人にも電動工具にも「能力の向き不向き」、そして「限界」がある。
例えば、昨日使用したブラック・アンド・デッカー(以下、B&D)の高枝ポールチェンソーは、高さ4.5m程度までの枝落としには「無敵」とも言えるほどの強さを発揮するが、切断可能な木材の直径は17cm程度が限界だ。それ以上の太さの枝を無理に切断しようとすると、切断途中で枝の重みで刃が挟まれて動作停止し、ニッチもサッチも行かなくなる。
そんな失敗を何回か経験していたので、昨日も慎重に作業したのだが、最初に切断した枝の作業があまりにもアッサリと終わってしまい拍子抜けした。さらに、その枝の切断面が最長部でも14cm程度だったので、ついつい油断してもう一回り程度太いと思われる別の枝の切断にチャレンジしてしまったのだ。
だが、2本目の枝では切断途中で刃が完全にロックされてしまい、ポールチェンソーを枝から取り外す事すら出来なくなってしまったのだ。救出作戦を色々と試みる内に敷地内は暗くなってしまい、苦渋の決断だったが作業を断念。
今朝の9時半過ぎから救出作戦を再開。よく見ると「宙に浮くポールチェンソー」といった風情で、ちょっとお洒落なオブジェのようにも思える。だが、枝の切断は3分の2程度は進んでいたように思えるので放置したままでは危険極まりない。
さて、どうしたものか?5分程状況を観察した後、チェンソーが挟まった枝を幹の部分から切断するしかないと判断。最初は、ハスクバーナ(Husqvarna)のエンジンチェンソーを使おうと思ったのだが、脚立の上での高所作業となるため重量がネックとなるし、ハイパワーである分、道具としての危険性は高い。
結局「B&Dのコードレス・バッテリーチェンソーで行こう!社主さま用に購入した小型機のデビュー戦にもちょうど良いな。」と判断し、オフィス地下室から2台のチェンソーを運び出して作業を開始。
ちなみに、幹からの枝の切断に使用するチェンソーの切断可能な直径は25cm、社主さま用の専用機は16cm。切り落とした後の枝を薪の長さに切り揃える作業は社主さまにもご協力いただく事になった。
30分程で終わると思えた作業だが、天板まで3.2mの高さの脚立の上から2段目での不安定な作業のため、高所恐怖症の私にとっては楽ではなかった。
加えて、いざ作業を始めて見ると思ったより枝がかなり太かった。悪戦苦闘する事約80分。太く大きな枝を枕木テラスの上に切り落として、無事にポールチェンソーを救出できたのは11時少し前。
枝のボリュームは予想以上で、枕木テラスの半分近くが覆われてしまった。こんなに大きな枝を落としたのは21年目を迎えた八ヶ岳ライフで初めての経験だ!
改めて切断した枝の最長部を計測すると、ポールチェンソーが挟まれた枝が23cm、幹から切断した部分が28cmだった。両方共、チェンソーの切断可能な直径を超えていた。チェンソーに無理させちゃったな…
その後は、社主さまとひたすら薪のサイズへの切断作業。間に昼食(枕木テラスでのBBQ)を挟んで、メインウッドデッキ下の薪の貯蔵スペースへの運搬等々、冬支度を黙々と進めた。
今日の作業をすべて終えて、お世話になったチェンソーを専用バッグに収納し終えたのは午後3時半過ぎだった。
今日は「樵の日」だったな! と、充実感に浸ろうとしたのだが、全身あちこちが痛くて痛くて…