熟年的縄文土偶道の嗜み・・・「浅く」「軽く」「手軽に」

10日の午後5時過ぎに、今年初めての八ヶ岳オフィス滞在を終え、川崎自宅に戻った。15日からは東京での仕事が4日続くので、11日~14日の4日間は、川崎自宅の書斎でLPR(Lifestyle Process Re-engineering)に専念する事になる。

仕事関係の蔵書はそのほとんどを八ヶ岳オフィスに移動してしまったが、仕事に必要なデータはクラウド環境で3重の同期・バックアップ体制を敷いているので、自宅であろうと業務に何ら支障はない。

業務効率化をサポートしてくれるデジガジェや文具類の小細工用ツール・パーツの類は、むしろ自宅書斎の方が充実している。Lifehack系『稿房通信』ネタを発信するのは、これからが本番である。

今回のオフィス滞在の最終日となった10日の午前9時過ぎ、会社関係の書類を提出するために富士見町役場を訪れた。その後、JAでのD4給油→Jマート富士見での買い物を終えたのが午前9時40分少し前だった。「折角、富士見の町に出たんだから、どこか寄っていこうか…。あっ、土偶さん達への新年のご挨拶がまだだった。」と閃いた。

遠出する程の時間は無かったので、尖石か井戸尻の二択である。Jマートからだったら井戸尻の方が4~5分は近いかな? でも、新年なのでやっぱりまずは「国宝土偶さんツートップ」に真っ先にご挨拶するのが筋だろうと考えて、直ちにD4で尖石縄文考古館へ向かった。尖石への駐車場に着いたのは午前10時前。ん? エントランスに何か貼ってある。

事前確認無しの気紛れ探訪だったので、尖石の国宝土偶さん2体は海外巡業中であった。新年早々、本当に働き者である。「勝手知ったる尖石」なので、実物にご対面できなくても全然OK。じゃあ、今日はレプリカさん達にご挨拶しよう!

ここで初めて、「縄文のビーナスさま」も「仮面の女神さま」もパリ日本文化会館の海外展にご出張である事を知る。かつての私、特に地方講演中の探訪であれば、失望・落胆・憤慨するところなのだが、そこは「勝手知ったる尖石」である。「国宝土偶さん達は相変わらずの超人気だな。じゃあ、お留守番のレプリカさん達にご挨拶しよう!」とおおらかな気持ちで、500円の入館チケットを購入し、探訪開始。まずは、国宝展示室へと向かった。

レプリカさんとのご対面も、仮面の女神さまが3回目、縄文のビーナスさまが2回目である。レプリカとの表記がなければ、正直なところ本物との見極めがつかない程の造作である事も十分に認識済み。レプリカさん達と2017年秋の「八ヶ岳JOMONライフフェスティバル」開催記念のシンボルオブジェ等を鑑賞し、30分程考古館内を探訪。

「縄文のビーナス」さまのレプリカ。「豊穣な神々しさ」はレプリカであろうと伝わってくる。
こちらは「仮面の女神」さまのレプリカ。ちょっともの悲しいミステリアスさは、実物の方が強いかな?
こちらが国宝展示室の入り口左手に置かれている2017年秋「八ヶ岳JOMONライフフェスティバル」開催記念のシンボルオブジェ。制作は、後藤 映則氏。

縄文人の衣装や、最近、急に興味を覚え始めた「黒曜石」の展示コーナーをいつもよりも丹念に見学。また、他の考古系博物館の縄文関連の特別展を紹介するポスター展示スペースもしっかりとチェック。「縄文と沖縄」という意外な組み合わせの特別展が沖縄県立博物館・美術館で開催中である事などを知った。

尖石縄文考古館には試着して写真撮影できる縄文人の衣装が何点か置かれている。この衣装は試着対象ではなさそうだが、冬服っぽくてお洒落である。この上に、マウンテンパーカーでも羽織れば、冬の八ヶ岳でも過ごせそうな気がする。
最近は土偶さんに加えて「黒曜石交易ルート」にもロマンを感じるようになってきた。今年は長野県下の「黒曜石系博物館」巡りをしようかな…
博物館のエントランス右手奥にある全国各地の考古系博物館のポスター展示スペースは、縄文系企画展の情報収集をする上で極めて有益だ。「縄文と沖縄」という意外な組み合わせに思わず見入ってしまった。

