神長官守矢史料館の「特別な空間」

昨日、仕事をしている最中に、唐突に「星野之宣先生の宗像教授シリーズを久しく読んでいなかったな。」と思い付いた。

仕事の内容と急な思い付きには何の関係も無かったのだが、こういう時こそ重要な「サインポスト」である可能性もあるので大切にしなくてはならないと考えた。

そんなわけで昨晩、眠りにつく前に、iPad Pro11で「異考録」の第1集から読み始めた。読書記録を確認したら約2年半振りだった。

あっと言う間に第1~2集を読み終えて第3集の第1話へ。

タイトルは「人穴」。舞台は「諏訪」だ。御射山の地下洞窟で巨大な「ミシャグチ(ジ)神」の像が祀られた地下遺跡が発見されたところから話は始まる。

読み始めてすぐに、星野先生が描いた「(架空の)ミシャグチ神」の巨大像に目が釘付けになった。

これだよ… 最近、私が妙に心惹かれるのは、正にこんなイメージの造形なんだよな。

そうか、星野先生は縄文土器の蛇の紋様を「ミシャグチ神」と結び付けていたんだ。

かつては私は「土偶さん命」みたない縄文マニアだったので、このカットに気が付かなかったのだろう。

ちょっと感動して、昨晩は「人穴」を読み終えて眠りについた。
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今日は我が社も「祭日」。仕事は計画通りに進んでいるので完全休養日にすることに決めた。

目覚めて一連の定番の作業を終えた後、ミシャグジ神(以下、この表記に統一)についてGoogleで調べてみた。

すぐに「ミシャグジ神を祭る神長官守矢氏」というコンテンツを発見。

そうだ、久し振りに「神長官守矢史料館」を訪れてみよう! 今日の予定が決まった。

午前10時20分に八ヶ岳オフィスを発って、途中、茅野で買い物。守矢史料館着は11時ちょうど。

滞在・見学時間は25分間と定めて、駐車場から守矢史料館へと向かった。

駐車場から「神長官守矢史料館」の敷地内へと入る。

今回が4回目の訪問である。但し、これまでの3回の目的は、藤森照信先生によるツリーハウス『空飛ぶ泥舟』と『高過庵』の見学・案内がメインの目的であった。

そのため『八ヶ岳稿房』で守矢史料館のことを詳しく紹介したことはなかったように思う。

実は、史料館の建物も藤森先生の設計なのだ。

神長官守矢史料館の外観。

入館料100円を支払って、早速、館内の見学を開始。

エントランス右手壁には「御頭祭(諏訪上社で4月15日に行われる神事)」に係る展示物が並んでおり、いつ訪れてもそのミステリアスな雰囲気に圧倒される。

御頭祭関連の展示スペースの壁には鹿と猪の頭がズラッと並ぶ。
こちらは神前供物である 「耳裂け鹿」
こちらも神前供物である 「兎の串刺し」
ミシャグジ神の煤とされる「サナギ鈴」

奥にある展示室の古文書等を見学して史料館を10分程で後にする。

今日は、同じ敷地内にある「ミシャグジ社(御左口神社)」へのお参りと見学にたっぷりと時間を使う予定なのだ。

敷地内にある「ミシャグジ社」へと向かった。

石段を上がって境内へ足を踏み入れた。

「ああっ、やっぱりこの一帯も特別な場所(空間)だ…」縄文遺跡を訪れた時に稀に覚える「あの感覚」と同じである。

もうこうなると言葉とか文章とかは意味は無くなるので、以下、「特別な空間」の写真だけ掲載。

ミシャグジ社の境内に入ると、この一帯が「特別な場所」であると感じる。
茅野市教育委員会による解説板には、ミシャグジではなく「みさく神」と記されていた。
ミシャグジ社の中には大小の御柱が立ち並ぶ。
ミシャグジ社をご神木がしっかりと守っている。

その後、祈祷殿や神長官裏古墳も見学し、予定通り25分後に駐車場に戻った。

D4車内で、急にミシャグジ神に関連した別の神社を訪れたくなった。

まあイイか。今日は完全休養日って決めたのだから…

 さあ、次は小淵沢を目指そう!