【縄文土偶探訪記 Season 4 Vol.9】 東京都『町田市考古資料室』

探訪博物館: 東京都 町田市考古資料室
https://www.tef.or.jp/maibun/
探訪日: 2017年3月20日
探訪目的:中空土偶「まっくうちゃん」

川崎自宅の最寄り駅は小田急線の「新百合ヶ丘」だ。そして、下りの次の特急停車駅が「町田」である。この「町田」は不思議な町で、「東京都」であるのに何故か「神奈川中央交通」のバスが運行している。三浦しをんの『まほろ駅前多田便利軒』のモデルとなった町でもある。距離的には身近な町なのだが、これまで特に用はなかったので、私にとってはあまり馴染みのない町だ(町田)。

ずっと【縄文土偶探訪記】の対象外と考えていたのだが、ダメもとで「町田 土偶」でWeb検索をかけたら、見た事もない土偶さんのお顔がヒットした。「町田市考古資料室」なる先に展示されているとの事。正に「灯台下暗し」である。

但し、こちらの考古資料室、開館日に癖がある。「7・8月以外は、毎月第2・第4土・日曜日及び祝休日」だって。何だ?これ。さらに、3月26日まで「忠生遺跡セレクション」なる特別展を開催中である事を知る。

3月16日の東京3博物館探訪日の後に、次の探訪候補地として、町田考古資料室の「特別展&開館日」という条件を満たす日を調べたら、もう3月20日しかないと判明。そこでこの日、家内とランチのついでに立ち寄る事とした。

10時半過ぎにD4で自宅を発って、考古資料室に着いたのが11時5分。考古資料室の建物はこぢんまりとはしているが、周囲に緑地や公園が点在するのどかな環境の中に、見事に調和していた。

町田市考古資料室の全景。こぢんまりとした建物で、周囲の風景と調和しており、すぐには資料室である事に気が付かなかった。

受付で男性の職員さんにご挨拶。入館料は「無料」。展示室はエントランスを入ってすぐの1室である。スペース的には、三鷹市遺跡調査会展示室よりもちょっと広い程度だ。

こちらの探訪のお目当ては、「中空土偶さん」である。Web検索で真っ先に表示されたので、資料室の「看板土偶さん」なのであろう。

「中空土偶」と言えば、函館市縄文文化交流センターの国宝土偶「かっくうちゃんhttp://triglav-research.com/?page_id=6868)」である。私の縄文土偶熱の切っ掛けとなった象徴的存在であり、出会いの時の感動は忘れられない。

当然ながら、真っ先に、町田の中空土偶さんにご挨拶に向かった。サイズは、私が想像していたよりもかなり小ぶりだった。でも、ほのぼのとしたお顔立ちで、やっぱり「かっくうちゃん」によく似ている。愛称は、田で発見された中土偶なので「まっくうちゃん」だそうだ。

中空土偶「まっくうちゃん」のお顔の正面写真。「町田 土偶」でWeb検索すると、このお顔が複数表示された。今回の探訪の一番のお目当てである!

アップ写真を撮影した後に、展示ケースの真上から「頭頂部」を撮影。穴が2つ開いていて、確かに中は「中空」である。

まっくうちゃんの頭頂部を撮影した写真。確かに「中空」である事が確認できる。頭の中身が空っぽとも言い得る。

まっくうちゃんの頭部の左側には、胴体を含めた全体の想像図が描かれていた。これが正しければ、かっくうちゃんのデリバティブ土偶さんであるのは間違いなさそうだ。

まっくうちゃんの全体創造図。この絵を見ると函館の国宝土偶「かっくうちゃん」とそっくりだ!

ちなみに、まっくうちゃんは町田市指定の有形文化財である。近場にこんなレア物の「中空土偶」あるなんて驚きだ!

まっくうちゃんの展示スペースの右側には、土偶さん達のパーツがズラッと並べられている。「数のパワー」みたいなものが伝わってきて、こちらも見応え十分だ。

まっくうちゃんの隣には、土偶さんのパーツがズラッと並べられていて迫力があった。展示数は約100個。数のパワーである。

土偶さん達鑑賞後に、縄文土器展示スペースを眺める。ここでは「顔面把手深鉢土器」の顔面部分にご対面。

最近では「顔面付土器」に対面するのが楽しみになってきた。お顔の部分のみの展示であると、土偶さんと見分けが付かない。

Season4から探訪対象に加えた「顔面付土器」だが、事前の予想以上に、色々な博物館で対面が叶っている。いまや【縄文土偶探訪記】におけるセットアッパー的存在だ。

展示スペースは広くはないので、トータルの鑑賞時間は10分強で十分だった。短時間ではあったが、「まっくうちゃん」にご対面できたので、満足度はとても高い。お隣の町田に、こんな素敵な考古資料室があったなんて… 縄文土偶の世界は、本当にディープである。

トリグラフ・リサーチ 稿房主
【縄文土偶探訪記】