八ヶ岳でのガーデニング・ライフ 『戦わずして勝つ』戦略に大転換!

3月の中旬から4月末にかけて、北は青森、南は沖縄まで、全国各地の地域金融機関を講演・プレゼンで巡業した。今年になってから訪問した金融機関の数は既に40行を超えている。「旅芸人」という表現はちょっと侘しいので、この集中的に講演する期間を『吟遊詩人活動期』と称して、意識的に優雅な気分に浸るようにしている。

この2~3年、吟遊詩人活動は1ヵ月を過ぎた頃から、急速に疲労感が高まる(溜まる)ようになってきた。これは55歳という自身の年齢に起因するものだろう(加齢という言葉は、最近、敢えて使わないようにしている)。今回の場合は、4月中旬の「近畿巡業」の際に「電池切れ」のような状態になってしまい、以降、講演以外のアウトプット活動にまで手が回らなくなった。

電池切れなのだから、講演先ではホテルでノンビリと過ごせばよいものの、何故かムキになって、分刻みのスケジュールを組んで、縄文土偶さん達の探訪を続けてしまった。『伊達と酔狂』を社是とする零細企業経営者の悲しい性である。そんなわけで、4月の中旬から下旬にかけて探訪した「近畿編」「北陸編」「青森編」が未配信在庫となっている。

幸い、5月に入ってGW中の4日間と12日~16日(5日間)の計9日間は「八ヶ岳オフィス」で過ごす事が出来た。GW中は、BBQや庭仕事、温泉巡りなどの完全休養、後半の5日間(厳密には、その内の4日)は、勿論「決算分析集中期間」である。これだけの時間を八ヶ岳で過ごすと、心も体も癒やされて、色々な意味でやる気が湧いてくる。

昨日は朝早くから関東地区の某行を訪問。小田急線の通勤ラッシュに本当に久し振りに巻き込まれてしまったのだが、今朝はとても元気だ。「今日は、銀行の決算説明会に参加しよう!」なんて意欲も湧いてきたので、そろそろ「リハビリ(充電)期間」を終えるタイミングなのだろう。来週の水曜日(24日)には、既に恒例となりつつある「地方銀行東京支店長さんの会(講演&会食会)」も控えているので、戦闘モードにトランスフォームしなければならない。

振り返ってみると、完全リフレッシュが成ったのは、5月14日(日曜日)の「庭仕事」が切っ掛けであったように思う。あの日の八ヶ岳は朝から快晴。決算分析作業は、15日発表組を待たねば進まない状況だったので、新緑が芽吹くオフィス敷地内で、朝の9時から午後3時半まで、ガーデナー(gardener)として働いた。そして午後4時過ぎからは「鹿の湯」に浸かってノンビリ過ごしたのだ。

オフィス周辺は正に「青葉の候」である。この時期は白樺の新緑が特に美しい!増設したウッドデッキで春を迎えたのは今回が初めて。ウッドデッキに置いたガーデンベッドに寝転がって電子書籍(雑誌)を読むのが最近の楽しみとなっている。
隣接する財産区林の樹木も一斉に芽吹き始めた。ヤマザクラはまだ満開の盛りをちょっと過ぎたばかりで、凛とした美しさだ。八ヶ岳でこの時期を過ごすと「めぶきFG」というのは素晴らしいネーミングだなと再認識する。やっぱり銀行名は「ひらがな」「漢字」の和系が好きだ。それにしても「さくら」「富士」「あさひ」「大和」といった日本を象徴するような銀行名がなくなったのは寂しいし、勿体ないと思う。

稿房通信で何回か書いてきたが、八ヶ岳でのガーデニング・ライフは「鹿との戦い」である。これまで、鹿さん達と知恵比べをして、いかに食害から樹木を守るかに腐心してきた。冬には、鹿さん達が大好物の樹木に「100円均一ショップの銀シートの鎧」を纏わせ、春から秋の「ホスタ防衛戦」期には「熔岩石トリグラフスペシャル」で結界を張ってきた(その際、呪文を唱えるのが肝要で結界石と呼んでいる)。

