「美人は3日で飽きる」という言葉がある。ことわざなのか誰かの名言(迷言)なのかは定かでない。
この言葉に対しては、私は全然納得できないし、共感も覚えない。
動物全般に関してはよくわからないが、少なくとも、人間と犬に関しては「毎日見ても飽きないのが美人(犬)」だと思う。
だが、この言葉は「花」にはあてはまる事に気が付いた。
今年は自宅や東京で満開の盛りをやや過ぎ始めた桜をたっぷりと見た後に八ヶ岳に出社。
既に標高1,000m辺りでは八ヶ岳界隈でも満開だし、1,100m近辺でも5分咲き程度になっている感じだ。
何となく桜満開前線と一緒に移動して来た感がある。
桜の花は確かに美しいが、満開の状態ばかり見てきたので、正直、もう飽きてきた。
あとは、我が家の「異形のソメイヨシノ」の開花から散り際までを毎日のように眺めるのが楽しみだ。
例年、それに合わせた仕事のスケジューリングをして、異形のソメイヨシノに寄り添ってきた。
今年は開花が早まりそうなので、ちょっと微妙になってきたな…
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だが、桜の楽しみ方は花だけじゃない。
私はお酒は一滴も嗜まないが、甘いモノ系の守備範囲は広い。
だから、この時期、季節限定の桜に絡めたスイーツやパンが販売されるのがとっても嬉しい。
特に「餡(あん)」と「桜の葉・花の塩漬け」の組み合わせに目がないのだ。
最たる例は「桜餅」だよね。
桜の咲く時期になると、餡と桜の葉の組み合わせのスイーツ等を目にすると、衝動的に買ってしまう。
そして、先日、「桜餅と珈琲」の相性が良い事に気が付いてしまった。
「餡と桜の葉・花と珈琲」という組み合わせが、何となく足し算ではなくて「掛け算」で楽しみを増してくれた気がするのだ。
そんな中で、昨日訪れたのが「カントリーキッチン・ベーカリー」。
メインの目的は、焼き立ての「焼きカレーパン」をゲットする事だったが、それ以外にも「あんバターパン」やミニデニッシュなどの定番お気に入りを買うのが私の仕来りである。
いつものように「あんバター」のプレートに手を伸ばそうとしたら、手前に「桜あんバターパン」が並んでいた。
あれっ? 桜の方は、初めて見るような気がするぞ…
勿論、この「桜あんバターパン」を購入したのは言うまでもない。
昨日の午後3時過ぎ、「桜あんバターパン」を味わう事にした。
改めてパンをじっくりと眺めた。桜のように美しいパンだな。
餡も黒ではなく「桜色」。凝っているな。
桜の葉の塩漬けだけではなく、桜の花の塩漬けもパンの上部に添えてある。
これはもうアートだな…
パン職人さんのこだわりが伝わってくるような気がした。
私もそれなりの準備をしてから味わおう。
それが職人さんのこだわりに対する礼儀だよね。
珈琲豆は、酸味が強めなのが合いそうな気がした(味覚には自信がないけれど)。じゃあ「富士見高原ブレンド」だな。
カップは? う~ん、桜の雰囲気に合うのはないな。
それにまだ「冬モード」のままじゃないか (>_<)
そうだ、社主さまがスタバの「桜コレクション」のマグカップを持っていたな。 無断拝借しちゃおう!
パン皿は桜模様はないな… 仕方ない、なるべくシンプルで目立たないのでイイや。
さて、大切なのはこれから。
BGMは、平原綾香さまの名曲「ソメイヨシノ」を流さなくっちゃ。
Alexa、平原綾香さまのソメイヨシノを流して!
本当は、我が家の異形のソメイヨシノが満開になったところを眺めながら味わいたいのだが、開花前だから諦めるしかない。
こうして準備は整った。
もう一度、桜あんバターの美しい姿を鑑賞した後、半分に切るためにナイフを入れた。
バターって、こんなに入っているんだ。
一通りの儀式を終えて、口に運んだ。
うわ~、上品でまろやかな甘さだ。美味~い\^^/
甘味と一緒にじわ~っと感じる控えめで優しい塩味。
外見だけでなく味も含めて「桜あんバターパン」最高~
こりゃ、癖になりそうだ。
それに、珈琲は富士見高原ブレンド、それもブラックで正解だった。
ナルホドね。 餡と桜の葉や花の塩漬け、珈琲と組み合わせに加えて、バターが加わるとさらに掛け算で味わいが増すんだな。
あと、大切なのは「器」「音楽」、そして「散り始めの桜」が似合いそうだな。
八ヶ岳ライフには、何事も「遊び心」が大切。そして、粋じゃなくっちゃ!