた。
「不動産を見る目」には、それなりの自信があったのだが、開放的なフラットスペースの効用なるものに関しては、正直、どうもピンとこなかった。
不動産屋さんに理由を聞くと「理屈じゃないんだよね。兎に角、落ち着くから。癒やされるから。土地が無理なら広いウッドデッキを建物に隣接させなさい!」とまで言い切った。
どうも漠然としていて、よくわからないな…
と、半信半疑ながらも、まずは本宅に現在の半分の面積のウッドデッキを増設。
ウッドデッキについては、2社目の不動産屋さんも「是非、作るべきよ!」との事だったからだ。
その結果は、すぐに出た。
ああっ、ここは本当に素敵なスペースだ…

その後は、枕木テラス⇒メインウッドデッキ拡張⇒隣地の追加購入⇒オフィスウッドデッキの増設という順で、我が家のフラットスペースは着実にその面積を拡大していった。



そして、メインウッドデッキやオフィスのウッドデッキから庭のフラットスペースを見下ろすと、敷地内が俯瞰できて、確かに気分がとってもイイ!


なんか、不思議だよな…
傾斜地と平地の組み合わせのマジックなのかもしれない。
これは、最初にお世話になった(そして結果的にディールに至らなかった)不動産屋さんのアドバイスがなければ知ることの出来ない喜びだったなと思う。
実は、たった1時間半程の彼との会話の中で受けた様々なアドバイスが、フラットスペース以外でも悉く的確だったのだ。
本宅購入後、3~4年経過してから、なぜか最初の不動産屋さんにお礼を伝えたくなった。
お気に入り登録してあったHPをクリックすると、既に廃業していたようでアクセス出来なかった。
名刺も確かにいただいたのだが、どんなに探しても名刺フォルダーに残っていなかった。
名刺管理を徹底する私からすると、ちょっと考えられないことだった。
最近になって思うのだ。
あの最初の不動産屋さんは「八ヶ岳の神様」の使いだったんじゃないかなと…
いや違うな。八ヶ岳の神様が不動産屋さんに化けていたに違いない!
by『八ヶ岳稿房主』