今年に入って想定以上に仕事が忙しいのは事実であるが、私にとって最も大切なのは、自身のライフ・スタイルを貫き、それをエンジョイする事にある。こういう路線が固まったのは、八ヶ岳本宅の土地の物色を始めた時期なので、もう17~18年も前だ。もっとも、銀行を分析し、その結果をお洒落な資料にまとめ上げ、銀行業の将来をあれやこれやと予測するのは「趣味」の領域なので、仕事だとは感じていない。文房具に拘り、縄文土偶を探訪し、野鳥さん達を愛でるのと同じ次元である。
数ヶ月先までの予定を組む時は、家内との旅行とか、どうしても参加したい行事(例えば、コンサートや各種勉強会など)を優先してブロックし、残ったコマに仕事を割り振る。今年の4月と5月については、どうしても間近で見たいイベントがあった。そう「諏訪大社の御柱祭」である。
7年毎(満ではなく数え年カウント)の寅と申の年に開催されるので、八ヶ岳本宅を購入して以降、これまで2004年と2010年にチャンスがあった。だが、どういうわけか2回共、重要な行事と重なってしまい、テレビ鑑賞で雰囲気を味わうに留まっていた。
一口に「御柱祭」と言っても、「上社」「下社」それぞれに「山出し」「里曳き」「宝殿遷座祭」というプロセスがあり、2016年は公式Webサイトによると、全14日もの日程となる。最初の行事は、4月2日の上社の山出し、最後の行事は6月15日の同じく上社の宝殿遷座祭なので、その期間は2ヵ月超に亘る。
さすがに、すべての行事を見に行ける程に暇ではないので、3月初旬に、4月2日~3日の上社の山出しと、5月14日~15日の下社の里曳きを見学しようと決め、オフィス・セルフビルドを棟梁として助けてくれたTさんご夫妻を八ヶ岳に誘った。
4月2日に御柱が隣の「原村」を曳行されるお姿を見た瞬間、その迫力と神々しさに圧倒、そして魅了されてしまった。これは「一般人が言葉や文章で表現する事が許されない領域だな…」とも思えた。ゆえに、初日はひたすら写真撮影に徹した。翌3日は、山出しのクライマックスである斜度27度の「木落し」を堪能。「あぁ、これも私の文章力では感動が伝えられないな!」と確信。
そんなわけで、沢山撮った写真の中から、5枚程を選んで「稿房通信」の読者にお裾分けしようと思う。
残念なことに、急用により、結局、5月14日~15日の下社の里曳きには行く事が出来なかった。You Tube等に、御柱祭の映像が多数アップされているので、今週は、川崎自宅書斎で、それらを鑑賞して里曳きの雰囲気に浸り、ちょっとだけ気を晴らした。
ついでに、LCV(諏訪に本社を置くケーブルテレビ局)のWebサイトで、「平成二十八丙申年諏訪大社式年造営御柱大祭ブルーレイ+DVDセット」をポチッと予約(http://www.lcv.jp/)。定価6,800円が、5月末までは4,800円で予約可能なのだ。平原綾香以外のBlu-rayを購入したのは、初めてである。
里曳きの現場を見る事が出来なかったのは、無念なのだが、まあでも、御柱祭の舞台である「諏訪地方」は、今後も私とトリグラフ・リサーチのホーム・グラウンドであり続ける。焦らずに、次回2022年を楽しみに待つ事としよう!
トリグラフ・リサーチ 稿房主
【八ヶ岳ライフ】