そして最後が、ミュージアムショップでのお買い物である。昨年8月以降は、業務が多忙であったため、9月の北陸出張の合間に「若狭三方縄文館」を探訪できたのみ。【縄文土偶探訪記】は「開店休業」に近い状態に陥っているので、考古博物館付属のミュージアムショップを訪れるのも本当に久し振りだ。

土偶さんとの対面は皆無に近い状態が続いていたが、地方巡業の際に、必ずシリーズ新泉社「遺跡を学ぶ」シリーズの内、縄文関連の1冊を携え、読んできた。そんなわけで、縄文時代や土偶さんに関する知見の厚みは着実に増している。「未読状態」の本のストックがちょうど無くなっていたので、ミュージアムショップに並ぶ書籍の内、未購入であった2冊の本を購入。これで縄文関連の蔵書も写真集を加えると60冊近くになったかな…

今回、ミューズアムショップで購入したのはこの2冊。右側の「信州の縄文時代が実はすごかったという本」は出張時に持ち歩くにはサイズが大きくて購入を躊躇していたもの。左の戸沢先生の「歴史遺産を未来へ残す(信州・考古学の旅)」は今回初めて出会った本(これまで気が付かなかっただけかな?)。

さて、他に何か面白いものないかな? 一筆箋、クリアファイル、栞、クッキー、眼鏡拭きにマスコット… どれもシリーズの内、1種類は持っているな。なんて考えながら、テーブルの上に所狭しと並んでいるグッズを眺める。ふと、見慣れぬアイテムに目が釘付けになった。

「こっ、国宝土偶さん達を模した塩羊羹だ~」 茅野市の和洋菓子店「梅月(https://baigetsu.official.ec/)」さんのオリジナル商品だった。単品と2体セットがあったが、私がセットの方を買ったのは言うまでもない。「でも、これは食べてしまってよいのだろうか?恐れ多くてきっと無理だな。」と当分の間、葛藤が続きそうだ。

ミュージアムショップに並ぶクッキー類はすべて購入&堪能済みだったが、塩羊羹の国宝土偶さんセットとは初遭遇(の気がする)。勿論、購入したが、お姿がリアル過ぎて食べる事が出来るかちょっと不安(賞味期限は2月7日)。

こうしてレプリカではあったものの、2019年初めての【縄文土偶探訪記】も無事に終了。さて、LPR Projectの中(今後2年間)で、土偶さん達とのお付き合いをどう位置付けようか?取りあえず頭に浮かんだ答は「細~く長~く(ただのブームで終わらせない)」であった。

この2年間は、さらに会社業務の在り方の改革を進める予定なので、かつてのように講演活動の隙間時間にキッチリと全国各地の考古博物館探訪を組み込む程の余裕は無いだろう。それに、正直、未探訪の土偶や博物館を見つけるのが難しい状況となる程に2014年~2017年は精力的に全国を飛び回って(http://triglav-research.com/?page_id=20285)、土偶さん達とご対面してきた。あの頃の情熱や感動を再び甦らせるのは今となっては容易ではない。

結局、①出張中の移動時間を活用して縄文関連の書籍を読んで、知見をさらに深める(浅い研究) ②オフィス周辺を中心に近隣の考古博物館にフラッと立ち寄ったり、各地の考古博物館の企画展を講演活動の合間に訪れて、可能であれば博物館の方の解説や講演を聞く(軽いフィールドワーク)③ネットで安易に購入せず、土偶さんや縄文関連の書籍やグッズは、現地の博物館のミュージアムショップで購入し、そこでしっかりお金を使う(手軽な地方創生)—を基本方針3つの柱と決定。

こうして、Triglav LPR Project 2019における「土偶&縄文 探求(探訪から改め)」の位置付けも早々と決定。実は、まだ3件に過ぎないが、昨年の夏場以降、東北や中部地区の考古博物館からWeb上の【求む!土偶さん情報(http://triglav-research.com/?page_id=19199)】経由で、企画展や催事の情報が寄せられるようになった。こういう貴重、かつ、ありがたい情報提供に真面目に応えていくのが「熟年的縄文土偶道」の嗜みとして相応しいのだろう。