これら独自に築き上げた戦術の効果は抜群である。この冬の樹木の食害は皆無で完全勝利。昨年春は、油断してホスタの新芽をほとんど食べられてしまった(https://triglav-research.com/?p=15533)のだが、今年は、熔岩石の種類を黒の小粒に変更し、新芽が出る前から、まるで「機雷網」を敷設するが如き対策を施した。結果は… これも私の完全勝利! ホスタの新芽はすべて無事である。

前回GW訪問時に、ホスタさん達が一斉に新芽を出し始めた。昨年は、この時期に鹿の食害で壊滅的な被害を受けたので、4月の中旬に「結界石」の防衛線を敷いた。効果は抜群。被害は皆無である。鹿には負けないぞ!

そして、私の「鹿との戦い」は、5月14日を境に新ステージに突入した。コンセプトは『戦わずして勝つ!』である。発想は至ってシンプル。鹿が好きな樹木や花を植えるから、その後の「防衛戦」に苦労するのだ。鹿が嫌いな(=食害のない)」樹木で庭作りをすれば「銀の鎧」も「結界石」も不要になる。

一昨年の春に「戦わずして勝つ戦略」のために、試験的に植えたのが「ブッドレア(別名 バタフライツリーhttps://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-926」だ。ホワイトとパープル種を中心に植えたのだが、耐寒性が極めて強い上に、開花期が長く、本当に私の好みに合っていた。蝶が好むというのも正に別名通りであったし、そしてこれが重要なのだが「鹿の食害が皆無」だった。昨年春に別種を追加購入して、敷地の周辺部に植えたのだが、これらも食害皆無。「防衛対策」が不要である事のメリット(楽なんです!)を痛感したのである。

ブッドレアの成功体験に酔いしれる私は、このようにして八ヶ岳でのガーデニングを「戦わずして勝つ」戦略に大きく転換。ブッドレアに次ぐ、最新兵器として「アセビ(馬酔木)https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-882」」の導入・配備を決定した。古くは「万葉集」に歌われた木であるが、馬酔木の名は「馬」がを食べればに当たり、「酔」うが如くにふらつくようになる「木」という所から付いたらしい。馬だけでなく、鹿の食害もほとんど無いという(=究極の馬鹿対策ウェポン)。

近くのホームセンターには良い苗木がなかったので、花が垂れ下がる普通のアセビを10本、垂れ下がらない(直立する)屋久島アセビを3本取り寄せて、14日の午後にオフィスの西側に位置する隣地との境界線(大凡100m位かな)に植え付けた。順調に育てば、来年の春には「スズラン状の白い花」を咲かせてくれるだろう。

「戦わずして勝つ戦略」の最新兵器。普通の「アセビ(馬酔木)」はホワイトを10本セットで購入。常緑樹なので、冬も葉は落ちないらしい。耐寒性に優れ、鹿の食害もほとんど無いとの事。航空自衛隊的に表現すると「F-35A」。トリグラフ本土防衛の要となる樹木だ!
「屋久島アセビ」のホワイト。扱っているショップが少なく3本しか入手できなかった。こちらは海上自衛隊の次期イージス艦 27DDG・28DDGに相当する。オフィス西側のエリアに集中配備し「女神の盾」の役割を担う。

庭に新しい樹木を植え付ける際には、細かな手入れ方法等をEvernoteにクリップした後に、必ず「花言葉」を調べる事としている。アセビの花言葉は「犠牲」「献身」「危険」「二人で旅をしよう」「清純な心」だ。ちなみに、ブッドレアは「魅力」「深い信仰心」「あなたを慕う」「私を忘れないで」「恋の予感」である。花言葉の守備範囲の広さと脈絡の無さにはいつも感心し、『稿房通信』のコンテンツもかくあるべしと勇気づけられる。

さあ、明日から稿房通信のメイン・コンテンツ【縄文土偶探訪記】の配信を再開しよう!

トリグラフ・リサーチ 稿房主
【八ヶ岳ライフ】