探訪博物館: 青森県 青森県立郷土館
(http://www.kyodokan.com/)
探訪日: 2016年3月16日
探訪目的:風韻堂コレクション他
2016年3月16日、3館目の探訪目的地は「青森県立郷土館」である。2014年10月15日、2015年4月22日に次ぐ3回目の訪問だ。
実はこの博物館、私の「超お気に入り」博物館のひとつである。青森市の中心部とも言える絶好のロケーションにあり、青森銀行さん、みちのく銀行さんを講演で訪問する際には、時間に余裕がある限り必ず訪問するようにしている先だ(ちなみに、2017年4月に5回目の訪問を果たした)。
展示されている土偶さん達は「風韻堂コレクション」を筆頭に正に一級品揃い。2Fの展示室にいらっしゃる(おそらく)学芸員さんはとても感じの良い方で知識も豊富だ。
博物館の建物は外部も内部も落ち着いたクラシカルな雰囲気で、何故か落ち着いて、ついつい展示物をじっくりと眺めてしまう。1回目の探訪の後に知ったのだが、実はこの建物「青森銀行の旧本店」であった。「だから落ち着くんだ…」銀行アナリスト稼業が本業である私は妙に納得してしまった。
展示物の写真撮影も自由である。では何故、そんな超お気に入りの博物館を縄文土偶探訪記で紹介してこなかったのか…ちょっと複雑な事情が存在する。こちらの博物館の収蔵物をWeb等で掲載する際には、しっかりとした申請手続をして「資料掲載許可証」をいただく必要があるのだ。多忙で気の短い私は、この煩雑な手続があるが故に、探訪記掲載・配信を見送っていた。
だが、青森県立郷土館の素晴らしさをどうしても伝えたくなった私は、2015年9月にこの面倒な手続にチャレンジしたのだ。担当の学芸員さんには、個人所蔵の土偶さんの掲載許可まで取っていただき、本当に素晴らしい博物館だなと改めて感心した。結局、8枚の写真の掲載許可が下りて、2015年9月16日付の正式許可証がPDFファイルで送られてきた。\(^o^)/
私は、御礼のメッセージも込めた【縄文土偶探訪記】の執筆に直ちに着手したのである。が、よく見ると許可証には「4項目の指示事項」が掲載されていた。1~3までは何の問題もなくクリアできたのだが、問題は「4.コピーガードや右クリック禁止などの対応をすること。」であった。勿論、私が右クリック禁止等の技術的対応をすることは簡単だ。
だが、旧『銀行業界鳥瞰図』の時代から「読者に媚びない孤高の金融レポート」というのが、弊社Web(現在は稿房通信)の基本精神である。コメントやイイね!などの評価を一切受ける気はないのだが、一方で、情報配信する以上は、写真のコピーやリンクなどには制限を掛けないことをモットーとしてきた。これは譲ることの出来ない一線なのだ。「あぁ、青森県立郷土館の探訪記を書くのを楽しみにしてきたんだが、やっぱり縁がなかったんだな…」断腸の思いで「お蔵入り」を決めた。
今回、Season3の蔵出し作業を行うに際して、珍しく悩んだのが「青森県立郷土館」の扱いである。【縄文土偶探訪記】の目的、即ち「日本全国で出土した縄文土偶さんの素晴らしさを読者に伝える」という観点からは、土偶さん達の写真を掲載できないのでは意味が無い。だが、青森県立郷土館の素晴らしさは、是非、伝えたい。そんな思いのせめぎ合いの結果は…
取りあえず、3回目まで探訪で撮影した博物館の外観や展示物が判別できない程度の展示室の様子だけ掲載し、あとは、素晴らしい出来映えのデジタルミュージアムのリンクだけ貼り付けておこう!⇒ https://www.kyodokan.com/virtual_list/1 結局、そう決めたのである。
そんなわけで、実物、レプリカを問わず、初めて(そして最後)の土偶さんの写真なき【縄文土偶探訪記】の配信と相成った。
まだ探訪していない博物館の皆さんへ — 本業が銀行アナリストの私が、結構真面目に(かつ美点凝視で)全国各地の縄文土偶さんを旅して、その魅力を紹介しています。どうか写真撮影とWebでの紹介位は容認して下さい。よろしくお願い致しま~す<(_ _)>
トリグラフ・リサーチ 稿房主
【苦渋の縄文土偶探訪記】