昨日は大荒れの天気を予想していたのだが、まったくの肩透かし。
雨も風も災害を懸念するような強さではなく、むしろ生長著しい庭の木々には「慈雨」となったように思う。
朝食後に庭を散策。ブルーベリーは実を生らせ始めた。
シュガーメイプルとクリムゾンキングという、それぞれ北米と欧州を故郷とする外来メイプルさん達は、昨日の雨で葉が輝きを増したように思う。
そして、謎の生物の食害で壊滅的被害を受けたホスタさん達は、凄い勢いで復活・生長。
トリグラフ護衛隊群の配備の効果であるか否かは不明であるが、5月3日の夜の「惨劇」以来、まったく食害らしきものは発生していない。
新芽をすべて囓り取られてしまった「エレガンス」は、その後に出た新芽が育ち、株張りの直径は既に90cm程に達している。
すべて、順調、順調… とても気分のよい「慈雨」の翌朝である。
その後、オフィスでニュースをチェックしていると、社主さまが「あなたちょっと来て。傘の中にお客様よ…」と私を呼びに来た。
枕木テラスの上で、昨日使った傘を乾す作業をしていたようだ。
彼女が指差す傘の内側を覗き込んでみると、確かに「珍しいお客様」がいらっしゃった。
クワガタムシである。種類は? わからないや…
私の自然に関する知識は「森林インストラクター資格」の試験科目であったか否かによって様変わりになる。
「昆虫」は試験科目ではなかったので、正直な所、自信がない。
だがまあ、カブトムシとクワガタムシ位はさすがに判別がつく。
カブトムシは本宅の外灯に飛んできた事が何回もあったが、クワガタムシのお客さんは初めてだ。
しかも、かなり大きく、そして美しい。
2分程、じっと観察していたのだが、急に大きさを計測したくなった。
オフィスからデジタルノギスを持ってきて測ろうとしたのだが、クワガタくんは抵抗をしてなかなか上手く行かない。
元々、すぐに逃がしてやるつもりだったので、ウラジロモミの幹に移して計測。
クワの先と胴体の終わりまでで測ったら59mmだった。
これが、クワガタムシの成虫として、大きいのか小さいのかはよくわからない。
だが、八ヶ岳オフィス周辺の自然環境が体長6cm程度のクワガタムシを育むものである事が判明しただけで十分である。
「また機会があったら遊びにおいで。」とクワガタくんに声を掛けて、そのままウラジロモミの幹に放置してオフィスに戻った。
1時間程してからウラジロモミを見ると、クワガタくんは既にいなかった。
財産区林の方にでも飛んでいったのかな?
「珍しいお客様」の無事を祈った。