先週末、2月2日に出版されたばかりの「OFF GRID LIFE」がオフィスに届いた。
本の表紙カバーのソデを見たら「既存社会の網から離れ、自然と共に自由に生きる—世界中の愛好家達が自ら作り上げた理想の”OFF GRID LIFE”」と記されていた。
ああっ、これだけでこの本のコンセプトが十分に想像できるな。
内容は写真を中心に「自分の暮らしを自ら作った小さな住み家99軒」の紹介である。
私お目当てのツリーハウス(TREEHOUSES)は、紹介されている8つのカテゴリーのひとつに過ぎない。
他には、CABINS、TINY HOMES、BOATS、VEHICLES 等があり、カバーする領域は予想以上に広い。
文章は少ないのだが、無駄を削ぎ落とした淡々とした表現で、OFF GRID LIFEへの思いが伝わってくる。
これ、私好みの良い本だな… 最近は、仕事の合間にこの本ばかりを眺めている。
同じ仕事の合間の楽しみという意味では、現在「嵌まっているTV番組」が2つある。
ひとつはWOWOWの連続ドラマW「トッカイ ~不良債権特別回収部~」だ。これは銀行アナリストという職業柄、郷愁をそそる内容なのだ。
もうひとつが「ヒロシのぼっちキャンプ」である。
現在は、Seasons2が放映中だが、Season1から録画してあるので、オフィスでのランチタイムの時にはいつも流し見している。
世の中、ソロキャンプが大ブームだそうだが、この番組を見ているとその理由がよくわかる。
ビルに囲まれた都会の生活や面倒な人間関係にウンザリしている人が増えているのだろう。
ヒロシ氏がテントを設営する際に、人影があるとそれを避けるようにして場所決めする姿を見る度に思う。「こりゃ、私と同じ種類の人間だな」と…
今日のランチタイムはサンドウィッチを頬張りながら「OFF GRID LIFE」と「ヒロシのぼっちキャンプ」の両方を楽しんだ。
すると何となく2つの言葉が頭に浮かんだ。「こぢんまり生きる」と「気兼ねなく生きる」である。
これが間違いなく「With COVID-19時代」のキーワードであるように思えてきた。
我が身を顧みる。「気兼ねなく生きる」の方は、自己評価では満点に近いかな?
22年前に「八ヶ岳ライフ」をスタートした時点で「会社に縛られない仕事のやり方」を貫くと決めた。
その結果、自分の会社を含めると8社で働いた(或いは働いている)が、銀行アナリストという職業は変わっていない。
自分の職業(スキル)と会社はまったくの別物だ。少なくとも「忖度」なんて言葉とは、無縁の生活を送ってきたのである。
じゃあ「こぢんまり」の方はどうかな?
「OFF GRID LIFE」に登場する小さな住み家は本当にコンパクトだ。
鴨長明『方丈記』の方丈は、彼が晩年に住んだ庵(いおり)の大きさを意味している。1丈は約3mだから面積は約9㎡(5畳弱)。
ソローの「森の生活」に登場する彼の小さな家も、確か同じような広さだったはずだ。
我が家の広さはどうだっけ? 新百合ヶ丘の自宅は確か160㎡弱だったな。八ヶ岳は本宅とオフィス合わせて170㎡位か。と言うことは、合わせて約330㎡。
現在は3人の息子達は独立して、社主さまとの「2人暮らし」。少なくとも住まいという観点からは「こぢんまり」要件はまったく満たせていない。
う~ん、これからの時代を生きる上で、ちょっとお洒落じゃないな…
とここで閃いた。ツリーハウスの建築予定場所はどうだろうか?
〆切りをいくつも抱える身ではあるが、支柱とする予定の4本の唐松の幹に「縄張り」をしてみた。
各辺の長さを計測して面積の概算を計算。結果は約13㎡。
そうか、この上にツリーハウスをやや小さめに作れば、鴨長明やソローと同じような生活が送れるんだ。
でも、まだ私にはちょっと早いな。大好きなデジガジェは、そもそも OFF GRIDじゃ使えないし…
だが、忘れないようにしよう! こぢんまり、そして、気兼ねなく生きるだ!