探訪博物館: 東京都 八王子市郷土資料館
(https://www.tef.or.jp/maibun/)
探訪日: 2017年3月16日
探訪目的:土鈴土偶さん
トリグラフ・リサーチの講演活動は、北は北海道、南は沖縄まで、全国各地を飛び回るのが通例である。だが、今年の3月に限っては、苦手な「東京でのお仕事」が、かなりの頻度で舞い込んできた。
結局、東京での仕事日は11営業日に達した。3月は22営業日だったので、お仕事@東京が、ちょうど半分を占めた事になる。これは、会社開業(2013年1月)以来の最高記録である。苦手な(嫌いな)地での仕事が続くと、どうしてもストレスが溜まってくる。月半ばには、早くも限界に達して、仕事がするのが嫌になった。
そんな状況に対応するために、通常、月2~3日はスケジュールを組まない予備日を設ける事にしている。講演、プレゼン、面談等のリスケや急な案件への対応で、殆どの場合、予備日も予定が埋まってしまうのだが、幸いな事に3月16日(木曜日)は、予備日のままで、当日を迎える事が出来た。
こんな日は、仕事をすべて放り出して【縄文土偶探訪】に費やさねば、粋でもお洒落でもない。天気は良好で、ドライブ日和。これはもう、名も無き土偶さん@川崎自宅周辺探訪日にするしかない!そう、川崎自宅から車や電車で1時間以内に探訪できる近場の博物館リストは作成済みである。あっと言う間に、車での移動に適した3つの博物館・資料館をセレクト。さあ~、出発だ。
最初の訪問先は、『八王子市郷土資料館』。川崎自宅をD4で発ったのは、午前9時半ちょっと前。40分もあれば着くだろうと計画していたのだが、途中、世田道が思ったよりも混んでいて、郷土資料館着は10時20分過ぎになってしまった。
まずは恒例の博物館全景撮影だ。これまで、縄文土偶探訪で訪れた博物館・資料館の中では、規模的にはやや小さめ、そしてかなりの年代物の施設である。
バス停に面した資料館の階段を上がると、すぐにエントランスがあった。受付手続等は不要で、入館料も無料。そして、エントランスのすぐ左手が、常設展示スペースだったので、ごく自然に足を踏み入れた。すると、いきなり左手に、縄文土偶さん達の展示スペースが…
今回の探訪のお目当ては、事前にWebで調査済みの『土鈴土偶さん』である。「どこに展示してあるのかなぁ~」てな感じで、ちょっとワクワクしていたのだが、決して広くはない土偶さん展示スペースの中で「1番バッター」的にいきなり登場。かつてない程の「あっさり型ご対面」と相成った。
お顔はニッコリと微笑んでいる。八ヶ岳界隈でよくお目にかかるタイプである。ん? これのどこが「土鈴」なのかな?
と、よく見るとちゃんとX線写真が添えられていた。たしかに空洞となっている土偶さんの下部(ボディ)部分に、ちょっと潰れたボールのような物が入っている。土偶さんの上部(頭部分)を手に持って振ったら「鈴」になるよなと納得。
鈴としての機能を持つ土偶としては、『南アルプス市ふるさと文化伝承館』の「子宝の女神 ラヴィさん(https://triglav-research.com/?page_id=12662)」が有名だが、こちらの「土鈴土偶さん」も見事に存在感を誇示している。
土偶さんの展示点数そのものは、十数点と決して多くはないのだが、吊り目の美人(宇宙人)さん系など、八ヶ岳界隈で出土する土偶さん達と同系列と思われるパーツが並んでいる。
土偶さん達の次は「縄文式土器」の展示スペースだった。ここには、いましたよ!Season 4から探訪対象に加えた「顔面付土器」です。こちらも、八ヶ岳界隈で頻繁に目にするタイプ。もう他人の気がしない(?)
土偶さん、顔面付土器との対面を果たした後は、他の展示物と企画展示室を見学。午後1時頃までに、あと2つの博物館を訪問する計画なので、トータルの見学時間は20分強とした。時間は短かったが、八ヶ岳界隈と八王子の縄文時代の文化的な繋がりの強さを実感させてくれる価値ある探訪となった。
トリグラフ・リサーチ 稿房主
【縄文土偶探訪記】