私は、放送前からTVドラマを楽しみにする事なんて滅多に無いのだが、昨日からSBC信越放送(自宅だったらTBS)で放送の始まった『日本沈没 希望の人』を本当に心待ちにしていた。
尊敬する故「小松左京」先生の原作は勿論の事、これまで制作された「映画」「ドラマ」「劇画」「アニメ」等々はすべて観たり読んだりしている。
「地震&火山列島」という極めて特殊な環境に生きる日本人にとっては、原作は「必読書」と言っても良い程の名著だと思う。
あの名作が「令和版」として、どうアレンジされてドラマ化されるか本当に楽しみにしていたのである。
結果は「あ~あ、ちょっとガッカリだな…」の一言。
まだ第1話目なのだから、これから良くなる事を期待したいのだが、原作や昭和版の映画やドラマに漂っていた「重厚感」がまったくない。
主人公は、深海探査艇のパイロットである「小野寺さん」じゃないの?
ハア~、主人公が「官僚」だって??
官僚が国を憂えて、国民を救うために奔走するなんてストーリーは、現在ではブラックジョークとしか思えないので、現実味ないよな…
「シン・ゴジラ」の二匹目のドジョウを狙ったのだろうが、やっぱり「田所先生」と「小野寺さん」を通して「日本人の本質」を浮かび上がらせるのが「日本沈没」だと私は考えているので、違和感が拭えない。
それに「田所先生」のキャスティングはどうなのかな?
昭和版は映画もドラマも「小林桂樹」さん、平成版映画は「豊川悦司」さんで、共に「渋さと狂気」が混在した名演だった。
だが、令和版は「あれっ、半沢直樹観ちゃったかな?」と思わせるような騒々しさ。
やっぱり「肩透かし感」が半端じゃないのだ。
そうだ、今日は仕事をしながら、昭和版と平成版のDVDを流して「口直し」をしよう!
と、こんな感じで「令和版ドラマ」の第1話に対して「辛口評価」な私ではあるが、「放送タイミングの絶妙さ」に関しては「お見事!」と言わざるを得ない。
だって、日本列島が毎日のように地震で揺れている「ドンピシャのタイミング」での放送開始だからだ。
『八ヶ岳稿房』で9月13日に配信(https://triglav-research.com/?p=34994)したが、私は「豊後水道」と「有明海」で相次いだ地震に「嫌な予感」を覚えて、八ヶ岳でも新百合ヶ丘自宅でも「地震(防災)対策」のチェックに着手した。
それまでは、1週間に1回程度だった気象庁の地震関連情報にも、9月半ばからは、毎朝、必ずアクセスするようにしている。
今朝の時点の情報で、豊後水道-有明海ラインの地震以降に起こった「震度3」以上の地震の数をチェックしたら実に「24回」であった。
9月13日から数えて今日は29日目なので、1日に1回弱は、日本のどこかで震度3以上の揺れが発生した事になる。
正に「コンニャクみたいな日本列島」なのである。
実は、豊後水道-有明海ライン地震以上に「嫌な予感」を増幅させるような事態がこの間に起こった。
9月14日「東海道南方沖」で起こったマグニチュード(以下、M) 6.0の地震と、9月29日「日本海中部」のM6.1の地震である。
震源の深さは、前者は385km、後者は394kmと共に極めて深い「深発地震」である。
世界中でも「年に1~2回」しか起こらない「深発地震」が、わずか2週間程で、まるで「日本列島を東西に分断するようなライン」で2回起こったのだ。
半端なく嫌な感じだな…
本業である「銀行業の分析」と異なって、私は「地震」に関してはまったくの「素人」である。
ただ単に、地震に関するデータを眺めるのが好きな「変人」に過ぎない。
でも「コロナ禍」もそうだが、政府や専門家の言う事など「話3掛け」程度で聞き流し、自分の「勘」や「閃き」の方を重視して、メガ・クライシスには独自の対応をすると決めているのだ。
勿論、富士見高原標高1,300mの地に「第二の拠点」を設けた理由のひとつが、「日本列島が垂直方向に多少沈んでも、1,300mの場所だったら、もしかすると助かるかな?」という「小鉢男特有の邪(よこしま)な考え」にあったのは言うまでもない。
500m位沈んだら、八ヶ岳の地価は暴騰するな! ああっ、でも新百合ヶ丘の自宅は沈んでしまうか…
映画やドラマ版では、相次ぐ大地震や火山噴火に誘発されて、日本列島が沈み行くシーンが頻繁に登場する。
その都度、自宅や八ヶ岳がまだ残っているかをドキドキしながら確認するのが「日本沈没」の味わい方なのである。
ちなみに、一色登希彦先生の「日本沈没」コミック版には、沈みゆく日本列島の避難場所として、明らかに「富士見高原スキー場」と思われるカットが登場する。
でも、一色コミック版では、結局、この避難所も沈んでしまうんだよな…
チッ