今回の八ヶ岳オフィス滞在におけるメインの目的は「令和モードの新講演資料」作成であるが、実は、もうひとつ、この土曜日と日曜日を使って対応せねばならない重要な「恒例作業」があった。
我が八ヶ岳ライフの拠点は、2棟のログハウス、カナダ 産丸ログの本宅とフィンランド角ログのオフィスである。快適な山での生活をエンジョイするためには、当然ではあるが、様々なメインテナンス作業が欠かせない。そして、このメインテナンス作業がまた楽しいのだ。特に、セルフビルドしたオフィスの方は、大袈裟ではなく「すべてを熟知」しているので、その愛おしさは半端ではない。
2つのログハウスの外壁塗装作業は勿論、定期的に行っている。実は、外壁以外にもうひとつ大切な塗装作業がある。ログハウスを取り巻くように広がる「ウッドデッキ」である。本宅のメインウッドデッキが116㎡、オフィスのお庭展望ウッドデッキが21㎡、合わせると137㎡(約75畳)。もちろんすべてがセルフビルドだ。これだけ広いと塗装作業にもかなりの時間とコストを要する。外壁の塗装とは別の年に実施するのが、我が家の仕来りであり、そして、今年が正にその年なのである。
塗装作業の最大の敵は「雨」、第二の敵が「庭木の花びらや葉」である。冬は寒くて作業できないし、春は桜を筆頭に花びらが舞い散り、秋には広葉樹の落葉と唐松の葉の黄金のシャワーがあるので、塗装作業には適さない。そのため「梅雨明け直後の初夏」が必然的に、塗装作業の最適期となる。また、塗装作業においては、私よりも「社主さま(家内)」の方が、熟練度も効率も勝っている。社主さまのご都合がよく、梅雨明け直後という事で、ウッドデッキの塗装作業日と決まったのが、この土日(3日~4日)なのだ。
社主さまは昨日の午後4時半に高速バスで小淵沢バス停に到着。D4でお迎えに上がり、「ウッドデッキ塗装作業2019」はスタートした。どんなに忙しい仕事を抱えていても、この作業は「最優先」。そう、何はさておきの「恒例作業」なのである。
本日の作業開始は、午前8時半前。塗装作業の第1段階は、ウッドデッキ上に置いてあるガーデンファニチャー等の枕木テラスへの移動作業からスタートする。
第2段階が、高圧洗浄機によるウッドデッキのお掃除。デッキ面の洗浄以上に重要なのが、床板と根太の隙間に詰まった唐松の葉を吹き飛ばす作業だ。同時に、デッキ材の傷んだ部分を特定し、後日の補修作業へとつなげる。
メインウッドデッキの洗浄作業がすべて完了したのは午前11時20分過ぎ。ここまでで3時間弱の作業である。11時半から早めのランチ。社主さまと午後の作業について相談した。
ひとつめの選択肢は、メインウッドデッキの乾燥を待って、午後2時過ぎからキシラデコール(エボニー色)の塗装を行う事。この場合、オフィスウッドデッキの洗浄と塗装は明日に行う事となる。もうひとつの選択肢は、オフィスウッドデッキの洗浄を先に行い、明日中に2つのウッドデッキの塗装を済ませる事だ。
鍵を握るのは「お天気」。もし、キシラデコールの塗装をした直後に雨が降ったら「すべては台無し」。撥水・防腐効果が期待出来ないだけでなく、最悪の場合は雨水の筋が残って悲惨な事になる。午後1時半過ぎ、メインウッドデッキの大部分が乾燥した。さあ、どちらの工程を選択すべきか? 決断が迫られた。
こういう時も、頼りになるのが社主さまだ。本人は自覚してないと思うが、単純な二択の時は、彼女が選んだ結果は「ほぼ吉」となる。私の場合、複数の選択肢を理屈で比較して行って、絞り込みがある程度進んだ段階で、最後に感性(好き嫌い)で選んだ結果は、まず「ハズレ無し」なのだが、目の前で白と黒のどちらかを選べとなった時は、ほとんど「役立たず」だ。
こういう「特性」がわかっているので、自分では決めずに社主さまの判断を待った(実は、個人的にはメインウッドデッキの塗装をした方が良さそうだなと考えていた…) 1時45分ちょっと前、スマホで天気予報をチェックしていた社主さまから「今は晴れているけれど、夕方になる前に雨が降るような気がする。これからオフィスのウッドデッキを洗って、明日の朝から一気に塗装をしましょう。」とのありがたいお告げがあった。
高圧洗浄機に電源コード、水道ホースををオフィスウッドデッキ移して、午後2時頃から洗浄作業開始。面積はメインウッドデッキの6分の1程なので2時半前には作業完了。
洗浄用具を再びメインウッドデッキに移して片付け作業を始めたら、午後3時前から雷の音が遠くでとどろき、やがて雨が降り始めた。わずか数分で乾いていたメインウッドデッキは水浸しだ。
しかしまあ、社主さまの二択判断は見事だな(丁半博打の勝負強さと言うべきかな…) さあ、明日は朝から「塗装作業」だ!