探訪博物館: 秋田県 伊勢堂岱縄文館 www.city.kitaakita.akita.jp/isedotai/
探訪日: 2019年3月27日
探訪目的: 48体の土偶さん軍団
2017年9月の【縄文土偶探訪記】Final season 打ち切り後の土偶さん関連の情報発信内容を読み返すと、正に迷走状態。「外伝(Side story)構想」に「八ヶ岳縄文道」等々、まあ見事な位に腰が据わっていなかった。
理由は何となくわかっていた。「手間暇(+お金)をかけて遠方の博物館を訪れて、そして初対面の土偶さんをじっくりと鑑賞する」のが、やはり縄文土偶道の醍醐味なのである。
だが私は、Final seasonを打ち切るまでに、全国各地の主要な博物館や土偶さん達をほとんど探訪し尽くしてしまった。醍醐味を味わうための対象が見つからなくなったのであるから、当然、情熱を失い、そして迷う事になる。この1年7ヵ月は、そんな期間だった。
Revival season再開の切っ掛けは、夢に「仮面の女神さま」が現れた事であるが、実はもうひとつ大きな理由が存在した。「未探訪状態」に放置した事が気になって仕方ない博物館があったのだ。その博物館の名は「伊勢堂岱(どうたい)縄文館」。博物館のオープンは2016年4月23日。ちょうど Season 3で全国を飛び回っていた頃に開業した、比較的新しい博物館である。
東北出張の際に何回か探訪の計画を立てたのだが、秋田市からも青森市からもかなり時間を要するロケーションにあり、どうしても訪れる事が出来なかった。そんな中、3月3日に「仮面の女神さま」が夢に現れたのである。ちょうど、その3週間後には2泊3日の秋田・青森講演の予定が組まれており、さらに最終日の27日は、珍しく予定がオープンになっていた。Revival season突入の条件が揃っていたと言える。
大館郷土博物館を後にした私は、この大本命と言える「伊勢堂岱縄文館」へ向かった。博物館前の広大な駐車場に着いたのは午前11時25分。大館郷土博物館は私の貸し切り状態だったが、お洒落な雰囲気の伊勢堂岱縄文館のエントランス近くにはマイクロバスが停車しており、数名の見学者さん達がちょうど入館するところであった。
受付の女性に入館料を支払おうとしたら「無料」との事。但し、外部遺跡の見学は、この時期はまだ無理と伝えられた。私のお目当ては土偶さん達なので、全然OK。すぐに縄文館の見学を開始した。
縄文館の展示室はワンフロア。入り口では、この遺跡の看板土偶さんのひとつである「板状土偶」の超大型(成人男性位の背丈)レプリカがお出迎えしてくれた。
入り口から時計回りに展示室を見学。伊勢堂岱遺跡は「環状列石」で有名なので、関連資料や展示物を私にしては異例と言える丁寧さで見学。環状列石についてのコーナーが終わると、次はいよいよ「土偶さん」展示コーナーである。
四角くて大きな展示ケースの中に、個性豊かな土偶さん達が「同居状態」。ユニークな展示スタイルである。パッと見た印象では展示されている土偶さんは40体位かなと思ったのだが、後で縄文館のHPで確認したら48体だった。
入り口にあった「板状土偶さん」の他には、「笑う岩遇」さんや「胸の大きな土偶」さん辺りが有名どころであるが、それ以外の土偶さん達も見ていてとっても楽しい。全身のパーツが揃っていれば、国指定の重要文化財になれそうな土偶さんがかなり展示されていた(個人的感想だが…)
展示ケースを様々な角度から写真撮影。30ショットほど撮影したところで、ふと壁に目をやると、展示している土偶さんの「人気投票」をしていた。こういう企画好きだな…
「48体の土偶さん軍団」鑑賞に夢中になっていたら、既に入館後20分以上が経過している事に気が付いた。この縄文館も見学時間は30分と計画していたので、最後に展示室中央スペースにある遺跡全体の模型図や解説をサラッと見学し、受付脇のミュージアムショップに向かった。
残念ながら縄文館に展示している土偶さん達のレプリカは販売していなかったが、縄文唐草をモチーフにしたポーチや絵葉書等を購入。入館料無料なのだから、ミュージアムショップにお金を落とすのは、縄文ファンの「嗜み」である。
計画通りに滞在時間30分。11時55分に伊勢堂岱縄文館を後にした私は、次なる目的地へと向かった。分刻みで移動するのも【縄文土偶探訪記】の仕来りのひとつなのだ!