我が社のお客様は「地方銀行」を中心とした金融機関。言うまでもなく「不動産価格」は銀行経営の健全性に影響を及ぼす重要ファクターである。
加えて、実務に携わったことはないが、私は一応「宅地建物取引士(宅建士)」資格ホルダーだ。
そんなわけで、世間一般の水準よりは、不動産に対して興味と知識、そして(銀行から得る)情報を有していると思う。
八ヶ岳界隈の不動産情報についても、かなり小まめにチェックしている。
別荘地の物件情報を見ていると、With COVID-19時代になってから、不動産売買が活発化し、価格が上昇傾向にあると感じる。
まあ、物件情報などわざわざ確認しなくても、昨年の連休中に分譲中の別荘地見学をしていた人の多さや、建物建築準備のために実際に木の伐採を終えた土地、新築された別荘の数等を見れば容易に想像はつく。
私の周辺でも、DIYの師匠Tさんが、昨年秋に原村に600坪の土地を購入した。
その直後、今度は私の3人いる息子の内のひとりが、八ヶ岳本宅から歩いて7~8分(車なら1分)の場所に440坪の土地を購入(所謂、スープの冷めない距離だ)。
東京での講演や情報交換の際に、八ヶ岳エリアの気候や利便性等について問われる事も着実に増えている。
With COVID-19時代を迎えて、人としての生き方や働き方が大きく変わりつつあり、そんな中で「八ヶ岳ライフ」に注目する人が増加中なのだろう。
人にはそれぞれ価値観があり「何が最適」であるかは千差万別なので、八ヶ岳界隈に関する質問には、敢えて冷静に淡々と答えるように心掛けている(決して煽らない)。
個人的には、加速する地球温暖化と進展するDX化は「住まいと仕事の拠点」としての八ヶ岳エリアの人気をさらに高めていくだろうと予想(確信)しているのだが…
しかしながら、昨日の午後、社主さまと「リゾナーレ八ヶ岳」と「八ヶ岳リゾートアウトレット」を久し振りに訪れて、八ヶ岳エリアの「別の一面」を垣間見た。
平日金曜日の午後なので、人出が少ない事は事前に予想はしていたのだが、その閑散ぶりは衝撃的だった。
政府の緊急事態制限が延長されたので仕方がないのだろうが、「観光(客)」に依存したビジネスの苦況と脆さを実感。
かつての活況ぶりを覚えているので「廃れている」という印象が拭えず、ちょっと寂しかった。
だが、さすがは「星野リゾート」だ。丸山珈琲の脇に見慣れぬスキー場のゴンドラらしきモノが3機設置してあったのだが、それはテレワークスペースだった。
With COVID-19時代にも、星野リゾートグループはしなやかに対応して、きっと新たな時代を切り開いて行くのだろうな。
おそらく3分の1以上のショップ(私のイメージであり、正確に数えたわけではない)が店仕舞いして空きスペースが目立つアウトレットも、「2021年春 新店舗オープン」と記された貼り紙が何カ所もあった。
かつての賑わいを取り戻して欲しいなと心から願った。
ふと閃いた。小淵沢のアウトレットは、ワーケーションのワークスペース(サテライトオフィス)拠点として企業誘致をするのが合理的ではないだろうか?
都心から約2時間、小淵沢駅にも小淵沢ICにも近く、絶好のロケーションだ。スペースには、まだまだ余裕があり、駐車場もタップリ。
社員食堂みたいに使えるお洒落なキャフェテリア、スポーツジムとか共用施設を充実させて、FinTech企業や資産運用会社とか、業種を絞り込んだ誘致で特徴を出せば面白いのにな…
繰り返しになるが、私には「住まいと仕事の拠点」としての八ヶ岳エリアの将来は、やはり「極めて有望」と思えるのだ!
by『八ヶ岳稿房主』