JAFの調査によると「信号機のない横断歩道で歩行者がいた場合の一時停止率」でダントツの日本一は「長野県」だそうだ(https://jaf.or.jp/common/news/2019/20191010-01)。
八ヶ岳オフィスの所在地である富士見界隈では、横断歩道での一時停止は当たり前だし、横断歩道を渡り終えた後の小学生の一団が、全員帽子をとってお辞儀する美しき光景にも、もう慣れっこになってしまった。
これが新百合ヶ丘の自宅周辺になると様相はまったく異なる。横断歩道では一時停止どころか、減速もしないようなドライバーがほとんどだ。
それに、横断歩道で一時停止し、小学生が道を渡り切った後にお辞儀でもしようものなら、何かの「怪しい儀式」で呪いでも掛けられたのではないかと逆に心配してしまうに違いない。
交通マナーに限らず、八ヶ岳滞在中は、長野県人のマナーの良さや几帳面で無駄のない所作に感心する事が多い。こういうのを「民度が高い」と言うのだろう。それに比べると、自宅のある「神奈川県」や生まれ故郷の「千葉県」は…
「民度の高さ」は、そこで暮らす野鳥にも相通じるというのが、日本野鳥の会会員でもある私の「持論」である。鳥だから「鳥度」と言うべきかな?
数年前に撤去してしまったが、かつては新百合ヶ丘自宅のパーゴラにも「バードフィーダー」が置いてあった。
メジロ、シジュウカラ、スズメ、ヒヨドリ等々、様々な野鳥が飛来し、大繁盛していたのだが、お客さん同士のトラブル(餌の奪い合い)が絶えなかった。ゆえに、野鳥というのは愛らしいが「貪欲な生存本能の塊」だと信じ切っていた。
だが、八ヶ岳に3店の野鳥レストランを開業してからは、その認識は一変した。八ヶ岳の野鳥さん達はお行儀良く「順番待ち」して、餌を独り占めしようとするような事はしないのである。
レストランごとの棲み分けもあるようで、1号店と2号店にカラ系の小型の野鳥さん達が来店し、3号店にイカル等、もう少し大型の野鳥さん達が集うというスタイルが定着していた。
お客さん同士のトラブルはあったとしても「イカル同士の小競り合い」程度で、さすがに「八ヶ岳(長野)」の野鳥さんはマナーが良いなと感心していたのだ。
だが、今朝の3号店は朝からいつもと様子が異なった。まずは、イカルの小競り合いが引っ切りなしに続いていたのだ。
珍しいので観察していると、どうも近くの広葉樹で順番待ちしている鳥が、我慢出来ずに3号店に飛来してしまい、通常「定員5羽」の3号店に6羽がひしめき合うのがトラブルの元である事が判明した。
さらには、イカル同士のもめ事の隙を狙って、シメやアトリが飛来して、要領よくヒマワリの種を啄んでいく。
これにイカルが怒(イカ)ってシメ達を3号店から閉め(シメ)出そうとする。
こんな具合に3号店は「異種格闘技戦」の様相を呈して、かつてない程に騒がしかった。
初めの内は「珍しい事もあるんだな。」ってな感じで眺めていたのだが、混乱が長引くにつれて、ちょっと不安になってきた。
八ヶ岳の野鳥さん達の世界にも、人間界のCOVID-19のように何か異変が生じているのだろうか?それとも「天変地異」の前触れだろうか??
八ヶ岳滞在中は「自然界の出来事」にとても敏感になる。野鳥さん達が何かメッセージを発しているのだろうか…