三十三番土偶札所巡り5日目(6月11日)は、これまでの1日で3~4館を訪問するスタイルから、単独探訪に転換。目指すは「川上村文化センター(http://www.vill.kawakami.nagano.jp/www/contents/1001000000005/index.html)」である。
川上村は「日本一のレタスの産地」として有名で、高原野菜のメッカだ。そして、千曲川の源流に位置する。要は、三十三番土偶札所巡り17館の中では「ポツンと一軒家(1館)」的資料館なのである。
さらに、私が三十三番土偶札所巡りをスタートした時点では「休館中」であり、6月9日から展示再開したばかり。ちなみに、私にとって「初探訪先」でもあった。
文化センターの広大な駐車場に着いたのはほぼ正午。周辺の公共施設を含め「箱物の豪華さ」に驚く。
ご同行いただいた社主さまとエントランス左手にある事務室で受付を済ませた。どうやら「教育委員会」が文化センターを管理しているようだ。入館料は無料。
御朱印をお願いすると男性職員さんは落ち着いた態度で対応。慌てた素振りはまったく無かった。が、「何しろずっと休館中で、先日、再開したばかりです。ご朱印も経験ないのでちょっとお時間を下さいね。」との言葉が返ってきた。どうやら私が「巡礼&ご朱印 第1号」のようだった(はっきりと確認すればよかったな…)
男性職員さんは、事務室を出て別の部屋に移動。その際に、展示は2Fですと階段を案内してくれた。こちらの札所指定は、24番「24仮面装飾香炉形土器」と25番「大深山遺跡出土顔面把手」。三十三番土偶札所巡り案内マップのイラストで、24番の方は前々からご対面したかったが展示場所不明で願いが叶わなかった「仮面土器」であるように思えた。だが、25番については、これまで見た事も聞いた事もない。色々な意味で期待感が高まった。
2Fの展示室に入ると、すぐに「分離グループ展示」された土器群の中央置かれたミステリアスな造形の土器に目が吸い寄せられた。「やったぞ!ついにこの土器とご対面できた。川上村に展示されていたんだ。」と、かなり感動。
国宝や国指定重文クラスの土偶さんパワーは素晴らしいが、顔面付土器も負けていないな… 元々は「土偶さん派」であった私が、現在は「縄文の顔」に魅了されている事を再認識した。5分程、24番を様々な角度から鑑賞した後、25番を探した。
土器や土偶さんの展示数は多くはないのですぐに見つかると思ったのだが、特別な案内や表示がないため、どれかわからなかった。
仕方ないので1Fの事務室に戻って展示場所を確認。2Fに戻って漸く札所としてご対面。ああっ、これだったんだ… ごく普通に展示されているので、これじゃあわからないよな!
これまで探訪した三十三番土偶札所の中では、33番「殿村遺跡 人体紋付壺(https://triglav-research.com/?p=28127)」と並ぶ「素っ気ない展示」だった。
15分も要せずにすべての展示物の見学が終了。1Fに戻るとご記帳も終わっていた。
職員さんが「もうほとんど札所を回られているので驚きました。」と話し掛けてきた。「ありがとうございます。こちらで長野の札所はすべて回り終えました。残りは山梨の3館なのですが、内、2館は休館中なので、これから先は進みませんね。」と答えた。
入館料無料なので、本来は考古館グッズで買い物をするのが仕来りなのだが、残念ながらミュージアムショップは併設されていなかった。改めて職員さんにお礼を申し上げて滞在時間20分弱で川上村文化センターを後にした。
さあ、次なる探訪先は「あそこ」だな!