25年目を迎えた我が八ヶ岳ライフだが、昨日から今日に掛けて、まだまだ「学ぶ事」は多いなと実感させられた。
昨日(4月9日)は、ある意味で「特別な日」であった。
別に何かの「記念日」ではなく、八ヶ岳オフィスが「陸の孤島」と化した上に、長時間に亘って「全電源喪失」する予定日だったのである。
事故やトラブルの類ではなく、オフィスが所在する別荘街区周辺の電線拡張工事のため、8時30分~17時30分の間、周辺道路が通行止めとなった。
また、この工事の関係で13時~16時30分は停電となる通知が中部電力から届いていたのである。
予期せぬ通行止めや停電なんてのは御免被りたいが、事前に計画されているならば何の問題もない。
むしろ「減災対策」の準備として有効活用できると考えた。
富士見の町での所用は一昨日までにすべて済ませてあった。
今週の午後はオンライン講演の予定がギッシリなのだが、昨日だけは午前中にスケジューリング。
昨日到着予定となっていた荷物に関しては配送日を今日に変更。
こんな感じに「陸の孤島化対策」をサラッと済ませて、停電となる13時を迎えた。
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ほぼ13時ちょうどに、オフィスと本宅で電源が落ちた(さすが中部電力、時間に正確だ)。
この瞬間を待ち構えていたので、直ちに「YOF全交流電源喪失。SBO(Station Blackout)! 原災法10条を宣言します。」と呟いた。
「Fukushima 50」を観てから、この台詞を言ってみたいと思ってたんだよね!
3時間半もの停電なんて、滅多に経験できるものではない。
ブレーカーをわざわざ落として実験する程の「暇人」ではないので、こういう切っ掛けが大切なのだ。
PC系のバックアップ電源を筆頭に、様々な電子機器類や家電製品が停電にどう反応し、一斉に電源復旧した時にどんな状態になるかを確認する上で好機が到来したのである。
停電と同時に、2台のお掃除ロボットが充電ステーションを離れて、勝手に掃除を開始したのにはちょっと驚いたな…
防災用のモバイルバッテリーやライト、ラジオ等々、片っ端から不具合がないかをチェック。
3月に自宅とオフィス用に導入した「防災用手回し他3電源対応のワンセグTVラジオ」は、昨日が八ヶ岳デビュー戦となった。
これ、本当に便利だね!
こんな感じに、色々と楽しんでいたら、あっと言う間に2時間程が経過した。
残りの時間は、敢えて kindle版ではなく、今や絶滅危惧種となりつつある「紙系の雑誌」を読む事にした。
なんか「昭和の時代」に戻った感じだな…
そうこうしている内に、16時5分頃にいきなり電源が復旧した。
「停電開始は予定時刻通り、復旧は早めに」か… 中部電力は、顧客対応のコツがよくわかっているな!
実は、私が一番知りたかったのは、電源復旧時にWi-Fiルーター、スマートスピーカー、ライブカメラなどのIoT機器類が、どんな状態で、いかなる順番に機能回復するかであった。
個別機器としての特性については大まかに把握していたが、ネットワーク全体として機能するかについては、よくわからない面が多かったのである。
電源復旧後の機能回復については、想定外の結果となった機器が少なからずあった。
これは理屈抜きで良い勉強になったぞ \^^/
早速、一部機器とWi-Fiルーター接続の組み合わせを変更する事にした。
そうだ、冷凍庫は大丈夫かな?
あらかじめ冷凍庫内の冷凍フルーツなどは、保冷剤で取り囲むような形に置き換えてあった。
その結果、冷凍庫食材のメルトダウンもなんとか回避できた。
3時間位の停電だったら、問題ないんだな…
意外だったのは、ウォーターサーバーが、電源復帰後に警告音を発し続ける事であった。
大型石油ファンヒーターのサンポット兄弟は、電源復旧後はエラー表示となって勝手に暖房を再開する事はない。
これは知っていたのだが、時計機能がリセットされてしまうのが面倒だった。
一方で、オフィストイレに設置した室温センサーとそれに連動するトイレヒーターは、電源復旧直後に機能回復した。
個々のIoT機器や家電製品等の停電に対する「癖」のようなものが見事に浮かび上がったのである。
わずか3時間5分の計画停電であったが、そこから得た様々な知見は、正に「学びの成果」だった。
今後の我が社の減災対策にとって「宝物」になるだろう。
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そんな貴重な経験をしてから迎えた今日の朝。外気温は一気にマイナス3.7℃まで低下。
バードバスの水は凍りついて、敷地内は至るところで「霜柱」が立っていた。
昨日の停電が、真冬の八ヶ岳で、もっと長時間であった場合を想像してみた。
間違いなく「生命の危険」を感じるレベルのトラブルだな…
そういった場合に頼りになるのは「薪ストーブ」と「スタンドアローン型の石油ストーブ」である。
昨日は出番は無かったけれど、君達には全幅の信頼を寄せているんだよ。
私は典型的な「デジタル大好き人間」であるが、同時に「ベタなアナログ機器」の大切さも十分に理解しているつもりだ。