昨日は東京Day。「世界に冠たる」巨大金融機関2行のALM部門の皆さんとの勉強会だった。2行合算すると保有有価証券の残高は、ほぼ200兆円に達するので、その有するマーケットインパクトは計り知れない。両行共、長くお付き合いをいただいており、私が教えを請うつもりでいつも訪問する。
奇しくも、昨日の質疑応答セッションでは、現行のマネタリーベースを軸とした「異次元金融緩和策」の賞味期限が話題となった。私が、両行とのディスカッションから得た印象(あくまでも個人的な感想だが)は「続けようと思えば続けられない事はないが、そろそろ窮屈。賞味期限切れが近いかな…」であった。
そうなると私的な興味は、あの溜まりに溜まった「ブタ積みダム」の利用法に移る。チョロチョロと放水するか、一気に決壊させるかによって、マーケットの環境は様変わりになるだろう。さらに、ゆうちょ銀行の預入限度額引き上げという重大イベントも控えている。今年度は、銀行のALM部門の皆さんとの情報交換を密にする必要があると確信した。
昨日の勉強会は、今年、弊社が力を入れようとしている「山」と「木」の情報収集の内、「山」の面で本当に参考になった。頭の中で整理が進み、視界が一気にクリアになった気がする。Web上で恐縮だが、昨日の勉強会に出席いただいた皆様に改めて御礼申し上げたい。これからもよろしくお願い致しま~す!
さて、実り多き@東京Dayを終えた私は、昨日の午後9時前に川崎自宅を発ち、午後11時過ぎに八ヶ岳オフィスに帰還した。先週から始まった全国講演は4日すべて、私が大嫌いな「Rainy Day」となりウンザリだった。傘をさすのが大嫌いなので、当然、スーツは濡れる。それが湿度の高さと相俟って不快感を増すのだ。
疲れが溜まっていたためか、オフィスに到着後1時間も経たないうちに寝入ってしまった。今朝目が覚めたのは午前7時過ぎ。さすが「八ヶ岳」だ。ロフトの窓から見上げると庭の木々の合間に雲ひとつない青空が広がっていた。オフィス周辺は「青葉若葉のみぎり」という時候の挨拶がピッタリの雰囲気を漂わせている。
例年、この時期、オフィスの敷地を取り巻く「財産区林」は赤松と唐松を主体とした、鬱蒼と生い茂った針葉樹林と化すのだが、今年はまったく雰囲気が異なる。昨年11月に財産区林の間伐作業が実施され、針葉樹の多くを伐採し広葉樹を温存する「雑木林化(里山化)」が試みられたのだ。その結果、オフィス南西側の敷地は、すっかり明るい雰囲気に変わり、まるで我が家の庭が拡大したかのような感じになっている。
「得しちゃった!」—そんな思いが強く、今日は朝からとっても気分が良い。
トリグラフ・リサーチ 稿房主
『TRI稿房通信』Vol.3