【縄文土偶探訪記 Season 2 Vol.12】 ミュージアム都留(山梨県)

探訪博物館: 山梨県 ミュージアム都留
http://www.city.tsuru.yamanashi.jp/forms/info/info.aspx?info_id=5976
探訪日: 2015年8月16日
探訪目的: 耳飾りを付けた土偶さん

2015年7月の全国講演を終えた私は8月前半は、主に八ヶ岳オフィスで仕事をした。お盆休み前からは家内も合流し、敷地の草刈り等、「社主」としての役割を十分に果たしてくれた。プロテニスプレイヤー(獲得賞金ゼロ)でもある家内は、8月17日からテニス仲間の奥様達と「山中湖テニス合宿」が予定されていた。当初は、八ヶ岳オフィスから山中湖まで社主をお送りし、そのまま私は川崎自宅に戻る計画だったが、ふと、リゾート会員施設が山中湖にもあった事を思い出す。ハイシーズンなので予約でいっぱいかと思ったら、ちょうど1部屋空いていた(おそらくキャンセルが出たのだろう)。そこで16日は急遽、私も山中湖ステイする事が決まった。「土偶さんも探訪せねばならんぞ!」という事になって、探訪先となったのが「ミュージアム都留」である。

ここは「北区飛鳥山博物館https://triglav-research.com/?page_id=13066)」と同じように「ドグたれ(土偶情報のたれ込み)」がWebからメールで寄せられた先である。Season 1 の Vol.11~14で山梨県の土偶さん探訪記を集中的に配信した直後、(おそらく博物館関係者?)の読者の方から、ミュージアム都留に「イヤリングを付けた県指定有形文化財」の愛らしい土偶さんがいらっしゃるとの情報をいただいたのだ。

今や、通勤の足と土偶探検車と化したD4(明らかにオーバースペックだ)で朝9時半過ぎに八ヶ岳オフィスを発ち、途中色々と立ち寄りながらもお昼前に「ミュージアム都留」に到着。エントランスホールで入館料300円を支払って、展示室へと向かう長い通路を進む。

ミュージアム都留の外観。外もお洒落だが、展示スタイルも工夫を凝らしており、ミュージアムという呼称がフィットする。

と、「都留の歴史コーナー」という展示スペースがあり、いきなりお目当ての土偶さんとご対面。心の準備が出来ていなかったので、ちょっと慌てた。

いきなりお目当ての土偶さんとのご対面となり驚く。展示解説パネルも凝っていて、とても参考になった!

「イヤリング土偶さん(正式には耳飾りを付けた土偶さん)」は他の土偶さんのお顔5体と一緒に展示されていた。背中の後には鏡が置いてあり、イヤリングだけでなく「髪飾り」や「ピップエレキバン」のような肩の飾りも纏っていることがわかるようになっている。

土偶さんは全部で6体(点)展示されていた。左上に展示されている円形の造形物が何であるかは不明(忘れてしまった)が、最上段のものは、土偶さんの耳飾りと似たデザインだ。

ちょっと感心する程に「お洒落な」土偶さんである。縄文人の美的センスが伝わってくる。「やっぱり山梨も土偶さんの宝庫だなぁ~」と改めて感動。

ハート型のお顔にV字のお口(顎かな?)そしてV字の先には丸いイヤリングが2つ。上に向かってやや広がる胴体に控えめな腕。絶妙のバランスの造形美にウットリ…

お隣の土偶さん達のパーツにはお馴染みの「吊り目美人さん系」が2点。左側のお顔はかなり大きく、これが全身揃ったら50cm以上の大型土偶さんになるのではないかと想像(おそらく元々お顔だけなのだろう)。

吊り目美人さん系の土偶さんを見ると、ああ「八ヶ岳縄文王国」に帰ってきたのだなと感じてホッとする。土偶さん達を中心に「都留の歴史コーナー」を10分程鑑賞した後、第1展示室、第2展示室(企画展)と移動。約25分見学してミュージアムを後にした。かつて城下町として栄えた都留市の歴史を学ぶ上で、本当に良い博物館だと思う。

「ドグたれ」をお送りいただいたEさん。情報ありがとうございました<(_ _)> 随分と遅くなりましたが、やっと「ミュージアム都留」の蔵出しを終えることが出来ました。

トリグラフ・リサーチ 稿房主
【縄文土偶探訪記】