弊社の社是は『伊達と酔狂』。ビジネスの推進力は、基本的には「遊び心と知的好奇心」である。本業である「銀行アナリスト」稼業は来年で30年目を迎えるが、2003年にエクイティ・リサーチ業務から卒業した時点で、半分位は「趣味」のような感じで続けて来た。
実は、最近になって反省(後悔)している事がある。「吟遊詩人活動(金融機関向け全国講演)」の際に「効率重視」でスケジュールをギッシリ詰め込み過ぎてきた事だ。投資銀行等の依頼に対応する場合は仕方ない事だが、弊社が独自でスケジューリングする場合は、もっとノンビリと楽しい「旅行気分」の講演にすべきであった。
そんな路線転換の方向性として、①会食優先 ②愛車D4での移動 ③訪問先でのレンタカー利用の3つのスタイルを4月講演で試してみる事にした。この内 ②愛車D4での移動(ドライブ)にチャレンジしようと思い付いたのが、4月19日~21日の2泊3日の「北陸(石川&富山)巡業」である。本当は、福井も回りたかったのだが、こちらは別件で翌週26日の訪問となった。
3月最終週に、富山県と石川県で縄文土偶さんが展示されている(いそうな)博物館を5館ピックアップし、ホテルは、温泉付のリゾート系を予約(こうなると何がメインの目的かわからなくなってくる…)。八ヶ岳オフィスからは、片道で250km以上の距離となる移動ルートもしっかりと組んだ。
ここで問題が発生。これまで、スナイパー・ライフルによる狙撃でフロントガラスが割られた(https://triglav-research.com/?p=5856)事以外、トラブル皆無であったD4のドア・セキュリティー・センサーの挙動がちょっと怪しくなってきたのだ。駐車中に、いきなり大音量で「ファン、ファン…」なんて警告音を発せられたのでは、たまったものではない。そんなわけで、北陸巡業の前にD4を川崎自宅最寄りの JAGUAR Land Roverのディーラーさんに預けて、修理してもらう事にした。
当初は、巡業開始前日の4月18日に受け取りの予定だったのだが、ここでまたトラブル発生。ディーラーの担当者さん曰わく、諸々の事情(輸入車なので仕方ない面がある)で、18日渡しが無理になったので「代車」を用意したとの事。いまさら巡業スケジュールを変更するのは無理なので、こちらとしたら承諾するしかない。「はあ~、代車か。どうせオンボロなんだろうな…」と憂鬱になった。
が、ディーラーの担当者の方が「代車はこれしかないんです。申し訳ありません。」とキーを渡してくれたのが、真っ白な「JAGUAR XE」だった。走向距離は12,000km程度だったので、オンボロとはほど遠い。サントリーニ・ブラックで武骨なD4の対極にある車種だ。
JAGUAR Land Roverのディーラーさんなんだから、JAGUARが代車なのは、ある意味、当たり前なのかもしれない。「どうせなら、F-PACE(JAGUAR初のSUV)にしてよ!」と駄々をこねようと思ったのだが、55歳のオッサンがそんな我が儘を言うのはお洒落ではない。ここは我慢である。
そんなわけで縄文土偶探訪記「北陸編」は、想定外の事態で幕を開けた。よって、サブタイトルは「JAGUARで行く北陸路」が相応しいように思う。
なお、今回の土偶さん探訪は「博物館の数をこなす事」を優先している。これは、(今後)愛車D4での移動が、通常の探訪手段(電車・バス・タクシー等)と比較して、いかに便利であるかを体感するためだ。ある特定の土偶さんとの出会いを求めての旅ではないので、写真を中心に、サラッと紹介する事とする。
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探訪博物館: 石川県 金沢市埋蔵文化財センター(金沢縄文ワールド)
(http://www4.city.kanazawa.lg.jp/11104/bunkazaimain/maizou/01.html)
探訪日: 2017年4月19日
探訪目的: 名も無き土偶さんとの出会いに期待
【縄文土偶探訪記(北陸編)」の最初の目的地は「金沢市埋蔵文化財センター」だ。場所は、北陸自動車道金沢西ICから5-6分の距離。入館料は無料。
施設内の「金沢縄文ワールド」は、「巨木の文化」と「漆と装飾」の2つのテーマから、チカモリ遺跡の柱根(石川県指定文化財)と中屋サワ遺跡の出土品(国重要文化財)を展示。
事前のWeb検索で、土偶さんも展示されている事は確認できたが、それがどのような土偶さんであるかは不明だった。お目にかかれたのは「板状土偶」さん2体。
写真左側の土偶さんは、よく目にするタイプだったが、右側の「棒状」の土偶さんは解説プレートを読むまでは、土偶とは思わなかった。
滞在時間は15分強で、次の目的地に移動。果たして、巡業の合間に5館探訪できるか? 車移動の真価が問われる。
トリグラフ・リサーチ 稿房主
【縄文土偶探訪記】