『間』 @小諸ツリーハウスプロジェクト への途

東西南北すら示されていない簡単な地図を頼りに最初に訪れた(近付いた)ツリーハウスの名称は『間』。デザイナーは有名な「佐藤可士和」氏である。

実は地図など無くとも、D4を置いた駐車場から見ると最も目立ち、かつ、近いのがこのツリーハウスなので、勝手にプロジェクトの「看板ツリーハウス」なのかなと想像してしまう。

駐車場から見上げた『間』の外観。周辺に馴染む木の素材であり、色もナチュラルウッド色で本来は目立たないはずなのだが、私は、UFO(或いは、未来人のタイムマシン)が、いきなり森の中にワープしてきたかのような鮮烈な印象を受けた。

Webのツリーハウスのコンセプト紹介の冒頭には、『緑美しい森の中に突如として現れる「間」。それは手すりも壁もない板の間が、樹々の中の空間を切り取って出現した世界。登ってみてそこに佇めば、きっと非日常の感覚との出会いがあることでしょう』と記されている。

「非日常の感覚との出会い」というフレーズはグッとくる。私がツリーハウスに求めるのは、正にそんなワクワク感なのである。

ツリーハウスが点在する山の傾斜上側から遠景を撮影。こういう角度で撮影すると、部材と部材の隙間効果は抜群で、後方が透けて見える。そして支柱となる右側の広葉樹がツリーハウスの上部に突き抜けているため、まるで「空中浮遊」しているかのような雰囲気を醸し出すのだ。

それにしても、この『間』、かなりの体積を有しているのだが、遠目に見ると重量感を感じさせない。UFO(或いは、未来人のタイムマシン)が、静かな森の中に忽然と現れたような「浮遊感」と「透明感」を有しており、何とも言えない「不思議な存在感」を醸し出しているのだ。

さらに近付いて撮影。遠くから見るよりも厚みが感じられる。中に入ってみたいのだが、残念ながら受付で「見学・鑑賞のみ可。ツリーハウス内部に入るのは不可。」と念を押されている…

今回は緑濃きタイミングでの訪問となったが、新緑、紅葉、そして雪景色の中では、まったく異なった雰囲気が味わえるように思う。

下方から見上げた『間』の底部。ピラミッドの上部を切断して逆さまに樹に差し込んだような構造である事が確認できる。この写真で右側の支柱(針葉樹かな?)は、上部に突き抜けていないので、おそらく支柱としての役割がメインなのだろう…

支柱の構造が外部からは見えないために、どのように荷重を支えているかは不明であるが、ツリーハウス筐体については、比較的シンプルな構造のように思える。すき「間」が多いという事は、重量の軽減にも繋がるし、対風設計上も有利なはずだ。

上の写真の右側支柱と底部の接合部分の写真。内部でどのように『間』の荷重を支えているのか、その構造を是非知りたいのだが、残念ながら外からではよくわからなかった。

こんな感じで「サイコロ状」のツリーハウスを作って、サイコロの目の部分を窓のようにくり抜いたり、厚いアクリル板を嵌め込むなんてのは十分にありかな? と、そんな事を考えつつ、次なるツリーハウスに歩を進めた。