【縄文土偶探訪記 Revival season Vol.13】北杜市考古資料館(山梨県)— 遂に達した「境地」

探訪博物館: 北杜市考古資料館(https://shiryoukannikki.blogspot.com/
探訪日: 2019年10月31日
探訪目的: 企画展「黒き星のかけら ~黒曜石と八ヶ岳山麓の縄文世界~」

10月31日のお昼前、所用で北杜市を訪れる事になった。予定をすべて終えた後、「どこか土偶さんにご挨拶に行こうかな。」と思い付いた。

帰り道で無駄がないのは井戸尻だが、北杜市の考古資料館も遠くはないな。どちらか企画展でも開催しているとありがたいんだけれど… 

ぐにGalaxy Note 9で検索すると、10月26日から「北杜市考古資料館」で「黒き星のかけら ~黒曜石と八ヶ岳山麓の縄文世界~」なる企画展が開催中である事が判明。

迷う事なくD4で直行し、午後1時20分ちょっと過ぎに資料館着。ここは、尖石や井戸尻に次ぐ「ホームグランド的考古資料館」なので「勝手知ったる」という表現がピッタリ。

勝手知ったる「北杜市考古資料館」に到着。尖石、井戸尻に次ぐ「ホームグラウンド的考古資料館」である。

受付で入館料210円を支払って「黒き星のかけら展」のチラシを受け取った。

【縄文土偶探訪記】の情報配信は今回で第98号。最近、土偶さんに対する趣向が明らかに変わってきており「知識充実偏重型」から原点回帰してきている。「 訪れて、見て、感じて、そして敬いつつ、愛でる」というシンプルな楽しみ方が一番なのだと確信。

そこで、残りふたつの探訪先を厳選した上で、100号配信をもって「Revival season」も完了。その後は、新たな土偶さんの楽しみ方、味わい方に移行しようと計画している。

だが、結局のところ「私は土偶さんの何に魅了されたのか」がまだ判然としていなかった。「その判然としない事が魅力」なんて自分にい言い聞かせて誤魔化そうとしているのが、ここ最近の状態。そして、北杜市考古資料館で、その辺りをスッキリ出来ればいいなという期待感もあった。

考古館エントランス右手には、堂々たる意匠の大型縄文土器がいくつも展示されている。そしてその奥の企画展示室には、正に「黒き星のかけら」という表現がピッタリの石器がズラッと並んでいた。

1Fエントランス右手の大型縄文土器展示スペース。本当に大きくて堂々とした意匠。企画展の黒曜石は写真撮影禁止だった。

「凄いな~ 綺麗だな~」なんて思いはするのだが、心持ちは冷静そのものだった。

続いて、エントランスを通り過ぎた1F奥の展示スペースに向かう。おお~、土偶さんのお顔がスラッと並んでるぞ! 顔面付土器もいつもと違うレイアウトだぞ~ 気分が高揚し、Galaxy Note 9で片っ端から写真撮影。アドレナリンが分泌され、心拍数が上昇している事を実感した。

1F奥のスペースには「八ヶ岳縄文王国」を象徴するこんなお顔の土偶さんがいっぱい。
1Fエントランス奧の土偶さんや顔面付土器展示スペースは最高! ずっと眺めていても飽きない。

興奮冷めやらぬ状態のまま2F常設展示室に向かった。廊下左手には、これまた美しい造形の縄文土器がズラッと並んでいる。じっくりと鑑賞していたら、すぐに気持ちが落ち着いてきた。

廊下を過ぎて縄文時代の展示室に足を踏み入れた。看板土偶である「中空土偶さん」は「出稼ぎでご不在」な事は確認済み。お留守番部隊はどんな布陣かな?

へ~、こりゃまた凄いぞ。 物量作戦か~ 凄い数の土偶さんのお顔がギッシリと展示されている。ん?? これまでご対面していないお顔も結構あるぞ~

2F常設展示スペースに並ぶ土偶さんのお顔。私は全身が揃っていなくても「お顔」だけで魅了される事がよくわかった。

もう嬉しくて嬉しくて「激写」である。心拍数は再び高まって、マシンウォーキング30分やった後みたいな感じになった。

2Fの常設展示室。看板土偶の「中空土偶さん」は出稼ぎで不在。留守番は任せてくれと言った感じで、土偶さんの欠片がズラッと並ぶ。

10分程、土偶さん達のお顔を楽しんだ後、弥生⇒古墳⇒平安⇒中世 と常設展示展を順路通りに進んだ。バランスの取れた展示の良い(洗練された)考古資料館だなといつもながら感心。だが、何故か心のときめきは無かった…

1Fに下りて、パンフレットやチラシの展示捨スペースを丁寧にチェック。なんだ、「ワンダフルジャーニー ~星降る八ヶ岳山麓の縄文世界~」7/9(火)~11/24(日) って??? 

ワンダフルジャーニーなんて企画展があるのは知らなかったぞ。そもそも映画のタイトルと紛らわしいじゃないか… 【縄文土偶探訪記】第99号は、井戸尻と八ヶ岳美術館ハシゴして「缶バッジ」ゲット編に決まったな。

ここで初めて、北杜市考古資料館、井戸尻考古資料館と原村の八ヶ岳美術館が3館連携で縄文世界の企画展を開催中である事を知った。

11月24日までに3館を訪問して、それぞれの館のスタンプを台紙に押して集めると「特性缶バッジ」をゲットできるとの事。【縄文土偶探訪記】第99号は、井戸尻と八ヶ岳美術館のハシゴで決まりだな!

受付前でスタンプを押した後、再び1F奥の顔面付土器の展示スペースに足を運んだ。単独展示されている顔面把手付土器」をじっと眺めていたら、またドキドキしてきた。

1F奥の展示スペースには、北杜市考古資料館の誇る「顔面把手付土器」が立派なケースの中に単独展示されていた。顔面付土器を見ると「ドキドキ」してくる自分に気が付いた!

この時、私は初めて気が付いた。私が魅了されてきたのは、縄文時代でも、土偶さんでもなく、あの個性豊かでミステリアスな『縄文時代の顔』なのだ!!

2013年11月15日の国宝中空土偶「かっくうちゃん」との邂逅から5年近くが経過。全国を飛び回って、回り道して、迷走して、時間もお金もたっぷりと掛けて、ようやく達した「境地」であった。

北杜市考古博物館での滞在時間は約35分。私は、晴れ晴れとした気分で北杜市考古資料館を後にして、D4が待つ駐車場に向かった。資料館を背に左手側に広がる雄大な秋の八ヶ岳の姿が本当に美しい…

北杜市考古資料館の駐車場から眺める「秋の八ヶ岳」。「境地」に達し、私の心もこの八ヶ岳のように晴れ晴れとしていた。