【縄文土偶探訪記 Season 4 Vol.4】 長野県『長野県立歴史館』

探訪博物館: 長野県 長野県立歴史館
http://www.npmh.net/
探訪日: 2017年2月24日
探訪目的: 夢に出てきた土偶さん(あきちゃん)

2月24日、長野市での所用と仕事を終えた私は、愛車D4で千曲市にある『長野県立歴史館』へと向かった。歴史館着は午後3時過ぎ。広々とした駐車場にD4を置いて、徒歩でエントランスへ。

県立の博物館はどこも例外なく立派な建物なのだが、この歴史館も例外ではない。スペースが広大すぎて写真に全景を収めることが出来ない程である。

長野県立歴史館のエントランス付近。左右に伸びたとても大きな施設であり、写真に収まらないのが残念。博物館、歴史館も「県立」となるとやはり立派である。

エントランス正面にある入館チケット発券機に300円を入れて、すぐに2Fにある常設展示スペースへと進む。長野県立歴史館の訪問は今回で2回目。1回目は、2015年8月27日だ。だが、【縄文土偶探訪記】ではまだ紹介したことのない「お蔵入り」先である。

前回訪問時には、時間に余裕があったので、ジックリと1時間程館内を探訪。展示スペースの配置までしっかりと覚えているので、迷いもなく、探訪目的の土偶さんに直行した。

お目当ての土偶さんは、そう、2月1日の朝、私の夢に出てきたあのお方だ。私の胸の上から恨めしそうな顔を近づけてきて、息苦しさで目覚めた。あの時の驚愕を、まるで昨晩のことであるかのように生々しく覚えている。今日は、長らく「お蔵入り」としてしまった事のお詫びが探訪の主目的である。

展示スペースの前に立ち止まる。特に愛称等は無いようで、「縄文時代後期」「安曇野市北村遺跡出土」「当館蔵」『土偶』と記された1枚のプレートが置かれているだけだ。とりあえず「ずみのたむらいせき」ご出身なので「あきちゃん」と呼ぶ事にした。

幸い、周囲に見学者がいなかったので、手を合わせてつぶやく。「これまでお蔵入りさせてしまって本当に申し訳ありません。あきちゃんが夢に出てきたおかげで、縄文土偶探訪記を再開させ、お蔵入り土偶さん達の蔵出し作業にも着手する事になりました。すべて、あきちゃんのおかげです。どうもありがとう。」と、お詫び&お参りした後に写真撮影開始。

今回の探訪の主たる目的は、この夢に出てきた「土偶さん」へのお詫び&お参りである。安曇野市の北村遺跡出土の土偶さんなので「あきちゃん」とお呼びする事にした。

それにしても「愛らしいお顔立ち」である。オフィス所在地周辺の「つり目美人さん」系の土偶さん達とは、明らかに系統が異なる。

前回訪問時、展示されていた土偶さんは「あきちゃん」1体で、その他、国宝『仮面の女神(私の1番大好きな土偶さん)』他、レプリカが何点か展示されていた。今回も実物の土偶さんは「あきちゃん」のみ。あとは「辰野美術館の土偶さん(https://triglav-research.com/?page_id=13305)」のレプリカが存在感をアピール。

「あきちゃん」を右頭上から写真撮影。正面から見た際には、かなりの「厚み」があるように感じたのだが、実際はスリム。意外だ…

5分程、様々な角度からあきちゃんを眺め、写真撮影した後、縄文コーナーの他の展示物の鑑賞へ。確か「顔面付縄文土器の変わり種」があったような気がしたぞ… だが、探してみても、Season 4で新たな探訪対象となった「お顔付土器」は見当たらない。

単独展示で別格の扱いを受けていたのが「動物装飾的釣手土器」だ。よく見たら「富士見町札沢遺跡」出土とある。そう、オフィス所在地である「富士見町」産のお宝なのだ。

「動物装飾的釣手土器」。私には、ツチノコが貼り付いているようにしか思えない。

「動物」とは、土器上部に配された「蛇」のようなものを意味するのだろう。しかし、改めてじっくり鑑賞すると、私には「ツチノコ」に思えてきた。縄文時代には「幻のツチノコ」が普通に生きていたのかな?と、そんな事を考えながら、縄文コーナーを後にした。

結局、常設展、企画展を合わせた見学時間は約40分。1Fのミュージアムショップで、長野県立歴史館の平成26年度冬期展『縄文土器展』の記念書籍(1,000円)を購入し、長野県立歴史館の2回目の探訪は終了。「あきちゃん巡礼」という重要ミッションを果たす事が出来たので満足だ。

オフィスに戻ってから、1回目の訪問時の写真フォルダをクリック。不思議な形の顔面付土器はなかったかなぁ… やっぱりあったぞ。でも正式には「人形土器」だった。これだけ前回探訪時の写真を掲載する事としよう!

「顔面付土器」の変わり種と記憶していたのだが、正確には「人形(ひとがた)土器」だった。「墓を守る」ための役割を担っていたとの研究があるそうだ。ちょっと無気味な姿である。

トリグラフ・リサーチ 稿房主
【縄文土偶探訪記】