「SARS-CoV-2は、狡猾で冷酷、そしてどこかで残忍な性格を剥き出しにするような気がする。最初(第1波)に日本人をちょっとビビらせて、サッと退いてわざと安心させるんだ。その後は油断させて、太らせてから本格的に狩り(Hunting)を始めるような気がする。超性格が悪い奴の臭いがするんだよね…」
我が社固有の非常事態宣言を解除(5月11日)した直後に、社主さまにそんな事を呟いた事がある。すると「同類の事は同類が一番よくわかるはずだから、きっとそうなのね。十分に気をつけなくっちゃ…」と意味不明のコメントが添えられたものの、全面的に賛同してくれた。
とは言っても「油断させて太らせる期間は3ヵ月位はあるだろう」と予測して、6月~8月を「With COVID-19時代」のニューノーマルの移行期間と位置付けて、公私共に対応を進めてきた。
だが、相手(SARS-CoV-2)の質(タチ)の悪さは私の予想を上回っていた。何しろ侵攻が想像以上に迅速だ。さらには、狩りの対象を感染拡大役(若年層)と繁殖捕食用(高年齢層)とに上手く使い分ける高等戦術を駆使し始めた。来年9月には還暦を迎え、後者に該当する私にとっては、想定以上に「大きな脅威」になりつつある。
7月中旬には、そんな戦況を冷静に見極める事が出来たので、可能な限り7月下旬に「動かねばならない予定」を集中して済ませる事にした。
講演活動は7月最終週に地方出張を含めて集中対応。最近の対面講演は、頭取以下数名の役員さんを対象とするものばかりだ。当然ながら、先方は私以上に対COVD-19防疫対策には厳格なので、安心してお目にかかる事が出来る。
要は「私の移動中の感染リスク」を封じ込める事が肝要なのだが、「出張の際のシートはグリーン車最後列」という従来からの仕来りを維持・継続しているので、まあ三密とは無縁だ。
首都圏の私鉄や地下鉄での移動は、車を使ったり、通勤時間帯を徹底的に避ける事で何とかクリア出来ているように思う。今後はさらに徹底して、八ヶ岳オフィスからローカル特急を使って新幹線に乗り継ぐ出張も選択肢に加えるつもりだ。
さすがに夏場は、使い捨て手袋着用は「怪しい奴」と思われそうなので、代わりに講演の際の携帯除菌ジェルでの手洗い回数がさらに増えている。そのためか手や指先の荒れがひどくなり、Galaxy Note 9の指紋認証が上手く行かない事が増えてきた。マスクを常に着用しているので「フェイス認証」も無理だ。
対応策として、今週から「虹彩認証最優先」の設定に切り替えたのだが、講演用の眼鏡を着けていてもエラーは皆無。改めて、Galaxy Note 9というか SAMSUNGの認証技術の優秀さに感動。だが、日本人としてはちょっと寂しいかな…
と、こんな具合に些細な事を含めてニューノーマルへの対応は計画通りに着々と進んでいる。
プライベートでは、八ヶ岳滞在中の外出をより一層控える事にして、敷地内での細々とした作業に喜びを感じられるようセルフマインドコントロールを心掛けている。
さらには、従来(或いは当初は)8月に予定していた事を一気に7月下旬に前倒し対応。まあ、ブルーベリー狩りとかD4の整備やコーティングといった類の諸事ではあるが、それでも積み重ねるとかなり時間を要するので、実はこの10日程は結構「多忙」であった。
残念ながらプライベートの積み残し案件が来週の火曜日まで残ってしまったが、それで一区切りがつく。
「8月は八ヶ岳オフィスに退却しての塹壕戦」を基本戦術とするしかないと、個人的には考えている。第1波の闘いで、既に兵站が伸び切った状態なので、もう大本営(政府)は有効な戦略を立てる事は出来ないだろう(これはまあ仕方ない)。
局地戦を指揮する軍団長・師団長(都道府県、市町村の首長)クラスの危機対応能力の優劣差は、第2波の到来と共に一段と際立ってきた。そういった意味でも、やっぱり「長野」は安心だ(信頼できる)。
でも、最後は我が家(社)の各個撃破戦、いやゲリラ戦に持ち込むしかないなと覚悟を決めている。ゲリラ戦や偽装撤退戦では「トリグラフ(Triglav)」の社名を冠している以上、絶対に負けるわけにはいかないのだ!